『我が名は狼』(わがなはうるふ)は、たがみよしひさによる日本の漫画。 架空の避暑地・野枝(のずえ)高原にあるペンションの居候である主人公と女性宿泊客との(主に性的)関係を描いた作品。初期の『週刊少年チャンピオン増刊 ヤングチャンピオン』(秋田書店;後に休刊[1])連載中は全て一話完結であったが、『プレイコミック』(同社刊)連載となってからは複数話完結や、ミステリー的な話も増えていった。 各エピソードごとにサブタイトルが付けられ、「〇〇〇の(女性名)」の形式となっている。並行して書かれた『軽井沢シンドローム』と同様、シリアスな場面とくだけた場面を織り交ぜる手法をとり、登場人物もコミカルな三頭身とリアルな八頭身が、コマ単位で切り替わるように同居している。また、ルビの使い方も特徴的である。 あらすじ[編集] 各地を放浪する男・犬神内記が、父親の親友である高梨宗国が経営する「ペンションたかなし」に居候として転がり込む。 内記はペンションに宿泊する女性客を次々に抱いていく女たらしだが、宗国の三女・聖は本気で内記に惚れてしまう。内記はそのことを認識しつつも、男女関係の意識の究極が結婚に尽きる時代である限り、最後まで責任はとれないとして、聖を抱くことも、聖に遠慮して女を抱かないこともしないまま日々を過ごしていた。 しかし、やがて内記はお互いにまずいと思いながらも聖の姉である誠とも関係を持つようになり、聖と所帯を持つでもなく「たかなし」に居座り続けることは難しいことを指摘される。 さらに、聖の存在がかつて亡くした女のことを乗り越えさせてくれるかもしれない、という趣旨のことを言われた内記は何事かに思いを馳せる素振りを見せ、持っていたバイクを売り、「たかなし」の金庫を漁って金を集めだした。その様子を目撃した「たかなし」の面々は内記が黙って出ていこうとしているのだと考え、そのことを聖に伝え後を追わせる。 しかし内記が集めた金は新しいバイクのための頭金で、ローンも宗国に押し付けるつもりであった。「真剣に家を出ることを考え、そのために大きなバイクが必要だと思った」と言い訳がましく述べる内記はローン返済のため、今日も元気に「たかなし」で働くのであった。 登場人物[編集] 犬神 内記(いぬがみ ないき) 主人公。周りからは「うるふ」と呼ばれ、本名で呼ばれることはあまりない。高校一年で中退してふらっと家を出たきり、日本各地を巡る放浪者だったが、縁あって「ペンションたかなし」の居候となる。とてつもない女好きで、女性の一人客と次々と肉体関係を持つ。飄々とした性格で、腰まで届く束ねたロングヘアーと前衛的なファッションがトレードマーク。 バイクは初登場時はスズキGNであったが、盗まれて解体されたため、その後はヤマハRZ350と、ある賭けで巻上げたヤマハDT50。 愛車は三菱ジープJ58であったがある女性客に大破させられてしまった。 高梨 誠(たかなし まこと)
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