大陸軍軍人一覧 – Wikipedia

大陸軍軍人一覧(だいりくぐんぐんじんいちらん)は、ナポレオンⅠ世の下で活躍した元帥及び将軍の一覧である。授与年順。

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元帥(Maréchal)[編集]

元帥は軍の最終階級であったものの、その実はナポレオンの傀儡に近かった。ナポレオンは以下の26人を元帥に叙任した。[1]記事「フランス元帥」も参照のこと。

  • ベルティエ – 唯一無二の参謀。性格に難あり。(授与:1804年)
  • モンセー – 公正無私で高潔な司令官。主に留守を担った。(授与:1804年)
  • ジュールダン – 古株の歩兵指揮官。優れた政治家。臆病な性格。(授与:1804年)
  • マッセナ – 大陸軍切っての戦術家。飽くなき好色家。(授与:1804年)
  • ブリュヌ – 功少なく、汚職三昧の歩兵指揮官。(授与:1804年)
  • スールト – 優秀な歩兵指揮官。貪欲な俗物。(授与:1804年)
  • ベルナドット – 独創的な戦術家。ナポレオンのライバル。後のスウェーデン王。(授与:1804年)
  • ランヌ – 伝説的な歩兵指揮官。大陸軍切っての斬り込み隊長。激しい性格。(授与:1804年)
  • ネイ – 勇猛な歩兵・騎兵指揮官。粘り強く、人好きな性格。元帥の中で中心的な役割を果たした。(授与:1804年)
  • ダヴー – 生涯不敗の戦術家。軍事面ではナポレオンを超える実力を持つが、性格は冷酷無比。(授与:1804年)
  • ベシェール – ミュラの親友。慎重な騎兵指揮官。(授与:1804年)
  • ケレルマン – 名誉元帥。国民からの知名度は高かった[2]が、目ぼしい活躍は無かった。(授与:1804年)
  • ルフェーヴル – 名誉元帥。実直な歩兵指揮官。指揮能力は二流。(授与:1804年)
  • ペリニョン – 名誉元帥。戦いに参加せず、印象が薄い。(授与:1804年)
  • セリュニエ – 名誉元帥。世捨て人めいた古株の軍人。目ぼしい活躍は無かった。(授与:1804年)

ヴィクトル=ペラン
  • マルモン – 虚栄心が強く貪欲な砲兵指揮官。(授与:1809年)
  • スーシェ – 慈悲深い歩兵指揮官。政戦に優れた模範的な軍事司令官。(授与:1811年)
  • サン=シール – 宝(優秀な戦術指揮能力)を持ち腐れた元帥。飄々且つ冷酷な性格。(授与:1812年)
  • ポニャトフスキ – 元帥中唯一の外国人。ポーランド軍団を率いて各地で奮闘。愛嬌のある性格。(授与:1813年)
  • グルーシー – 愚直な騎兵指揮官。ワーテルローの戦いで失態を犯した。(授与:1815年)

中将は上級大将、軍団将軍、師団将軍の3階級で構成されていた。1788年の准将消滅以降、独立した大将位は存在しなかった。

上級大将(Colonel-Général)

各兵科の先任者が就任。

軍団将軍(Général en chef)

数万〜数十万単位の兵士を統括。

師団将軍(Général de division)

数千〜数万単位の兵士を統括。

  • ヴァンダム-獰猛な騎兵指揮官。(授与:1799年)
  • ヴェルディエ-優秀だが、向こう見ずな歩兵指揮官。(授与年:1799年)
  • ギュダン-「不滅軍団」[3]の筆頭。勇猛且つ篤実。(授与:1800年)
  • ジュノー-悲劇の歩兵指揮官。(授与:1801年)
  • デュポン-ピンチに強い砲兵指揮官。(授与:1802年)
  • E・ケレルマン-ケレルマン元帥の子。天才的な騎兵指揮官。血気盛ん。
  • ラサール-伝説的な騎兵指揮官。アル中。(授与:1805年)
  • コランクール-模範的な騎兵指揮官。(授与:1808年)
  • モンブリュン-E・ケレルマン、ラサールに次いで優秀な騎兵指揮官。情熱的な性格。(授与:1809年)
  • アリスプ-気骨逞しい騎兵指揮官。(授与:1809年)
  • フォア-無難な歩兵指揮官。優秀な弁舌家。(授与:1811年)
  • ベルトラン-優秀な工兵指揮官。ナポレオンの側近。縁の下の力持ち。(授与:1812年)
  • ダブロウスキー-ポーランド軍団の創設者。祖国の国民的英雄。(授与:1812年)
  • デルロン-優柔不断な戦術家。後のフランス元帥。(授与:1814年)
  • ラマルク-豪放な戦術家。庶民から人気があった。(授与:1814年)

少将位は旅団将軍のみ。

旅団将軍(Général de brigade)

1,500〜6,000人の兵士を統括。

  1. ^ 『ナポレオンの元帥達」-エミール・プガーリ著、新紀元社、2001年7月刊行、pp.1〜pp.2
  2. ^ ヴァルミーの戦いを勝利に導いた司令官の為。
  3. ^ ダヴー元帥指揮下で大いに活躍したギュダン、フリアン、モランの3人

参考文献[編集]

  • 『ナポレオン自伝』、ISBN 4-02-257911-0
  • 『図説ナポレオン』、ISBN 978-4-309-76236-4
  • 『面白いほどよくわかる世界の戦争史」、ISBN 4-537-25304-5
  • 『フランス革命』、ISBN 978-4-8163-4877-8
  • 『皇帝ナポレオンのすべて』、ISBN 978-4-404-03635-3
  • 『ナポレオンの軽騎兵』ISBN 4-88317-851-X
  • 『ナポレオン戦争史』-松村劭著、原書房、2005年12月1日刊行
  • 『ナポレオンの元帥達』-エミール・プガーリ著、新紀元社、2001年7月刊行 ASIN 4883178862
  • 『ナポレオンに選ばれた男達』-藤本ひとみ著、新潮社、2005年11月1日刊行
  • 『ナポレオンの元帥達-栄光を追い求めた26人』-ロナルド・フレデリック・デルタフィールド著、牧歌社、2008年7月1日刊行 ASIN 4434121308
  • 『戦闘技術の歴史4 ナポレオンの時代編』-ロバート・B・ブルース他3名著、創元社、2013年4月13日刊行