仙石原 – Wikipedia

仙石原(せんごくはら、せんごくばら)は神奈川県足柄下郡箱根町の地名。郵便番号は250-0631[2]。ススキの草原や仙石原温泉で知られる。

箱根火山カルデラ内の北部に位置し、湿原や草原が広がる。総面積は約16ha。これはかつてこの地域がカルデラ湖の一部だった名残りである。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。現在は一部が別荘地やゴルフ場として整備されている。現在は2005年にオープンした箱根ラリック美術館をはじめ、ポーラ美術館、星の王子さまミュージアム、箱根ガラスの森等の美術館が点在し、美術館目当ての観光客も多い。

仙石原のことを、古くは「千穀原」とも書いた。地名の由来については複数の説があり、戦国時代から江戸時代前期にかけての武将・大名、豊臣秀吉の最古参家臣仙石秀久に由来する説や、源頼朝が雄大な原野を眺めて「この地を開墾すれば米千石はとれるだろう」と言ったのを由来とする説などがある。

紀元前1,000年ころに、神山の北西斜面で水蒸気爆発が起こり、これが引き金となって崩壊が起こり、大量の土砂が神山岩屑なだれとなって仙石原に流れ込んだ。その後、神山北西斜面の崩壊跡に地下からマグマが上昇し、冠ヶ岳ができ、冠ヶ岳火砕流が繰り返し北西斜面を流れ下り、このとき崩れた土砂が仙石原をつくった。弥生時代中期には、多量の土砂のせき止めによって、古芦ノ湖の仙石原部分が湿地化し、農耕民が住み始めた。

箱根山の噴火に関する主な出来事[編集]

2015年4月26日から箱根山で火山性地震が増加し[7]、5月6日に箱根山が気象庁により噴火警戒レベル2に指定されると[8]、仙石原においても、観光に深刻な影響が出始めた[9]。立ち入り規制の対象となった大涌谷周辺の温泉と、そこから温泉の供給を受ける温泉への影響は大きく、仙石原温泉の業者の一人は、6月の始めから宿泊予約が激減したことを、「死活問題」と語った[9]

6月30日に噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられると[10]、仙石原のホテルにおいても、宿泊客が通常の5割以下になるところがみられるなど、事態が深刻化した[11]

金時山南西の丸岳山頂付近からみた仙石原と周辺の山々 (2012年9月撮影)

世帯数と人口[編集]

2015年(平成27年)10月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

箱根湿生花園(2017年7月)
  • 3月 – すすき草原野焼き
  • 3月27日 – 仙石原諏訪神社にて例大祭が行われる。
    「湯立獅子舞」(仙石原神楽保存会)が行われる。
  • 5月5日 – 金時神社にて金時祭が行われる。
  • 7月第三日曜日 – 仙石原諏訪神社より御神輿が町内を練り歩く天王祭が行われる。
    家内安全・無病息災・商売繁盛を願い各家を一軒一軒周り地元の仙石原青年団が御神輿を左右に揺らし飛び跳ねる。
  • 8月13・14・15日 – 仙石原文化センターにて青年団による納涼盆踊り大会。
  • 8月下旬 – 仙石原文化センターにてすすき祭。

ギャラリー[編集]

鉄道[編集]

バス[編集]

仙石原を走る高速バス

拠点となる停留所としては、「仙石」・「仙石案内所前」・「仙郷楼前」などがある。すすき草原は小田急ハイウェイバスや箱根登山バスの「仙石高原」停留所が最寄である。

  • 小田急ハイウェイバス
  • 箱根登山バス

道路[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

参考文献[編集]

関連項目[編集]