スイング・オブ・デライト – Wikipedia
『スイング・オブ・デライト』(原題:The Swing of Delight)は、カルロス・サンタナが1980年に発表したスタジオ・アルバム。コラボレーション・アルバムを除く、純粋なソロ名義のアルバムとしては2作目に当たる。オリジナルLPは2枚組だが、再発CDは1枚にまとめられた[1]。ただし、2005年に紙ジャケット仕様で発売された日本盤再発CD (MHCP 823-4)は、オリジナル盤と同様2枚組となっている[10]。
収録曲の一部は、当時カルロスが帰依していた導師シュリ・チンモイの曲で、ジャケットの絵もチンモイが描いたが、カルロスは翌年にはチンモイに失望し、最終的に彼のもとを離れることとなった[11]。収録曲「『スパルタカス』愛のテーマ」は、1960年公開の映画『スパルタカス』からの曲のカヴァーである[11]。
本作のレコーディング・メンバーの中には、1960年代にマイルス・デイヴィスのバックを務めたハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスも含まれている[1][11]。
反響・評価[編集]
アメリカでは総合アルバム・チャートのBillboard 200で65位、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで8位に達した[7]。オーストリアのアルバム・チャートでは2回(4週)にわたりトップ20入りして、最高14位を記録した[2]。
William Ruhlmannはオールミュージックにおいて5点満点中2点を付け「多彩かつジャズ色の強いセッションで、カルロス・サンタナの作品の中でも、標準的なサンタナ・サウンドから特に楽しく逸脱してみせた物の一つ」と評している[1]。また、Rob Caldwellは2015年、All About Jazzにおいて「実によくまとまっており、現在の耳で聴いても新鮮である。それは、賞賛すべきミュージシャン達が参加したことも大きい」と評している[11]。
特記なき楽曲はカルロス・サンタナ作。
- スワパン・タリ – “Swapan Tari” (Sri Chinmoy) – 6:47
- 「スパルタカス」愛のテーマ – “Love Theme from “Spartacus”” (Alex North) – 6:54
- ヒューラー・マタン – “Phuler Matan” (S. Chinmoy) – 5:54
- ソング・フォー・マイ・ブラザー – “Song for My Brother” – 7:00
- ジャーナ・カーラ – “Jharna Kala” (S. Chinmoy) – 7:13
- ガーデニア – “Gardenia” – 7:12
- ラ・レーヴ – “La Llave” – 3:42
- ゴールデン・アワーズ – “Golden Hours” – 6:38
- シェア・カーン、ザ・タイガー – “Sher Khan, the Tiger” (Wayne Shorter) – 5:47
参加ミュージシャン[編集]
- カルロス・サンタナ – エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、12弦ギター、パーカッション、ボーカル
- ハービー・ハンコック – ピアノ、エレクトリックピアノ、クラビネット、シンセサイザー
- デヴィッド・マーゲン – エレクトリックベース(on #1, #4, #5, #8)
- ロン・カーター – アコースティック・ベース(on #2, #3, #6, #7, #9)
- トニー・ウィリアムス – ドラムス(on #1, #3, #6)
- ハーヴィー・メイソン – ドラムス(on #2, #4, #7, #9)
- グレアム・リアー – ドラムス(on #5, #8)
- アルマンド・ペラーサ – コンガ、ボンゴ、パーカッション
- ラウル・リコウ – コンガ、パーカッション、ボーカル
- オレステス・ヴィラト – ティンバレス、パーカッション、ボーカル
- フランシスコ・アグアベッラ – コンガ(on #7)
- ラッセル・タブス – ソプラノ・サクソフォーン(on #1, #3)、テナー・サクソフォーン(on #4, #5)、フルート(on #8)
- ウェイン・ショーター – ソプラノ・サクソフォーン(on #2, #6, #9)、テナー・サクソフォーン(on #3, #9)
- アレックス・リガートウッド – ボーカル(on #7)
外部リンク[編集]
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