石原まこちん – Wikipedia

石原 まこちん(いしはら まこちん、1976年[2]4月25日 – )は、日本の漫画家。東京都出身[2]

東京都立園芸高等学校卒業後、就職した会社を3日で辞め、その後漫画家になるまでほぼフリーター・ニート生活だったという自身の体験を作品にも反映させている。若者や中年、カップルなどに漂う独特の緩い空気感を軽妙な間と台詞回しで描き出す作風が特色。特に代表作『THE3名様』は、友人たちとファミリーレストランに集っていた実体験を基にしているとのこと。1995年(平成7年)、『SENTOUS』(銭湯ズ)が『週刊ヤングマガジン』に掲載され、漫画家デビュー[2]。自伝的内容の漫画『GENGO』の作中によると、連載前は古谷実や佐藤秀峰のアシスタントを数日間経験している[3]。また『THE3名様』連載開始前は、『ビッグコミックスピリッツ』の誌上企画でスティリップスというつんくプロデュースの漫画家ユニットに所属していた[4]。2000年(平成12年)から2007年(平成19年)にかけて『ビッグコミックスピリッツ』に連載された『THE3名様』は、2005年(平成17年)に実写映像化され累計販売本数33万本を突破、品川ステラボールにてイベントも開催された。福田雄一の初監督作品である。

アメコミ『BEAVIS AND BUTT-HEAD』『ザ・シンプソンズ』や映画『グーニーズ』のグッズ、PEZなどのコレクター。また、テレビゲーム(レトロゲーム)好きでもあり、ゲーム雑誌や携帯コンテンツなどにも作品を発表している[5]

レゲエミュージックのレコードコレクター。世界で3枚しか現存していないレコードを所有している[6]

雑誌『ムー』の愛読者であり、ムー愛読者の愛称である「ムー民」として『月刊ムー』関連のイベントでの登壇やテレビ出演をしている[7]

『フルハウス』や『愉快なシーバー家』などの海外のシットコムやアニメ『BEAVIS AND BUTT-HEAD』、『ザ・シンプソンズ』から強い影響を受けている。自伝的漫画『GENGO』については自身が「日本版の『素晴らしき日々』(The Wonder Years)を作りたかった」と答えている[8]

『THE3名様』連載開始時、『ビッグコミックスピリッツ』編集長だった長崎尚志から「俺には面白さがわからないけど、読者から『やめろ』というハガキが異常に来ている。だから続けてみよう。」と言われ、3回の予定だった掲載が7年間という長期連載になった。このエピソードからも、石原の作品が、今では当たり前になった「日常会話を切り取った漫画やアニメ、映像作品」の先駆けだったことが伺える[9]。KADOKAWAが発行する月刊誌『ダ・ヴィンチ』には全く新しい流れの漫画として特集記事が掲載された[10]

東京法令出版発行の教科書、「現代社会」資料集「青年の危機 アイデンティティの拡散」というカテゴリーに椎名林檎と共に『THE3名様』が掲載されている。

また『THE3名様』の作中には、著名人がしばしば登場している。代表的な著名人はaiko、武論尊、HKT48、ダース・ベイダー、イチロー、手塚治虫の『ブッダ』に登場するスジャータ他[11]

作品リスト[編集]

漫画(連載中)[編集]

過去連載作(単行本化された作品 / 1年以上連載された作品)[編集]

その他の漫画(短期集中連載・短編・読み切り作)[編集]

他作品とのコラボ[編集]

映画作品とのコラボ[編集]

アプリでの漫画連載[編集]

  • 芸のためならアンタも泣かす(SayU)
  • 予告合金カムタンズ(SayU)
  • ベンチウォーマー(Vコミ)

[16]

小説[編集]

脚本[編集]

絵本・エッセイ[編集]

  • ニートとね 自分で言うのは 違うのさ 石原まこちん自作ニート川柳傑作選(太田出版)
  • ぼくのニート道-ニート取扱説明書(新潮社)
  • 妻しか女性を知りません(KADOKAWA)
  • 僕の子育てははたしてこれであっていたのだろうか / 雑誌連載時のタイトルは『しっかり!オジャマパパ』(ぶんか社)
  • りさちゃんなんでもなーい(ナナロク社)
  • 好きだった(メディアファクトリー)
  • 撲殺!青春レコード(エフエム東京)

ムック[編集]

  • THE3名様DVD公式ガイドブック(小学館)

イラスト担当書籍[編集]

  • ムー公式 実践 超日常英会話 学研プラス
  • 台湾版ムー公式 実践 超日常英会話/超日常英語會話 東販出版
  • ムー公式 実践・超不思議生物捕獲マニュアル 学研プラス

参加オムニバス書籍[編集]

アートワーク[編集]

  • 笑連隊人間合格 アルバムジャケット
  • 笑連隊ウキウキ反抗期 アルバムジャケット
  • 笑連隊ベスト10&ダスト10 アルバムジャケット
  • 笑連隊ラフ☆レボリューション アルバムジャケット
  • 笑連隊4×4 チンチンピンチ EPジャケット
  • spinna B-ILL×Home Grown ミテルヨ アルバムジャケット
  • Pヴァイン×ヴィレッジヴァンガード「VV Middle?」ジャケット
  • サムライメタルvol.1アルバムジャケット
  • 脱ニート完全マニュアル カバーイラスト
  • 銀河宇宙人大百科 20世紀BOX編 カバーイラスト
  • カーチャン… あおば出版 カバーイラスト
  • 他人を見下す若者たち(講談社現代新書)帯イラスト
  • ホフディラン ツアーTシャツ イラスト
  • マゼるな危険!! CD&DVD イラスト提供
  • キン肉マン酒場 メニューイラスト
  • 劇団スパイスガーデン/刺激的庭 ポスター
  • 劇団ブラボーカンパニー/大洗にも星はふるなりポスター
  • アール・チナ・スミス×ファッション雑誌WOOFIN’ コラボT シャツイラスト
  • NG HEAD×ファッション雑誌WOOFIN’ コラボT シャツイラスト
  • ラガラボMUSIQ×ファッション雑誌WOOFIN’ コラボT シャツイラスト
  • 映画「エスケープ トゥ トゥモロー」 公式スタンプ
  • ニッポン放送携帯サイト パンフレット イメージイラスト
  • ムー公式実践 超日常英会話カレンダー2019 書き下ろしイラスト

企業広告[編集]

  • 太平洋セメント 公式スタンプ
  • キリン淡麗グリーンラベル 広告 多視点まんがミドリ
  • アサヒ飲料 十六茶 広告 THE3名様
  • マクドナルド メガマック/マックカード イラスト担当
  • マクドナルド×THE3名様 広告 メガマック編 
  • マクドナルド×THE3名様 広告 メガマック「箱」編 
  • マクドナルド×THE3名様 広告 ダブルクォーターパウンダー編
  • マクドナルド×THE3名様 広告 メガホットドッグ編

他 新メニューを話題にした『マクドナルド×THE3名様』がビッグコミックスピリッツにて不定期連載された。

  • 明星食品「一平ちゃん 夜店の焼きそば 大盛り」付録「3分コミック THE3名様」
  • 明星食品「一平ちゃん 夜店の焼きそば 大盛り」抽選品「3分タイマー付きストラップ」
  • 日本コカ・コーラ 一茶花 広告 GENGO
  • 有馬記念×川柳フレンズ

関連書籍[編集]

ウェブマガジン[編集]

  • 『都市伝説まがじん 日刊マー』
  • 提供:株式会社ミュージックエアポート
  • 開設:2013年6月27日

別名義[編集]

  • 石原一(いしはらまこと)名義で画家として活動[18]ラフォーレ原宿にてライブペイントを披露。作品も販売された。
  • 『月刊ムー』の愛読者(ムー民)として『マツコの知らない世界』などテレビ番組に本名で出演。

DVD[編集]

  • 『THE3名様』実写版DVD シリーズ 全14巻

映画[編集]

  • 『SOUL TRAIN』(2007年〈平成19年〉1月26日)

テレビドラマ[編集]

  • 『一杯いきますか!!』DVDシリーズ

携帯ゲーム[編集]

iPhoneアプリ[編集]

  • 『JAH3名様〜レゲエサンプラー〜』(©2012 tolemo. / ©2012 MUSIC AIRPORT,INC.)
    • 石原まこちん原作の『JAH3名様』をメインキャラクターに採用したアプリケーション。
    • 『JAH3名様』の漫画がおためしで1話だけ閲覧可能(「ふんいき」の巻を収録)

THE3名様Cafe[編集]

2012年4月から東京国際空港第一ターミナル南ウィングのMAMcafeにて開催された[19]

その他[編集]

  • THE3名様ミラクル復刻メニュー / マイファーストビッグ 小学館
  • 「THE3名様 5周年記念企画 ハワイでふぁみーってマジそん?!」Tトラベル
    • 『THE3名様』のロケ&ファンミーティングに参加できるハワイツアー。

石原の『THE3名様』以降、影響下にあるコンテンツは漫画、映像作品、CMに散見できる。また、福田雄一は『聖☆お兄さん』の実写化の際、THE PAGEのインタビューで以下のように回答している。

「以前僕がやっていた『THE3名様』の笑いができるかなと。いわゆるあの手のぬるっとした笑いをしばらくやっていなかったので」

[20]

同じく福田雄一はニーチェ先生〜コンビニに、さとり世代の新人が舞い降りた〜のドラマ化の際は映画comの記事で以下のようにコメントを寄せている。

奇しくも、監督デビュー作となった「THE3名様」は深夜のファミレスを舞台にしており、今回オファーを受け「神様に『お前、原点に戻って、笑いを1から考え直せ』と言われた気がしました。今度もコンビニを一歩も出ることなく、どうにもならない人間たちの笑いを考えてみようと思います。」

[21]

『女子高生の無駄づかい』の作者ビーノはドラマ化の際、インタビューで実写版『THE3名様』のファンであると回答している。

――ドラマ化にあたって要望などは出されましたか?

全くしなかったです。私『THE3名様』の実写が好きなんです。あの作品ってもちろん台本があると思うんですけれど、キャストたちが笑ってるシーンは本当に笑ってるところを採用してる空気感があるんですよ。

そういうのも含めて面白いから、『女子無駄』でもプッて笑っちゃったシーンとかが映っても面白いんじゃないかなとは思っていました。

[22]

ダ・ヴィンチニュース
「『セトウツミ』マンガ的“ノーム・コア”? 日常系を超える究極の普通マンガ!」の記事でセトウツミを「THE3名様の血筋です」と形容している。

なんともない会話から立ち上る妙なおかしさは、シュールな笑いとよく似ているものの、少し違います。全然シュール(超現実)ではなく、むしろ非シュール。リアルな追体験にも似たそのフツーさは、『THE3名様』の血筋です。

[23]

『テレビブロス』2020年12月号 中川翔子×劇画狼「あの子は漫画ばかり読んでいる」対談記事で『1日外出録ハンチョウ』(協力:福本伸行)を「カイジ版のTHE3名様みたいな作品」と表現している。

美味しいものを前にどうでもいい話をし続ける『カイジ』版の『THE3名様』みたいな作品になってる。

[24]

テレビ出演[編集]

ラジオ出演[編集]

ビデオ / DVD[編集]

  • 『【THE3名様スピンオフ】人生のピンチを救うパフェおやじの7つの名言』(2008年) – 石原まこちん役
    • 『THE3名様』の実写版のみのキャラであるパフェおやじを主人公にしたスピンオフ作品(ふとし、まっつん、ミッキーは登場しない)。ファミレスで『THE3名様』のネームを考え中の漫画家石原まこちんとして本人役で出演。

映画[編集]

  • ソウルトレイン 勝地涼が入ったコンビニエンスストアで立ち読みをしている客、石原まこちん本人役として。

声の出演[編集]

  • 『JAH3名様〜レゲエサンプラー〜』(2012年) – ホッカ、イナチョ役
    • 石原まこちん原作の『JAH3名様』をメインキャラクターに採用したアプリケーション。「あそぼう」画面で各キャラクターの音声が聞けるが、ホッカとイナチョの声優を石原まこちん本人が演じている。

ホールでのイベント[編集]

イベント[編集]

  • kin29shop 大阪店 2021年4月1日より『キン肉マンスペシャルスピンオフ THE超人様』のイベントが1か月開催。Tシャツやガチャガチャなどのグッズ、約50種類が展開された。

アシスタント[編集]