イムディーナ – Wikipedia
イムディーナ (Mdina、正式名L-Imdina、Medinaとも)は、マルタの町。マルタ島中央部にあり、かつては首都でもあった[1]。中世の狭い静かな通りを持つ城塞都市であり、『静寂の町』の異名を持つ。城壁に囲まれた面積は8万平方m弱と小さく、東京ドームの2倍弱である。住民は2005年の時点で278人ほどである。
イムディーナでの定住の痕跡は、紀元前4000年より前に遡る。紀元前700年頃にフェニキア人によって初めて要塞化された。これは、町の位置が海まで見通せることが可能な島の最高点にあるという、軍事的要所であったことが理由である。マルタがローマ帝国支配を受けると、ローマの知事は自身の邸宅をイムディーナに建てた。60年に使徒パウロは、乗っていた船がマルタで難破した後にイムディーナで暮らしたと言われている。イムディーナという現在の名前を初めて与えたのは、870年頃にマルタへやってきたシチリアのアラブ人によってである。彼らは広い堀と厚い防御用壁を持つ都市を作り上げ、近隣の町ラバトからイムディーナを切り離した。
1091年、ノルマン人がマルタを征服した。1565年のマルタ包囲戦では、聖ヨハネ騎士団が最後まで重要な要塞であったイムディーナを守り抜いた。1693年には地震に見舞われ、多数の建物が崩壊した。地震後に聖堂は、マルタ人建築家ロレンゾ・ガファの設計で再建された。
今日、イムディーナでの自動車乗り入れは制限されている(限られた地元住民の自家用車、救急車、結婚式の車などは許可されている)。狭い通りをそぞろ歩く静かな環境が維持されている。ノルマン建築、バロック様式などの個人の邸宅や教会が混ざり合って残っている。聖パウロ聖堂は町最大の広場前に立つ、目印となっている。
見どころ[編集]
- 聖パウロ聖堂
- ヴィルヘナ邸
- ファルゾン邸
- 聖アガタ礼拝堂
- 聖ニコラオス礼拝堂
- 自然史博物館
- カルメル会派教会・修道院
- ベネディクト会派修道院
ギャラリー[編集]
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イムディーナの市壁
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市門。現在も主要な入り口となっている
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中央部にある聖パウロ聖堂
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ファルゾン邸(ノルマン建築)
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典型的な狭い中世の通り
外部リンク[編集]
座標:
北緯35度53分9秒 東経14度24分11秒 / 北緯35.88583度 東経14.40306度
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