新松戸駅 – Wikipedia
新松戸駅(しんまつどえき)は、千葉県松戸市幸谷にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
人口50万都市の松戸市において中心駅である松戸駅と並ぶ交通の要所となっており、江戸時代頃から水戸街道の宿場町として栄えた「松戸宿」と「小金宿」の間(小金宿より)に位置する[1]。
東日本旅客鉄道(JR東日本)の常磐線を走行する常磐緩行線、武蔵野線、接続路線である流鉄の流鉄流山線を含めると2社3路線が乗り入れている。このうち常磐線を当駅の所属線としている。当駅は直営駅(駅長配置)であり、管理駅として北小金駅、南流山駅を管理している。みどりの窓口・自動券売機・指定席券売機・自動改札機・自動精算機などの設置駅。駅前には流鉄の幸谷駅が立地しているが、連絡運輸は行っていない(駅出入口を出て高架下を直進した先)。駅間の通路の途中には、公衆トイレと「あかりのボックス」という名称の鳥居に似た形の赤色の鉄骨オブジェがある。
周辺はマツモトキヨシ本社、イオンフードスタイル新松戸店(旧ダイエー新松戸店)、流通経済大学のほか、進学塾、居酒屋、飲食店、カラオケ店などがある。新松戸ステーションホテル、新松戸ホテルなどのシティホテルがあるため、ビジネス利用や観光拠点としても適している。
駅の出入口は新松戸側(駅西側)のみとなり、駅前にはロータリーが整備され、流鉄「幸谷駅」や金融機関、雑居ビルなどが立ち並ぶ[注釈 2]。幸谷・二ツ木・小金清志町側(駅東側)はロータリーが整備されておらず、駅を出てから常磐線の高架下を直進する必要がある。
毎年夏には、駅周辺及びけやき通り、支所前通り、新松戸中央公園、新松戸市民センターなどにて「新松戸まつり」が催される[2]。
松戸都市計画事業 新松戸第一土地区画整理事業(1966年 – 1968年、組合施行)松戸都市計画事業 新松戸第二土地区画整理事業(1970年 – 1979年、組合施行)松戸都市計画事業 新松戸中央土地区画整理事業(三菱地所と清水建設他JVの組合施行、1970年 – 1977年)を経て一帯は定住を目的とする新興住宅地、東京都心へのベットタウンと化し、都市再開発が進んでいる。
乗り入れ路線[編集]
当駅に乗り入れている路線は線路名称上の常磐線[注釈 3]と武蔵野線であり、このうち常磐線を当駅の所属線としている。運行系統としては緩行線を走る常磐緩行線と武蔵野線が停車する。当駅から上野方面へ行く場合は、松戸駅または北千住駅での乗り換えが必要。
武蔵野線の開通に伴い開設された。そのため常磐線日暮里駅 – 取手駅間では最も新しい駅である。
年表[編集]
駅名の由来[編集]
当駅の所在地は松戸市幸谷であるが、流鉄幸谷駅は松戸市新松戸にある。駅名は1966年(昭和41年)に認可になった駅周辺の「新松戸第一区画整理事業」(現在の新松戸1丁目および2丁目に当たる部分)に由来する。国鉄の仮称は「北馬橋」で[4]、松戸市は「南小金」を考えていたが、地元は新幹線の「新横浜」「新大阪」の発展を意識して土地区画事業の名称である「新松戸」を働きかけ、国鉄OB代議士を通じて国鉄と松戸市の譲歩を引き出した。改札前の高架の橋脚部にある「北馬橋ガード」の名称は駅名決定以前の名残とされる。
なお、流鉄幸谷駅は旧地名である「幸谷」が由来で、現行地名としては当駅の東側に位置する。
南北方向に伸びる武蔵野線が、東西方向に伸びる常磐線の上を直交してまたがる形となっている[5]。常磐線は複々線上の緩行線にある島式ホーム1面2線を有し[6]地上駅、武蔵野線は相対式ホーム2面2線を有する高架駅[5]である。武蔵野線の線路の高さは上下線で微妙に異なっており、4番線は3番線と比べやや低くなっている。武蔵野線ホームの当駅のカラーは 水色。
常磐線ホームはカーブ上にあるため、乗り降りを行う乗客は足元に注意を必要とする[注釈 4]。
南流山駅の中線を使って西船橋方面に折り返すことが可能なため、2012年3月に折り返し設備のある吉川美南駅が開業するまで、多客時や工事による区間運休の際には当駅を始発・終着とする臨時列車が設定されていた[注釈 5]。
両線ホームは階段・エスカレーターで直結されており、常磐線ホーム馬橋方向から3番線、北小金方向から4番線へ連絡する。
改札口・出入口は武蔵野線ホームの高架下(常磐線西側)の1か所のみである。駅東側へ行くには、いったん出口を出たあと、常磐線をくぐる通路を利用する必要がある。
みどりの窓口(営業時間 8:00 – 20:00)、指定席券売機、Suica対応自動改札機が設置されている。
のりば[編集]
(出典:JR東日本:駅構内図)
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駅全景(2007年11月)
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旧駅入口、高架は武蔵野線(2003年6月)
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改札口(2019年9月)
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1・2番線(常磐線)ホーム(2019年9月)
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3・4番線(武蔵野線)ホーム(2019年9月)
発車メロディ[編集]
全番線櫻井音楽工房のメロディーが使用されている。
1 | ![]() |
twilight | Gota del Vient[広報 4] |
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2 | sunny Islands | Water crown[広報 4] | |
3 | ![]() |
瞬く街並み | |
4 | すすきの高原 V1 |
2019年(平成31年)3月16日現在、常磐緩行線ホームにおいては、駆け込み乗車の減少に効果があることから電車備え付けの発車メロディを使用している[広報 4]。
配線図[編集]
連絡階段・通路[編集]
常磐線ホームと武蔵野線ホームは、階段・エスカレーター・エレベーターで結ばれている。武蔵野線が相対式ホームである構造上、常磐線から3番線と4番線に向かう動線はそれぞれ分かれており、階段に色を付けて区別している[注釈 6]。
常磐線ホームから改札口へは、上記の連絡階段の真下にある階段で結ばれている。また、エレベーターが2台設置されており、改札階(1階)・常磐線ホーム(2階)を経由して、それぞれ3番線・4番線に通じている。改札口からエレベーターまではスロープが整備されている。
利用状況[編集]
2020年(令和2年)度の1日平均乗車人員は28,740人である。武蔵野線内では新秋津駅に次いで26駅中第7位。北千住駅・綾瀬駅を除いた常磐緩行線内では13駅中第5位、綾瀬駅を除いた快速通過駅では金町駅・亀有駅に次いで第3位。
以前は常磐線では亀有・金町の両駅より上位だった。つくばエクスプレス開業の影響もあり減少傾向にあったが、近年は再び増加に転じ開業前の水準に復している。松戸市内では松戸駅についで第2位である。
JR東日本および千葉県統計年鑑によると、近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
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1990年(平成 | 2年)37,627 | [* 1] |
1991年(平成 | 3年)39,141 | [* 2] |
1992年(平成 | 4年)40,445 | [* 3] |
1993年(平成 | 5年)40,811 | [* 4] |
1994年(平成 | 6年)40,476 | [* 5] |
1995年(平成 | 7年)40,480 | [* 6] |
1996年(平成 | 8年)40,222 | [* 7] |
1997年(平成 | 9年)39,146 | [* 8] |
1998年(平成10年) | 38,568 | [* 9] |
1999年(平成11年) | 38,358 | [* 10] |
2000年(平成12年) | [JR 1]37,974 | [* 11] |
2001年(平成13年) | [JR 2]37,878 | [* 12] |
2002年(平成14年) | [JR 3]38,140 | [* 13] |
2003年(平成15年) | [JR 4]38,229 | [* 14] |
2004年(平成16年) | [JR 5]38,439 | [* 15] |
2005年(平成17年) | [JR 6]37,630 | [* 16] |
2006年(平成18年) | [JR 7]36,858 | [* 17] |
2007年(平成19年) | [JR 8]37,094 | [* 18] |
2008年(平成20年) | [JR 9]36,647 | [* 19] |
2009年(平成21年) | [JR 10]36,192 | [* 20] |
2010年(平成22年) | [JR 11]35,834 | [* 21] |
2011年(平成23年) | [JR 12]35,784 | [* 22] |
2012年(平成24年) | [JR 13]36,288 | [* 23] |
2013年(平成25年) | [JR 14]37,285 | [* 24] |
2014年(平成26年) | [JR 15]36,911 | [* 25] |
2015年(平成27年) | [JR 16]37,926 | [* 26] |
2016年(平成28年) | [JR 17]38,438 | [* 27] |
2017年(平成29年) | [JR 18]39,015 | [* 28] |
2018年(平成30年) | [JR 19]39,325 | [* 29] |
2019年(令和元年) | [JR 20]39,140 | [* 30] |
2020年(令和 | 2年)[JR 21]28,740 |
駅舎内の施設(駅ナカ)[編集]
周辺施設[編集]
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流通経済大学(新松戸キャンパス)
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イオンフードスタイル新松戸店
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マツモトキヨシ本社
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バス路線[編集]
駅と住宅地を結ぶ松戸新京成バスの短距離路線[7]が中心となっており、路線数は少ないが発着する便数は多い。当駅からバスでテラスモール松戸、21世紀の森と広場、森のホール21などへ行くことができる。
また、成田空港への深夜急行バスも運行されている。
発着路線[編集]
新松戸駅に近い順で記載。
- 2番のりば(松戸新京成バス)
- 1番のりば(松戸新京成バス)
- 3番のりば
年表[編集]
- 1973年(昭和48年)4月1日:新松戸駅 開業。
- 1979年(昭和54年)3月20日:新京成バス新松戸線 開業。
- 1992年(平成4年)2月17日:新京成バス新松戸線1系統にて深夜バスの運行開始。
- 2003年(平成15年)
- 2013年(平成25年)4月19日:成田空港交通新松戸・千葉ニュータウン・成田線 開業。
- 2015年(平成27年)3月16日:松戸新京成バス小金原線 乗り入れ開始。
- 2019年(令和元年)10月25日:松戸新京成バス 小金原線 テラスモール松戸開業に伴い急行便を新設
- 2020年(令和2年)12月16日:松戸新京成バス 新松戸線 南流山駅まで延伸、深夜バスの運行終了。
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
常磐線(各駅停車)
- 馬橋駅 (JL 24) – 新松戸駅 (JL 25) – 北小金駅 (JL 26)
武蔵野線
- 新八柱駅 (JM 14) – 新松戸駅 (JM 15) – 南流山駅 (JM 16)
記事本文[編集]
注釈[編集]
- ^ JR東日本では「Shim-Matsudo」の表記を基本とするが、乗り入れる他社では「Shin-Matsudo」と表記する場合もある。例:小田急電鉄 路線図
- ^ 一方で駅東側は駅前につながる主要な道路がないため駅前の整備は進んでおらず、常磐線のホームから駅前を眺めると東西の差は歴然である
- ^ 詳細は路線記事および「鉄道路線の名称」参照
- ^ ATOS導入後の一時期は列車到着時に「電車とホームの間が広く開いております。足元にご注意ください」という放送が流れていたほか、車内においても武蔵野線の乗り換え放送をしないで優先的に車掌が注意を促す放送をすることがある。
- ^ 幕張新都心にある幕張メッセ・千葉マリンスタジアムでのイベント開催時、中山競馬場での競馬開催日、吉川美南駅設置に伴う線路切換工事の際に実績がある。
- ^ 常磐線から武蔵野線に乗り換える場合、取手方の水色の階段が4番線、綾瀬方の黄色の階段が3番線である。
- ^ 新松戸駅から乗車した場合、京成成田駅まで降車不可[8]。
- ^ 出発便・到着便共に設定なし。
出典[編集]
広報資料・プレスリリースなど一次資料[編集]
- ^ “Suicaご利用可能エリアマップ(2001年11月18日当初) (PDF)” (日本語). 東日本旅客鉄道. 2019年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月24日閲覧。
- ^ “東京支社管内のホームドア使用開始駅について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道東京支社, (2021年11月16日), オリジナルの2021年11月16日時点におけるアーカイブ。 2021年11月16日閲覧。
- ^ “常磐(各駅停車)線に初めてホームドアを導入します 〜2021年度にホームドアを使用開始する常磐(各駅停車)線の駅について〜” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道東京支社, (2020年11月17日), オリジナルの2020年11月17日時点におけるアーカイブ。 2020年11月17日閲覧。
- ^ a b c “常磐(各駅停車)線 車外スピーカーを使用して発車メロディを流す取り組みについて” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道東京支社, (2019年3月12日), オリジナルの2019年4月11日時点におけるアーカイブ。 2020年3月27日閲覧。
利用状況[編集]
- JR東日本の2000年度以降の乗車人員
- 千葉県統計年鑑
参考文献[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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