キュレーネー – Wikipedia

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キュレーネー(古希: Κυλλήνη, Kyllēnē)は、ギリシア神話に登場する地名あるいはニュンペーである。長音を省略してキュレネとも表記される。ニュムペーのキュレーネーはゼウスの娘とされることから、木星の衛星のひとつに名付けられている。アポローンの恋人でアリスタイオスの母親のキューレーネー(Kyrene)とは別人。

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アルカディア地方のキュレーネー山は、オーケアノスの娘プレーイオネーがアトラースとの間に7人の娘プレイアデスを生んだ場所である。後にプレイアデスの一人マイアとゼウスの間にヘルメースが生まれるが、ヘルメース誕生の地もキュレーネー山の洞窟とされる。ソポクレースにおいては、このときニュムペーのキュレーネーがヘルメースの乳母として登場する。
このほか、テーバイの予言者として知られるテイレシアースが交尾中の蛇を見て性転換したのもキュレーネー山中である。

ニュムペーのキュレーネーはペラスゴスの妻となり、リュカーオーンを生んだ。異説では、ペラスゴスの妻はオーケアノスの娘メリボイアとされる。リュカーオーンは高慢不敬な人間で、ゼウスの怒りを買ってデウカリオーンの洪水の原因となった。

参考図書[編集]

  • アポロドーロス『ギリシア神話』(高津春繁訳、岩波文庫)
  • カール・ケレーニイ『ギリシアの神話』(「神々の時代」・「英雄の時代」、高橋英夫訳、中央公論社)
  • ロバート・グレーヴス『ギリシア神話』(上・下、高杉一郎訳、紀伊國屋書店)


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