宇和町 – Wikipedia

宇和町(うわちょう)はかつて愛媛県東宇和郡に存在した町。宇和盆地を形成し、周囲を山に囲まれた穀倉地帯であった。八幡浜市、大洲市と宇和島市との間に位置し、また野村町・城川町方面への玄関口でもあるなど、南予地域の交通の要衝の一つであった。平成の市町村合併により2004年4月に自治体としては消滅し、旧町域は西予市宇和町となっている。

肱川上流部の宇和盆地とそれを取り巻く山間部からなる。盆地は海抜200〜400m程度、周囲の山々は400〜800m程度の高さがある。

山間盆地であり、気候は夏は海岸部より多少冷涼で、冬には積雪をみることもある。農村地帯であり、稲の収穫が終わった水田に「わらぐろ」を作る地域があり、雪とのコントラストの風景は観光写真等によく登場する。また、霧が発生しやすい。この霧と盆地ゆえの寒暖差が米の食味を高めて米どころとして知られる[1]

年表[編集]

中世以前

  • 宇和という名は、伊予国に14の郡が置かれた時からみられる。

近世

  • 江戸時代には宇和島藩の領地。多田組と山田組とに属する。純農村地帯として、藩の米蔵の役目を果たし、また街道沿いの宿場町として発展した。
  • 1651年(慶安4年) – 黒瀬城の山麓に形成されていた松葉町を大念寺山麓へと移し、宿場町を形成。のちに松葉町は卯之町と改称。
  • 1833年(天保4年) – 二宮敬作が卯之町で開業。
  • 1863年(文久3年) – 申義堂開設(学校の始まり)。

明治以降

  • 1870年(明治3年) – 申義堂が宇和郷校となる。
  • 1872年(明治5年) – 開明学校開設。
  • 1889年(明治22年) 12月15日 – 町村制施行に伴い卯町、鬼窪村、伊賀上村が合併して東宇和郡宇和町が成立。
    • 久枝村、野田村、小野田村、永長村、上松葉村、下松葉村が合併して東宇和郡上宇和村が成立。
  • 1890年(明治23年) 法華津峠の道路改良始まる。
  • 1895年(明治28年) – 永長地区を皮切りに耕地整理始まる。大正年間にはほぼ耕地整理完了。
  • 1922年(大正11年) 2月11日 – 上宇和村と合併して宇和町となる。
  • 1941年(昭和16年) – 卯之町駅 – 宇和島駅間の鉄道開通。
  • 1945年(昭和20年) – 卯之町駅 – 八幡浜駅間の鉄道開通。

宇和町発足以降

系譜[編集]

宇和町の系譜
(町村制実施以前の村) (明治期)
            町村制施行時
東多田 ━━━━┓
河内  ━━━━╋━ 多田村 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
伊延  ━━━━┫                         ┃
岡山  ━━━━┛                         ┃
田苗真土━━━━┓                         ┃
大江  ━━━━┫                         ┃
加茂  ━━━━╋━ 中川村 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
坂戸  ━━━━┫                         ┃
清沢  ━━━━┫                         ┃
杢所  ━━━━┛                         ┃
岩木  ━━━━┓                         ┃
郷内  ━━━━╋━ 笠置村 ━━━┓   あ           ┃
小原  ━━━━┛         ┣━━ 石城村  ━━━━━━━┫
西山田 ━━━━┓         ┃               ┃
山田  ━━━━┻━ 山田村 ━━━┛               ┃
久枝  ━━━━┓                         ┃
野田  ━━━━┫                         ┃
小野田 ━━━━╋━ 上宇和村 ━┓                ┃
永長  ━━━━┫        ┃                ┃
上松葉 ━━━━┫        ┃                ┃(昭和29年3月31日)
下松葉 ━━━━┛        ┃     い          ┣━宇和町┳━━━━━━━━┓
卯之町 ━━━━┓        ┣━━━━━ 宇和町 ━━━━━━┫    ┃        ┃
鬼窪  ━━━━╋━ 宇和町 ━━┛                ┃    ┃        ┃
伊賀上 ━━━━┛                         ┃    ┃        ┃
皆田  ━━━━┓                         ┃    ┃        ┃(平成16年4月1日)
下川  ━━━━┫                         ┃    ┃        ┣西予市
明間  ━━━━╋━ 下宇和村 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫    ┃        ┃
稲生  ━━━━┛                         ┃    ┃        ┃
新城  ━━━━┓                         ┃    ┃        ┃
常定寺 ━━━━┫                         ┃    ┃        ┃
田野中 ━━━━╋━ 田之筋村 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛    ┃        ┃
明石  ━━━━┛                              ┃        ┃
                                      う┃        ┃
                               大洲市の一部(鳥坂・正信)    ┃
                                 境界変更           ┃
                                      明浜町 ━━━━━━┫
                                      野村町 ━━━━━━┫
                                      城川町 ━━━━━━┫
                                      三瓶町 ━━━━━━┛

あ - 1929年(昭和4年)12月1日合併 い - 1922年(大正11年)2月11日合併 う - 1958年(昭和33年)8月1日境界変更
(注記)平成の合併の宇和町以外の系譜については、それぞれの町の記事を参照のこと。
  • 歴代町長
    • 松本和芳: 1954年 – 1978年
    • 土居若松: 1978年 – 1982年
    • 宇都宮象一: 1982年 – 2004年 新市(西予市)の市長選挙には出馬しなかった。
  • 平成の市町村合併
    東宇和郡は東西に細長いものの、人口が関係町村のうち最大で、しかも鉄道や幹線国道があって交通の中心である宇和町としては合併に全く異存はなかった。合併の協議過程においても、庁舎等が本町に位置することは間違いないとみられたが、他の町への配慮も怠りなく,過度に自己主張することもなく、スムーズに運んだ。

高等学校[編集]

鉄道[編集]

卯之町駅は、松山駅 – 宇和島駅間を結ぶ特急「宇和海」が停車する地域の拠点駅である。遠距離通勤者や出張者もよく利用しており、周辺には巨大駐車場がある。他の駅は普通列車のみ停車する典型的なローカル駅である。

路線バス[編集]

  • 宇和島自動車 – 三瓶、明浜、大洲、宇和島、野村と近隣の町との間で運行。
    以前よりバスの本数自体は減少傾向にある。かつてはJRバスが野村方面等一部の地域を受け持っていたが、利用者の減少から1997年に撤退し、宇和島自動車の運行に一本化された。

道路[編集]

国道

  • 国道56号
    宇和町を南北に貫いている主要国道で、道路沿いにはガソリンスタンドや大型スーパーマーケットが多数展開している。

県道

高速道路

出身有名人[編集]

名産品・銘菓[編集]

観光名所[編集]

  1. ^ a b 【ニッポン探景】旧宇和町小の長い廊下(愛媛県西予市)教育熱 町の歴史の象徴『読売新聞』日曜朝刊別刷り<よみほっと>2019年11月24日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]