ハンプトンコートステークス – Wikipedia
ハンプトンコートステークス(Hampton Court Stakess)とはイギリスの競馬の競走である。ロイヤルアスコット開催で行われる競走の一つで、3歳馬による1マイル1ハロン212ヤード(約2004メートル)戦である。2014年の格付けはG3。
‘ハンプトンコートステークスはロイヤルアスコット開催の3日目に行われる競走である。2011年からG3に格付けされているが、G1・G2の優勝馬は出走できない。
かつてはリステッドレースであり、さらにその前は「ニューステークス」という名称だった。1999年のリステッドレース化以前は「ミルカーズコンディションステークス」(「コンディション」は「条件戦」を表す)、「チャーチルステークス」の名称で行われる条件戦だった。
名称と条件の変遷[編集]
この競走は、1990年代から頻繁に名称が変わっている。
チャーチルステークス(-1995)[編集]
当初はチャーチルステークス(Churchill Stakes)という競走で、格付け外の条件戦だった。
ロイヤルアスコット開催は4日間の日程で行われており、そのうち土曜日は「アスコットヒース開催日」と呼ばれてきた[2]。チャーチルステークスはこの土曜日に行われる競走だった。後に開催最終日の施行に変更になり、距離は1マイル4ハロンになった。
ミルカーズコンディションステークス(1996-1998)[編集]
1996年から、カーディーラーのミルカーズ社(Milcars)がスポンサーになり、ミルカーズコンディションステークス(Milcars Conditions Stakes[注 1])となった。
ニューステークス(1999-2002)[編集]
1999年からリステッドレースに格付けされるようになり、これを機にニューステークス(New Stakes)という名称に改められた[3]。翌2000年には1マイル2ハロンに短縮された。
2001年までは引き続きミルカーズがスポンサーを務めていたので、興業上は「ミルカーズ・ニューステークス」という名称で開催されている[4]。
なお、この「ニューステークス」(1999-2002)は同じアスコット競馬場で1843年から1972年まで行われていた「ニューステークス」(現在のノーフォークステークス)とは別の競走である。
2002年はエリザベス2世の即位50周年にあたり、ロイヤルアスコットも記念開催となった[5]。開催は5日間に延長され、これにあわせて本競走の施行日も従前の最終日から3日目に変更になった[2]。競走名もハンプトン・コート宮殿にちなんで「ハンプトンコートステークス」(Hampton Court Stakes)として開催された[6](ただし競走成績書には「ニューステークス」と記載される[6][7])。
ハンプトンコートステークス(2002-2010)[編集]
2002年の開催では興行上「ハンプトンコートステークス」だったが2003年以降もロイヤルアスコット開催の5日間開催が続くことになり、2003年からこの競走は正式に「ハンプトンコートステークス」に改められた[2]。
ターセンテナリーステークス(2011-2016)[編集]
2011年にG3に格上げとなり、競走名は「ターセンテナリーステークス」(Tercentenary Stakes)に改称となった[8][6]。これは、1711年にはじまったアスコット競馬場の300周年を記念してのものである[8](”tercentenary”は「300年祭」の意味である)。
ハンプトンコートステークス(2017-)[編集]
この年から名称が「ハンプトンコートステークス」に戻された[9]。
- 1986年以降の記録に基づくもの。
最多勝騎手[編集]
最多勝調教師[編集]
歴代優勝馬[編集]
- *印は日本輸入馬。国際競走出走のための一時的なものも含む。
チャーチルステークス[編集]
- グレード外
- 距離1マイル4ハロン(約2414メートル)
- 1986:Sadeem
- 1987:Russian Steppe
- 1988:Mazzacano
- 1989:Spritsail
- 1990:Middle Kingdom
- 1991:Luchiroverte
- 1992:Profusion
- 1993:*ホワイトマズル
- 1994:Rudagi
- 1995:Juyush
ミルカーズコンディションステークス[編集]
- 条件戦
- 距離1マイル4ハロン(約2414メートル)
- 1996:Astor Place
- 1997:Falak
- 1998:Dark Moondancer
ニューステークス[編集]
- リステッドレース
- 2000年から距離1マイル1ハロン(約2011メートル)
- 2002年は興行上は「ハンプトンコートステークス」。記録上は「ニューステークス」。
施行日 | 優勝馬 | 性齢 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 |
---|---|---|---|---|---|
1999年6月19日 | Zarfoot | 牡3 | 2:32.56 | L.Dettori | L.Cumani |
2000年6月24日 | Port Vila | 牡3 | 2:07.27 | R.Hills | J.Gosden |
2001年6月23日 | Freefourinternet | 牡3 | 2:06.05 | P.Eddery | B.Meehan |
2002年6月20日 | Burning Sun | 牡3 | 2:06.85 | T.Quinn | H.Cecil |
ハンプトンコートステークス[編集]
- リステッドレース
- 距離1マイル1ハロン(約2011メートル)
- 2005年はヨーク競馬場で代替開催
ターセンテナリーステークス[編集]
- G3
- 距離1マイル1ハロン(約2011メートル)→1マイル1ハロン212ヤード(約2004メートル)
施行日 | 優勝馬 | 性齢 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 |
---|---|---|---|---|---|
2011年6月16日 | Pisco Sour | 牡3 | 2:11.84 | J.Fortune | H.Morrison |
2012年6月21日 | Energizer | 牡3 | 2:10.03 | A.de Vries | J.Hirschberger |
2013年6月20日 | Remote | 牡3 | 2:04.46 | W.Buick | J.Gosden |
2014年6月19日 | Cannock Chase | 牡3 | 2:05.31 | R.Moore | M.Stoute |
2015年6月18日 | Time Test | 牡3 | 2:03.05 | L.Dettori | R.Charlton |
2016年6月16日 | Hawkbill | 牡3 | 2:09.59 | W.Buick | C.Appleby |
2017年6月22日 | Benbatl | 牡3 | 2:05.40 | O.Murphy | S.bin Suroor |
2018年6月21日 | Hunting Horn | 牡3 | 2:03.02 | R.Moore | A.O’Brien |
2019年6月20日 | Sangarius | 牡3 | 2:08.36 | L.Dettori | M.Stoute |
2020年6月17日 | Russian Emperor | 牡3 | 2:05.86 | R.Moore | A.O’Brien |
2021年6月17日 | Mohaafeth | 牡3 | 2:05.72 | J.Crowley | W.Haggas |
参考文献・出典[編集]
各回結果[編集]
- Galopp-Sieger Tercentary Stakes(2011-2014)
- レーシング・ポスト
注釈[編集]
- ^ 「コンディション」は日本で言う「条件戦」に相当する。
出典[編集]
関連項目[編集]
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