熱伝導率 – Wikipedia

熱伝導率(ねつでんどうりつ、英語: thermal conductivity)とは、温度の勾配により生じる伝熱のうち、熱伝導による熱の移動のしやすさを規定する物理量である。熱伝導度熱伝導係数とも呼ばれる。記号は λ, κ, k などで表される。
国際単位系(SI)における単位はワット毎メートル毎ケルビン(W/m K)であり、SI接頭辞を用いたワット毎センチメートル毎ケルビン(W/cm K)も使われる。

熱伝導率は温度勾配に対する熱流密度の比として定義される[1]
すなわち、熱流密度を j、熱力学温度を T として、勾配 grad により

と表したときの係数 λ が熱伝導率である。この式はフーリエの法則と呼ばれている。

つまり、一般に熱伝導率は温度に依存しており、定数ではない。

関連する物理量[編集]

熱伝導率の逆数を熱抵抗率という。また、熱伝導率に似ているが異なる物理量として

がある。

熱伝導率を用いて定義される無次元数には、プラントル数、ヌセルト数、ビオ数、ルイス数、レイリー数などがある。

参考文献[編集]

  1. ^ JIS Z 8000-5:2014 『量及び単位―第5部:熱力学』 5-9
  2. ^ 理科年表 第84冊 物54(410)
  3. ^ 国立天文台 (2017-11). “理科年表”. 理科年表 91: 物61-63 (425–427). 

関連項目[編集]