西尾維新 – Wikipedia

(にしお いしん、1981年〈昭和56年〉[1] -)は、日本の小説家・漫画原作者・脚本家。男性[注 1]。本名:非公開。

血液型B型[4]。立命館大学政策科学部中退[5]

概要

もともと漫画好きで漫画家を志していたが、まったく絵が上達しなかったために(活字なら印刷の良し悪しに関わらないと考え)小説家を目指すようになった。投稿時代は執筆速度を売りとしており、1度のメフィスト賞に2、3作投稿していた。2002年に『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』で、第23回メフィスト賞を受賞しデビュー[1]。当時20歳であったこともあり、キャッチコピーは「京都の二十歳、西尾維新」であった。同作の主人公を語り手とする「戯言シリーズ」は『このライトノベルがすごい! 2006』において1位にランクインした[8]

2005年から2006年にかけて発表された『化物語』は「〈物語〉シリーズ」としてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化など様々なメディアミックスが行われている。

『コミックファウスト』2006年8月号に掲載の『放課後、七時間目。』以降漫画原作も手がけており、2009年より、『週刊少年ジャンプ』掲載の『めだかボックス』で漫画原作者として連載デビューした。同誌での自画像は「2時40分」を指しているデジタル式腕時計。

2009年以降作家別売上ランキングトップ10に入り、2012年にはランキング1位を獲得した[9]

人物

西尾維新というペンネームは、発音記号で表記すると[niʃioiʃin]、又は訓令式ローマ字では[nisioisin]と回文になっている。大文字のローマ字で表記すると[NISIOISIN]となり、図形として点対称で読むことができる。

デビュー当時は、乙一、佐藤友哉、奈須きのこ、辻村深月ら『メフィスト』『ファウスト』の執筆陣と誌上の企画を介して交流があった。

趣味は旅行。日本全国を旅しており、「戯言シリーズ」終了時には四国八十八箇所巡礼も行った[10]。旅行の道中での読書を好む。

作風

デビュー当初からの特徴として、言葉遊びや毒を交えての会話がどの作品においても大きなポジションを占める。独特なボケとツッコミに関しては、清涼院流水との対談で関西人であることが関係しているのかと聞かれた際「関西人というのは確実にあると思う」と答えている。本人は「台詞こそがキャラクター」という感覚を持ち、見た目の描写より喋る内容を重視している。また作品中には「個性を発揮させやすい」という理由から女性が多く登場し、そのことについて「女性はキャラクターとしての装飾(ファッションなど)が男性より圧倒的に多いから」と述べている。

「フリーキーなキャラクターたちが常識ではありえないフィクショナルな状況での推理を繰り広げる、いわゆる新伝綺と呼ばれるミステリーライトノベルの中間領域のような文芸センス」、「かつてのアニメやマンガなどの小ネタを縦横無尽に引用」などが作品の特徴[16]

自身に一番影響を与えたジャンルとして、「少年ジャンプ的なもの」と少女漫画を挙げている。漫画の中では『ジョジョの奇妙な冒険』の熱烈なファンであり、作者の荒木飛呂彦との対談が実現した際には「全人類に読んで欲しい漫画」として同作を挙げた。なお2011年には、上遠野浩平・舞城王太郎らと並びジョジョシリーズの公式ノベライズ企画「VS JOJO」へも参加している。

小説では笠井潔、森博嗣、京極夏彦、清涼院流水、上遠野浩平らに影響を受けたことを公言しており、この5人を「神のような存在」としている。綾辻行人の著作もすべて読んでおりデビューした頃は新本格ミステリーも意識していた[18]。ライトノベル・ジュブナイル・ゲームブックの影響も大きいと語っている。

宇野常寛は「セカイ系」から「新伝綺」への移行をただひとりスムーズにこなしてしまった作家と西尾維新を評している[20]

「戯言シリーズ」においてはクロスオーバーやリンクを行わないという方針を公言している。これはクロスオーバーやリンクは、尊敬する上遠野が得意とする手法であったため、それとは逆のスタイルを貫こうと決めているためであるが[21]、「人間シリーズ」に関しては、上遠野の著書における「ブギーポップシリーズ」と『ビートのディシプリン』の関係性のオマージュとして書き始めたため、例外であると答えている[22]。現在も一定の執筆ペースを維持し複数のシリーズを同時展開するが、『混物語』までは作品間において世界観を共有する「リンク」などは行なっていなかった。『混物語』の執筆については、約15年もクロスオーバーをしないというスタイルを貫き続けてきたため、そろそろ別のパターンにもチャレンジしようと考えたと述べている。

キャラクターの名前の付け方には独特のものがある。本人は名前だけでキャラクターを定義したいと考えており、単純に珍しい名前を付けているわけではなく自身なりのルールを決めて付けているが、あえてルールを外すこともある。ネーミングに関しては「奇天烈」「極めて奇妙」と評されている。

物語執筆の際に取材を行うと、その時点で満足してしまうという理由から執筆時に取材は行わない[26]

藤島康介は西尾との対談で、作風について特徴があり真似しやすいということを指摘している。そのために西尾に影響を受けた作品が増えてきたと語っており、実際に影響を受けたことを公言している作家としては入間人間や河野裕、さがら総がいる。

西尾とライトノベル

西尾の著作は一般文芸である講談社ノベルスから発行されているが、ライトノベルとして分類されることがある。乙一は冲方丁との対談で、西尾について「広義のライトノベルに入ると思う」と述べている。『日経キャラクターズ! 2005年1月号』では「一般文芸とライトノベルの壁を越える新世代の作家」として西尾を紹介している。『西尾維新クロニクル』では「戯言シリーズ」について「ライトノベルと評価されることも多い」としている。

ライトノベルのガイドブック『このライトノベルがすごい! 2005』に掲載された2004年度版ライトノベルランキングでは「戯言シリーズ」が2位にランクインしたが、ここでは「戯言シリーズがライトノベルであるか否かは意見が分かれる」とコメントされており、またライトノベルについて「文庫こそライトノベル」「パッケージ」「キャラクターの年齢」など様々な意見があることを考慮し、同書の「ジャンル別ガイド」では「戯言シリーズ」および『きみとぼくの壊れた世界』を文庫以外の「ボーダーズ」として紹介している。翌年に発行された『このライトノベルがすごい!2006』では「戯言シリーズ」がランキング1位を獲得した。これを記念して行われたインタビューで西尾は「戯言シリーズ」について「ライトノベルかどうかは微妙」「『ライトノベルレーベルではない』という意味ではライトノベルではないが、『イラストと小説のコラボレーションがライトノベル』という意味ではライトノベルに含まれる」とコメントし、自身の作品がライトノベルと認識されることについて抵抗はないとも述べている。

西尾自身の見解としては清涼院流水、東浩紀、講談社の太田克史との対談の際に、大田と共に「小説にキャラクター性と作家の個性を持ち込んだ様式の源流」と「ライトノベルに変革を起こした」のは「(自身が影響を受けた作家の一人である)上遠野浩平がその発祥である」と述べている}。

経歴

出来事 推定売上部数/作家別売上ランキング
2000年 立命館大学入学。
2002年 20歳の時、『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言使い』(投稿時のタイトルは「並んで歩く」)で第23回メフィスト賞受賞。同作品でデビュー。その後、同作を「戯言シリーズ」の最初の作品としてシリーズ化。同シリーズ作品の『クビシメロマンチスト』、『クビツリハイスクール』、『サイコロジカル上下』発売。
2003年 『ダブルダウン勘繰郎』、『ヒトクイマジカル』、「世界シリーズ」の『きみとぼくの壊れた世界』発売。
2004年 「人間シリーズ」の『零崎双識の人間試験』、『新本格魔法少女りすか』発売。『ファウスト』主催の文芸合宿に参加。『ユリイカ』の西尾維新総特集発売。
2005年 『ネコソギラジカル上中下巻』、『新本格魔法少女りすか2』、『ニンギョウがニンギョウ』発売。
2006年 『ザレゴトディクショナル』、『xxxHOLiCノベライズ』、『DEATH NOTEノベライズ』、『零崎軋識の人間ノック』、『化物語上下巻』発売。『西尾維新クロニクル』発売。「戯言シリーズ」、このライトノベルがすごい!で1位にランクイン。『xxxHOLiCノベライズ』第1話、テレビアニメ『xxxHOLiC』第17話「ジショウ」としてアニメ化。
2007年 『刀語』シリーズ12ヶ月連続刊行。『新本格魔法少女りすか3』、『トリプルプレイ助悪郎』、『不気味で素朴な囲われた世界』発売。
2008年 『零崎曲識の人間人間』、『傷物語』、『偽物語上』、『きみとぼくが壊した世界』、『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』、『真庭語』発売。
2009年 『偽物語下』発売。『週刊少年ジャンプ』にて『めだかボックス』連載開始。『難民探偵』発売。西尾維新アニメプロジェクト始動。『化物語』テレビアニメ化。副音声の脚本も手がける。 66万4117部(8位)[35]
2010年 『零崎人識の人間関係』4冊(『匂宮出夢との関係』・『無桐伊織との関係』・『零崎双識との関係』・『戯言遣いとの関係』)、『猫物語白』、『猫物語黒』、『傾物語』発売。『刀語』テレビアニメ化。 121万6767部(4位)[36]
2011年 『花物語』、『囮物語』、『鬼物語』、『恋物語』、『少女不十分』、『JOJOノベライズ』発売。 125万7921部(2位)[37]
2012年 「伝説シリーズ」の『悲鳴伝』、『憑物語』発売。『偽物語』、『猫物語黒』、『めだかボックス』テレビアニメ化。 140万8319部(1位)[38]
2013年 『悲痛伝』、『悲惨伝』、『悲報伝』、『暦物語』、『終物語上』発売。『めだかボックス』完結。「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」テレビアニメ化。 80万3808部(6位)[39]
2014年 『りぽぐら!』、『終物語中』、『終物語下』、『続・終物語』、『悲業伝』、「忘却探偵シリーズ」の『掟上今日子の備忘録』発売。西尾維新公式情報Twitter開始。対談集『本題』を発売。9本の短編読み切り『大斬』を執筆。『憑物語』テレビアニメ化。 99万7211部(1位)[40]
2015年 『悲録伝』、『掟上今日子の推薦文』、「最強シリーズ」の『人類最強の初恋』、『十二大戦』、『掟上今日子の挑戦状』、『愚物語』、『掟上今日子の遺言書』、「美少年シリーズ」の『美少年探偵団 きみだけに光かがやく暗黒星』、『悲亡伝』、『掟上今日子の退職願』、『ぺてん師と空気男と美少年』発売。『終物語(上)』・『終物語(中)』、『終物語』としてテレビアニメ化。「忘却探偵シリーズ」、『掟上今日子の備忘録』としてテレビドラマ化。 85万2704部(3位)[41]
2016年 『ジャンプスクエア』にて『症年症女』連載開始。『業物語』、『屋根裏の美少年』、『人類最強の純愛』、『掟上今日子の婚姻届』、『撫物語』、『掟上今日子の家計簿』、『押絵と旅する美少年』、『パノラマ島美談』、『掟上今日子の旅行記』、『悲衛伝』発売。『傷物語』劇場アニメ化(全三部作)。『暦物語』Webアニメ化。『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』OVA化。 95万9288部(2位)[42]
2017年 『結物語』、『D坂の美少年』、『人類最強のときめき』、『掟上今日子の裏表紙』、『忍物語』、『美少年椅子』、『十二大戦対十二大戦』発売。『別冊少年マガジン』にて『青春奇人伝! 240学園』連載開始。『症年症女』完結。『終物語(下)』、『十二大戦』テレビアニメ化。
2018年 『掟上今日子の色見本』、『悲球伝』、『悲終伝』、『緑衣の美少年』、『宵物語』、『掟上今日子の乗車券』、『美少年M』発売。『青春奇人伝! 240学園』完結。『続・終物語』アニメ化。
2019年 『混物語』、『余物語』、『ヴェールドマン仮説』、『美少年蜥蜴【光編】』、『美少年蜥蜴【影編】』発売。
2020年 『掟上今日子の設計図』、『人類最強のsweetheart』、『デリバリールーム』、『扇物語』、『人類最強のヴェネチア』、『新本格魔法少女りすか4』発売。
2021年 『掟上今日子の鑑札票』、『モルグ街の美少年』、『死物語上下』発売。『美少年探偵団』テレビアニメ化。

作品リスト

小説

戯言シリーズ

全9作で2005年11月に完結。イラストレーションは竹。シリーズ3作目『クビツリハイスクール』は、講談社ノベルス創刊20周年「密室本」として刊行された。関連作品として「人間シリーズ」、「最強シリーズ」がある。発行は全て講談社ノベルス。また2008年4月から2009年6月まで隔月で「西尾維新文庫」の名で講談社文庫から再刊された。

  • 『ザレゴトディクショナル─戯言シリーズ用語辞典』(講談社ノベルス、2006年6月7日、ISBN 4-06-182489-9)
約15万字の「戯言シリーズ」用語辞典。しかし実情は制作秘話と楽屋ネタが半分という感覚である。「戯言シリーズ」執筆秘話・各キャラクターの裏設定などが西尾本人によって語られている。巻末には竹による4コマ漫画『戯言一番』を掲載。袋とじになっている。
人間シリーズ

「戯言シリーズ」と同一の世界を舞台とするスピンオフ作品。イラストレーションは竹。発行は講談社ノベルスおよび西尾維新文庫(講談社文庫)。『零崎双識の人間試験』は『ヒトクイマジカル』と『ネコソギラジカル』の間、以後は「戯言シリーズ」完結後に発行された。ノベルス版では『零崎双識の人間試験』以外の作品には、付録として、でっち上げトレーディングカード「零崎一賊の人間コロシアム」が付属している。

最強シリーズ

文芸誌『メフィスト』で連載。「戯言シリーズ」と同一の世界を舞台とするスピンオフ作品。イラストレーションは竹。発行は講談社ノベルスおよび講談社文庫。単行本には以前『メフィスト』で連載していた「哀川潤の失敗」を併録している。

JDCトリビュート

清涼院流水の作品に登場するJDC(日本探偵クラブ)の設定を借りて小説を書く企画「JDC TRIBUTE」の作品の1つ。一冊で独立しており、「JDCシリーズ」を読まなくても問題なく読むことができる。他に舞城王太郎などもこの企画に参加した。

  • 『ダブルダウン勘繰郎』(講談社ノベルス、2003年3月5日、ISBN 4-06-182305-1)
イラストレーションはジョージ朝倉。
  • 『トリプルプレイ助悪郎』(講談社ノベルス、2007年8月6日、ISBN 978-4-06-182538-3)
『月刊少年シリウス』に連載された。イラストレーションは単行本ではのがるわこ。『シリウス』掲載時は鶯。
  • 『ダブルダウン勘繰郎 トリプルプレイ助悪郎』(西尾維新文庫〈講談社文庫〉、2010年1月15日、ISBN 978-4-06-276491-9)
上記2冊を1冊にまとめた文庫。

世界シリーズ

ノベルス版のイラストレーションはTAGRO。ノベルス(講談社ノベルス)とハードカバー(講談社BOXピース)で刊行。

りすかシリーズ

文芸誌『ファウスト』および『メフィスト』で連載された。イラストレーションは西村キヌ。単行本は講談社ノベルスおよび講談社文庫。

〈物語〉シリーズ

イラストレーションは小説本編はVOFAN、アニメ関連の書籍は渡辺明夫。発行は講談社BOX。

西尾維新脚本によるドラマCD。イラストレーションは渡辺明夫。
アニメ『化物語』のDVD&Blu-rayに収録された副音声の脚本集。第1話 – 第7話(「ひたぎクラブ」「まよいマイマイ」「するがモンキー」)を収録。
アニメ『化物語』のDVD&Blu-rayに収録された副音声の脚本集。第8話 – 第15話(「なでこスネイク」「つばさキャット」)を収録。
書き下ろし短々編「ひたぎブッフェ」「まよいルーム」「するがコート」「なでこプール」「つばさソング」を収録。
書き下ろし短々編「ひたぎネック」「かれんアームレッグ」「つきひエターナル」「しのぶハウス」を収録。
再録作「ひたぎクラブ」「こよみフラワー」、書き下ろし作「ひたぎコイン」収録。
  • 『副物語(上) アニメ偽物語&猫物語(黒)副音声副読本』(2015年8月11日、ISBN 978-4-06-219697-0)
  • 『副物語(下) アニメ偽物語&猫物語(黒)副音声副読本』(2015年9月17日、ISBN 978-4-06-219744-1)
  • 『傷物語 涜葬版(2015年12月22日、ISBN 978-4-06-219948-3)
『傷物語』の特装版。
〈物語〉シリーズと他シリーズのクロスオーバー短編集。イラストレーションは渡辺明夫。

刀シリーズ

講談社BOXより2007年1月から大河ノベルと称し12か月連続刊行。イラストレーションは竹。

『刀語』のアニメ化を記念して発売された西尾維新脚本によるドラマCD。
竹の画集。西尾維新書き下ろしの短編が収録されている。
刀語外伝

『刀語』のサブキャラクター「真庭忍軍」の初代頭領にスポットを当てた関連作品。西尾曰く「特に『刀語』を未読でも構わない作りとなっております」とのこと。

伝説シリーズ

講談社ノベルスから発行。「西尾維新史上、最長巨編」がキャッチコピー。イラストレーションは碧風羽(『悲終伝』のみ)。

忘却探偵シリーズ

講談社BOX版のイラストレーションはVOFAN。講談社BOXおよび講談社文庫から発行。

美少年シリーズ

イラストレーションはキナコ。講談社タイガから発行。

ノベライズ作品

『週刊ヤングマガジン』連載の漫画「xxxHOLiC」の小説作品。イラストは原作者のCLAMPが手がけている。全3話構成(アウターホリック・アンダーホリック・アフターホリック)であり、第1話は6月発売の『コミックファウスト』にて掲載され、またアニメ版17話「ジショウ」として放送された。
『週刊少年ジャンプ』連載の漫画「DEATH NOTE」の小説作品。イラストは原作作画担当の小畑健。同作の登場人物・L、南空ナオミをメインとした作品。
漫画『ジョジョの奇妙な冒険』連載25周年記念のノベライゼーション企画「VS JOJO」の第二弾として刊行。イラストは原作者の荒木飛呂彦。DIOを主人公とする作品。
漫画原作のノベライズ作品
めだかボックス
  • 『小説版 めだかボックス(上) 久々原滅私の腑抜けた君臨または啝ノ浦さなぎの足蹴による投票』(ジャンプ ジェイ ブックス、2012年5月2日、ISBN 978-4-08-703261-1)
  • 『小説版 めだかボックス(下) 杁理知戯のおしとやかな面従または椋枝閾の杯盤狼藉マニフェスト』(ジャンプ ジェイ ブックス、2012年6月4日、ISBN 978-4-08-703264-2)
  • 『めだかボックス外伝 グッドルーザー球磨川 小説版(上)水槽に蠢く脳だらけ』(ジャンプ ジェイ ブックス、2012年10月10日、ISBN 978-4-08-703278-9)
  • 『めだかボックス外伝 グッドルーザー球磨川 小説版(下)水槽管理のツークツワンク』(ジャンプ ジェイ ブックス、2012年11月19日、ISBN 978-4-08-703280-2)
  • 『めだかボックスジュブナイル 小説版』(ジャンプ ジェイ ブックス、2013年10月4日、ISBN 978-4-08-703300-7)
ドラマCD『めだかボックスジュブナイル』に加筆修正し単行本化。
大斬
『大斬』収録の「どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い」の前日譚。

ノンシリーズ小説

講談社ノベルス史上初の箱入りで尚且つ活版印刷という仕様。『メフィスト』掲載3作に書き下ろしを加え単行本化。
イラストレーションは碧風羽。
イラストレーションは伊藤潤二、久米田康治、雲田はるこ、倉花千夏、重野なおき、たえ、田中相、丹地陽子、中村明日美子、PEACH-PIT、pomodorosa、真島ヒロ、松本一佐、ミノ☆タロー、吉田ヨシツギ。
イラストレーションは米山舞。

単行本未収録作品(小説)

なこと写本シリーズ
  • 『させられ現象』(『ユリイカ』、イラスト:山口晃、2004年9月増刊号〈青土社〉)
  • 『ある果実』(ファンブック『西尾維新クロニクル』、イラスト:日本橋ヨヲコ、2006年6月)
  • 『栄光の仕様』(「戯言シリーズコンプリートBOX」内豆本に収録、2006年9月)
  • 『ヨウ素の皮肉』(KOBO CAFE限定特別小冊子〈講談社〉、2008年6月)
  • 『〆に最初』(アニメ化物語オフィシャルガイドブック、2009年6月)
  • 『とうとうの少々』(フリーペーパー「新本格魔法少女完結記念パーフェクトBOOK」)
蹴語(シュウガタリ) – イラスト:赤衣丸歩郎
  • 『SIDE-A』(『パンドラ』Vol.2 SIDE-A)
  • 『SIDE-B』(『パンドラ』Vol.2 SIDE-B)
  • 『NO-SIDE』(『パンドラ』Vol.3)
  • 『ONE-SIDE』(『パンドラ』Vol.4)
刀シリーズ
  • 『刀語余話』(『大河饅頭 十二箇所巡』付属のリーフレット)
物語シリーズ
ぼくの世界
  • 『第いち問「日替わり席替え問題」』(『メフィスト』2009 Vol.2)
  • 『第に問「しーちゃんお財布盗難事件」』(『メフィスト』2009 Vol.3)
探偵都市伝説
  • 『第一回「探偵取締法」』(『メフィスト』2011 Vol.3)
  • 『第二回「探偵就職活動」』(『メフィスト』2012 Vol.1)
  • 『第三回「探偵小説不指南」』(『メフィスト』2012 Vol.2)
夏休みの破壊工作
  • 『第一回』(『メフィスト』2016 Vol.2)
忘却探偵シリーズ
  • 『掟上今日子の撮影会』(『メフィスト』2018 Vol.2)
  • 『掟上今日子の茶話会』(『メフィスト』2018 Vol.3)
  • 『掟上今日子の運動会』(『メフィスト』2019 Vol.1)
  • 『掟上今日子のお泊り会』(『メフィスト』2019 Vol.2)
  • 『掟上今日子の座談会』(『メフィスト』2019 Vol.3)
  • 『掟上今日子のSTAY HOLMES』(文芸ニュースサイト「TREE」連載企画 Day to Day)
  • 『掟上今日子の機械文明』(『『掟上今日子の鑑札票』刊行記念フリーペーパー』)
  • 『掟上今日子の忍法帖』(『メフィスト』2021 AUTUMN VOL.1 – )
十二大戦
  • 『『十二大戦対十二大戦』予告編』(『ジャンプSQ.』201年11月号特典小冊子)
他作家の著作の小説作品
  • 『真理と試練』(『少女ファイト』7巻特装版特典「少年ファイト」、イラスト:堺田町蔵)
    『少女ファイト』の小説作品。
  • 『りぽぐらの忍び』(『ヤングアニマル』2014 No.15、『信長の忍び』8巻)
    『信長の忍び』の小説作品。
  • 『絵心の心得』(『アルスラーン戦記』、テレビアニメ第15話エンドカード)
    『アルスラーン戦記』の小説作品。
その他
  • 『明けない夜とさめない夢』(同人誌『タンデムローターの方法論』、2002年11月3日に行われた文学フリマ第1回にて発売)
  • 『携帯リスナー』(『ファウスト』Vol.4、「上京」をテーマに競作)
  • 『誰にも続かない』(『ファウスト』Vol.4、乙一・北山猛邦・佐藤友哉・滝本竜彦とのリレー小説、2004年冬)
  • 『そっくり』(『妖怪変化 京極堂トリビュート』2007年12月13日、ISBN 978-4-06-214475-9)
    京極夏彦の百鬼夜行シリーズを題材にしたトリビュート。
  • 『漫画家孵化脳』(『漫画BOX AMASIA』(2010年7月13日、ISBN 978-4-06-364826-3)
  • 『人間語 第24014回』(『西尾維新通信』)
  • 『人外語 第24014回』(『西尾維新通信vol.2』)
  • 『ゲジュタルト増築』(『メフィスト』2013 Vol.3)
  • 『断片小説』(西尾維新オフィシャルサイト)
    西尾の著作から一部を抜粋した「セルフリミックス」作品[44]
  • 『Street for you』(文芸ニュースサイト「TREE」連載企画 Story for you)

漫画原作

めだかボックス

作画は暁月あきらが担当。『週刊少年ジャンプ』(集英社)2009年24号 – 2013年22・23合併号、全22巻

  • 『めだかボックス コンプリートガイドブック めだかブックス』(2013年9月9日、ISBN 978-4-08-870876-8)
    『めだかボックス』のガイドブック。連載前に発表された読み切り版「めだかボックス」も収録されている。

大斬 -オオギリ-

担当編集者から与えられたお題をもとに、西尾が短編読み切り用の原作ネーム9本を執筆。それぞれ異なる作家が漫画化する。単行本は2015年4月3日発売(ISBN 978-4-08-880389-0)。

掲載順 タイトル お題 作画
1 娘入り箱 段ボール箱 暁月あきら
2 RKD-EK9 天国 小畑健
3 「何までなら殺せる?」 動物 池田晃久
4 ハンガーストライキ! ハンガー 福島鉄平
5 恋ある道具屋 指輪 山川あいじ
6 オフサイドを教えて サッカー 中山敦支
7 どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い 願いごと 中村光
8 僕らは雑には学ばない 河下水希
9 友達いない同盟 会話劇 金田一蓮十郎

症年症女

作画は暁月あきらが担当。『ジャンプSQ』2016年2月号 – 2017年5月号、全3巻

青春奇人伝! 240学園

「240学園」という学校を舞台に、西尾維新の作品のキャラクターが生徒や教師として登場する作品。作画は柴もちが担当。西尾は原案を務めるが、単行本収録の漫画「青春ふつう伝! 14n学園」では原作を担当。『別冊少年マガジン』2017年3月号 –

単行本未収録作品(漫画原作)

  • 『放課後、七時間目。』(『コミックファウスト』2006年8月号、作画:高河ゆん)
  • 『うろおぼえウロボロス!』(『週刊少年ジャンプ』2008年6・7合併号、作画:小畑健)
  • 『キミとなでっこ!』(作画:遠山えま)
    • 第1話 – 『アニメ〈物語〉シリーズヒロイン本 其ノ肆 千石撫子』(2014年1月30日、ISBN 978-4-06-218794-7)
    • 第2話 – 『ARIA』2014年8月号
    • 第3話 – アニメ『恋物語(下)』DVD・BD特典小冊子
  • 『ある朝起きたら』(『週刊少年ジャンプ』2014年37・38合併号、作画:河田悠冶)
  • 『返信願望!』(『週刊少年ジャンプ』2014年37・38合併号、作画:ミヨカワ将)
  • 『喜界島れぽーと あにめーしょんこれくしょん』(『めだかボックス』DVD購入者プレミアムイベント配布小冊子)
  • 『精密機械とてきとー人間』(『週刊ヤングジャンプ』2016年6月16日号(No.27)、作画:タキザワケイ)
  • 『パートスリーズ』(『週刊少年ジャンプ』2018年2・3合併号、作画:河下水希)
    つぼみ中学校を舞台にした学園ミステリ。途中に「QUESTION」と題し、読者への挑戦がある。
  • 『少年法のコロ』(『ジャンプGIGA』2018 WINTER vol.2、作画:岩崎優次)
  • 『くずかごマウンテン』(『少年ジャンプ+』2018年3月3日、作画:岩崎優次)
  • 『見え見えのオミット』(『ジャンプGIGA』2019 WINTER vol.2、作画:岩崎優次)
  • 『覆面探偵 マスク・ド・ホームズとキス泥棒』(『週刊少年ジャンプ』2019年9月30日号 (No.42)、構成:附田祐斗、作画:佐伯俊)
  • 『たびたびデーモンストレーション』(『ジャンプスクエア』2019年12月号、作画:暁月あきら)
  • 『まとはずれQ道部』(『ジャンプGIGA』2021 WINTER、作画:岩崎優次)
  • 『魔老紳士ビーティー』(『ウルトラジャンプ』2021年11月号、原案:荒木飛呂彦、作画:出水ぽすか)

脚本

  • 第零話 虚刀・鑢(アニメ『刀語』Blu-ray&DVD完全生産限定版特典、朗読活劇)
  • アニメ『めだかボックス』 第12箱「黒神めだかがいなくても」
  • アニメ『グッドルーザー球磨川』 第マイナス12槽「生徒会を死刑執行する」
  • アニメ『花物語』アドトラックナレーション(アドトラック)
  • 『魔法少女まどか☆マギカ』×『〈物語〉シリーズセカンドシーズン』コラボレーション劇場マナー告知短編映像(『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編] 叛逆の物語』完全生産限定版BD特典)
  • 『掟上今日子の備忘録』PV集(アニメ『憑物語』Blu-ray&DVD収録)

キャラクターコメンタリー

各キャラクター自身が本編を見ながら語るオーディオコメンタリー。

  • 物語シリーズ
    • アニメ『化物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『化物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『偽物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『偽物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『猫物語(黒)』キャラクターコメンタリー(アニメ『猫物語(黒)』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『猫物語(白)』キャラクターコメンタリー(アニメ『猫物語(白)』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『傾物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『傾物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『囮物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『囮物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『鬼物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『鬼物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『恋物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『恋物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『花物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『花物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『憑物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『憑物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『終物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『終物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『暦物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『暦物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『傷物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『傷物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
    • アニメ『続・終物語』キャラクターコメンタリー(アニメ『続・終物語』Blu-ray&DVD収録、副音声)
  • アニメ『クビキリサイクル』キャラクターコメンタリー(アニメ『クビキリサイクル』Blu-ray&DVD収録、副音声)

文庫解説

漫画化作品

零崎双識の人間試験
『パンドラ』Vol.2 side-Aより掲載されていたが、『月刊アフタヌーン』(講談社)へ移籍し、2011年11月号から2013年8月号まで連載(全5巻)。作画はシオミヤイルカ。
零崎軋識の人間ノック
『月刊アフタヌーン』2014年10月号から2016年11月号まで連載(全4巻)。作画はチョモラン。
掟上今日子の備忘録
『月刊少年マガジン』2015年9月号から2017年4月号まで第1シーズンが連載。作画は浅見よう。
少女不十分
『週刊ヤングマガジン』2015年53号から2016年39号まで連載(全3巻)。作画ははっとりみつる。
悲鳴伝
『ヤングマガジンサード』2016 Vol.1から2018 Vol.1まで連載(全4巻)。作画は光谷理。
美少年探偵団
『ARIA』2016年6月号から2018年6月号まで連載。休刊後は『少年マガジンエッジ』へ移籍し、2018年11月号から2019年8月号まで連載(全5巻)。作画は小田すずか。
十二大戦
『少年ジャンプ+』2017年9月23日から2018年5月12日まで連載(全4巻)。作画は暁月あきら。
化物語
『週刊少年マガジン』2018年15号より連載開始。作画は大暮維人。
新本格魔法少女りすか
『別冊少年マガジン』2021年5月号より連載開始。作画は絵本奈央。

映像化作品

テレビアニメ

劇場版アニメ

OVA

Webアニメ

  • 暦物語(2016年1月9日 – 3月27日配信)

テレビドラマ

舞台

関連書籍

翻訳

  • 英語
    • 戯言シリーズ:『クビキリサイクル』、『クビシメロマンチスト』まで
    • その他:『xxxHOLiC』、『DEATH NOTE』
  • 中国語(簡体字)
    • 刀語:12巻まで
    • 物語シリーズ:『恋物語』まで
  • 中国語(繁体字)
    • 戯言シリーズ:『ネコソギラジカル(下)』まで
    • 零崎シリーズ:『零崎双識の人間試験』、『零崎軋識の人間ノック』
    • JDCトリビュート:『ダブルダウン勘繰郎』
    • りすかシリーズ:2巻まで
    • きみとぼくシリーズ:『きみとぼくの壊れた世界』
    • その他:『xxxHOLiC』、『DEATH NOTE』
    • 刀語:4巻まで
    • 物語シリーズ:『暦物語』まで
  • 韓国語
    • 戯言シリーズ:『ネコソギラジカル(下)』まで
    • 零崎シリーズ:『零崎双識の人間試験』、『零崎軋識の人間ノック』、『零崎曲識の人間人間』まで
    • きみとぼくシリーズ:『きみとぼくの壊れた世界』
    • りすかシリーズ:2巻まで
    • 刀語:12巻まで
    • 物語シリーズ:『恋物語』まで
    • その他:『xxxHOLiC』、『DEATH NOTE』
  • その他
    • 『DEATH NOTE アナザーノート』のドイツ語版、タイ語版が刊行されている。

その他関連商品

  • 戯言シリーズスクールカレンダー(2004年) / 戯言シリーズスクールカレンダー 2006 – 2007(2006年) – 戯言シリーズの竹のイラストを使用したカレンダー。
  • 戯言シリーズコンプリートBOX(2006年、ISBN 4-06-278852-7) – 戯言シリーズ全10冊(辞典含)を収録可能な特製BOX。講談社より発売。戯言Tシャツ(フリーサイズ)、戯言ティッシュ、しおり(プラスチック製全5枚セット)、豆本(書き下ろし小説)、戯言ポストカード(全12枚セット)、零崎人識タトゥーシール、タグ(西尾維新による直筆サイン&シリアルナンバー入り)がオマケでつく。
  • 西尾維新スターターパック(2007年10月、ISBN 978-4-06-278853-3) – デビュー5周年記念。戯言シリーズ第1作『クビキリサイクル』、刀語第1話『刀語 第一話 絶刀・鉋』が特製プラスチックしおり(10枚)、スペシャルシールとともに竹描き下ろしイラスト入り特製袋に入れられたスペシャルキット。

脚注

注釈

  1. ^ テレビアニメ『化物語』の「あとがたり つばさキャット篇」において、神谷浩史が「西尾維新はこの世の誰よりもあとがたりを聴いている男」と発言している。

出典

参考文献

書籍
ムック、雑誌

関連項目

外部リンク