ンクウェバサウルス – Wikipedia

ンクウェバサウルス Nqwebasaurusは後期ジュラ紀チトニアンから前期白亜紀バランジニアンに生息していた恐竜の属の一つに与えられた学名である。 基盤的なオルニトミモサウルス類である。化石は南アフリカ共和国のカークウッド累層で発見された。その場所は原住民であるコーサ族の言葉で Nqweba(頭文字のNは舌打ち音を表す)と呼ばれている。その標本は学名が与えられる前は地層にちなんでカーキー(”Kirky”)の愛称で呼ばれていた[1]。ンクウェバサウルスはゴンドワナ大陸で見つかった既知のコエルロサウルス類の中で最古のもので、北アフリカから発見されている他の種類のものより5000万年古い。アフリカで発見・命名されたコエルロサウルス類としても最初のものである。

模式種ンクウェバサウルス・スワジ(Nqwebasaurus thwazi)はド・クラークらによって2000年に記載された。記載者によると、この新属は『アフリカから知られる白亜紀の獣脚類の中で最も完全で最も良い保存状態のもの』である。よく保存された標本は部分的に向かい合わせにすることができる親指(鉤爪)を備えた長い三本指の手をもっていた[2]。その化石は腹に胃石ももっていた。その標本は後期幼体のものであると考えられ、全高は30cm、全長は90cmと見積もられている。ただし尾は見つかっていない。
ホロタイプの新しい要素は、基盤的なオルニトミモサウルス類であり、恐らく植物食であったことを示す。これは歯列の減少と胃石の存在によって裏付けられる[3]

  1. ^ Tweet 2010
  2. ^ de Klerk et al. 2000, p. 327 The left manus shows that the flexed digit I had the potential to partially oppose digits II and III.
  3. ^ Choiniere, J. N.; Forster, C. A.; De Klerk, W. J. (2012). “New information on Nqwebasaurus thwazi, a coelurosaurian theropod from the Early Cretaceous (Hauteriverian?) Kirkwood Formation in South Africa”. Journal of African Earth Sciences. doi:10.1016/j.jafrearsci.2012.05.005.