粟巣野スキー場 – Wikipedia
粟巣野スキー場(あわすのスキーじょう)は、富山県富山市本宮にあるスキー場。愛称は『あわすのスキー場』。
運営団体は特定非営利活動法人(NPO)あわすの。全長約3,000mのクロスカントリーコースがある。1960年(昭和35年)にオープン。1990年(平成2年)にはスノーボードが解禁となる。
2002年(平成14年)に粟巣野観光開発からNPO法人「あわすの」に経営が引き継がれたが、直近5年間の雪不足による経営不振に伴い事業継続が困難になったことから、2020年(令和2年)6月16日に「あわすの」を解散することを総会で決めた。負債は約3千万円。今後新たな運営の担い手が現れなければスキー場の存続は困難となる[1]とされていた。その後、愛着を持つ人たちが「あわすのスキー場の復活を支援する会」を7月に草刈りや署名活動などを始めたのがきっかけとなり、「あわすの」が債権者と債務の大幅な減免に合意できたため、存続されることになった[2]。
特定非営利活動法人(NPO)による運営は宮城県白石市の蔵王白石スキー場と並んで草分け的存在。リフトなどの設備は従来の事業者が所有する上下分離方式を採用。シーズンに向けた草刈りや、ゲレンデの拡張のための伐採などをボランティアで行っている。
北向斜面のため雪質は良好。隣の立山山麓スキー場の2つのゲレンデより離れていることから穴場的存在になっている。コースも初級者から上級者まで対応し、リフト待ちもなく、またリフト券とくにシーズン券も格安のため練習に打ち込むスキーヤーに評判が良い。
コース名 | 滑走距離(m) | 最大斜度(度) | 平均斜面(度) | レベル |
---|---|---|---|---|
新コース | 320 | 26 | 21 | 中上級 |
スノードルフィン | 730 | 32 | 17 | 上級 |
ダイナミック | 1,000 | 26 | 12 | 中級 |
レッスンバーン | 420 | 25 | 13 | |
ヴェーデルン | 320 | 28 | ||
ファミリー | 12 | 7 | 初級 | |
粟巣野クロカン | 3,000 | – | – | – |
- ダイナミック-ファミリーコースを使えば、最長1,200mの滑走が可能。
- ゲレンデ下部にキッズパークがある。ベルトコンベア式の登坂装置が導入されている。
索道名 | 距離(m) | 標高差(m) | 毎時輸送力(人) |
---|---|---|---|
第1ペア | 655 | 213 | 1,200人 |
第2ペア | 303 | 39 |
- 多目的センター「ミレット」(食堂、無料休憩所、売店、更衣室、リフト券売り場)
- レンタルショップ
- スクール(スキーのみ)
- 駐車場(450台、無料)
上山用チェアリフト(高架索道)[編集]
かつてスキー場へのアクセスとして、現在は廃駅となった粟巣野駅とスキー場をつなぐ上山用のチェアリフト(高架索道)が架かっていた[3]。
スキー場オープンと同じく1960年(昭和35年)12月20日に架けられた1人乗りのチェアリフトで[4]、当時は現在のように立山駅から、らいちょうバレースキー場を経由するアクセス道路がなく、
一つ手前の本宮駅より長い坂道を上り、極楽坂スキー場を経て粟巣野スキー場へと至る道路しかなかった。そのため電車を利用の場合、粟巣野スキー場へもっとも早くアクセスできる唯一の交通機関であった。その後1977年(昭和52年)に、立山駅から県営ゴンドラスキー場(現 らいちょうバレースキー場)へのアクセス道路工事が始まり廃止の上撤去された[5][6][7]。
交通アクセス[編集]
- ^ 『北日本新聞』2020年6月17日付24面『あわすのスキー場 運営NPO法人 解散表決に賛成多数 来季の存続困難』より。
- ^ 『北日本新聞』2020年9月10日付27面『立山山麓スキー場 あわすの存続へ 債権者と減免に合意』より。
- ^ 『富山地方鉄道五十年史』富山地方鉄道株式会社 1983年3月28日発行 894.P
- ^ 『富山地方鉄道五十年史』富山地方鉄道株式会社 1983年3月28日発行 894.P
- ^ 『悠閑春秋』北日本新聞 2006年1月12日夕刊1面
- ^ 『白銀到来へ準備オーライ リフト料金もすえおき ゲレンデ整備に力』北日本新聞 1977年12月15日朝刊11面
- ^ 『富山地方鉄道五十年史』富山地方鉄道株式会社 1983年3月28日発行 912.P
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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