光岡・ゼロワン – Wikipedia

ゼロワンは、光岡自動車がかつて生産していたスポーツカーである。

1994年に組立車として認可され、光岡の生産車第2号として発売された。

ラセードの生産(日産・シルビアの改造)によるノウハウの蓄積を経て、自社でフレームから製造すべくバーキン・セブンをサンプルカーとして購入したことからゼロワンの開発が始まる。パワートレインはユーノス・ロードスターからの流用とした。

当初より型式認証を受けることを前提としていたが、当時の運輸省は現に自動車メーカーでない事(及び生産規模が限られること)を理由に申請を拒否していた為、発売当初の1.6L(B6)エンジン車は型式が「組立車」であった。

ロードスターの仕様変更に合わせて1.8L(BP)エンジンを搭載するにあたり、度重なる折衝の上で型式審査を受けられる事になり、8台の試作車を衝突実験で破壊し(9台目で合格)、1.8Lエンジンを搭載した車は1996年に新型自動車として型式の認証(E-MS01型)を受け、光岡自動車は晴れて10番目の国産乗用車メーカーとして認可された。

スタイリングはロータス・セブンを連想させる、ロングノーズ&ショートデッキのフルオープン2シーターの所謂「ニア・セブン」だが、ボディサイズは本家よりも大型である。

サスペンションは前後ともダブルウイッシュボーン式、フレームにはクラッシャブル構造を採用する[1]。また、エアコンが装着可能、オートマチック車の設定があるなど、時代に合わせた本家と異なる改良も見られる。サスペンションとフレームはゼロワン用に設計されたもの。

ラインナップは、基本モデルのベースグレードと、発展モデルのクラシックタイプFの2種類。クラシックタイプFは、1940年代風のフルオープンスポーツカーを髣髴させるような、FRP製カウルを装着している。

初代 MS01型(1994年-2000年)[編集]

  • 1994年1月 – ゼロワン発売。エンジンは1.6LのB6-ZE型を搭載。
  • 1996年5月 – エンジンをB6-ZE型からBP-ZE型に変更。排気量も1.6L→1.8Lへ。
  • 1996年6月 – ラインナップに「クラシックタイプF」を追加。
  • 1996年 – 運輸省の型式認定を受け、光岡自動車は10番目の国産乗用車メーカーとして認可された。
  • 1997年度 – クラシックタイプF、グッドデザイン賞(商品デザイン部門)を受賞。(受賞番号:97M0743)
  • 1999年 – 平成10年アイドル規制適合により、型式がGF-MS01に変更。
  • 2000年7月 – 運輸省の側面衝突試験に適合しなかったことから生産を終了[2]。総生産台数は約350台程だという(メーカー発表)。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]