クラブラン酸 – Wikipedia

クラブラン酸 (Clavulanic acid) は、1974年に放線菌の代謝産物から発見された物質。最初に臨床使用されたβ-ラクタマーゼ阻害剤英語版である。

構造はOxapenamに属し、基本骨格はペニシリンの4位硫黄原子が酸素原子に置き換わったものである。単独では抗菌力が弱いが、β-ラクタム系抗生物質を不活化する酵素であるβ-ラクタマーゼを不可逆的に阻害する作用があることから、ペニシリンとの合剤として臨床応用されている。βラクタマーゼ阻害作用はペニシリナーゼに対して強く、セファロスポリナーゼに対しては弱い。アモキシシリン、チカルシリンなどと組み合わされた薬剤が市販化されている。

  • オーグメンチン配合錠 125SS・250RS(グラクソ・スミスクライン)- クラブラン酸カリウム 62.5 mg(力価)+アモキシシリン水和物 125 mg(力価)/ 錠。経口投与。
  • クラバモックス小児用配合ドライシロップ(グラクソ・スミスクライン)- クラブラン酸カリウム 42.9 mg(力価)+アモキシシリン水和物 600 mg(力価)/ ドライシロップ 1.01 g。用事懸濁し経口投与。
  • Timentin(グラクソ・スミスクライン)- クラブラン酸カリウム 0.1 g(力価)+チカルシリン二ナトリウム 3.0g(力価)/ 3.1 g。用事溶解し静脈内投与。

関連項目[編集]