アンドレア・ボラーニョ – Wikipedia

アンドレア・ボラーニョ(伊: Andrea Boragno、1950年 – )は、アルカンターラ社(Alcantara S.p.A.)[注釈 1]の会長兼CEOである[1][4]

2004年、アルカンターラ社の社長に就任し、2006年より同社会長を兼務する[1]。2007年6月から東レ株式会社の専任理事も兼ねる。さらに伊日財団(伊: Fondazione Italia Giappone)副会長も務める[5]

イタリアに生まれた。ジェノヴァ大学で化学工学修士号を取得後、ミラノのボッコーニ大学イタリア語版で経営学修士号(MBA)を取得した[1]

キャリアの初期には、ピレリ社、モンテエジソンイタリア語版社、ヒモントイタリア語版社、モンテフィブレイタリア語版社などの企業で、マーケティング・営業から経営計画、技術マーケティング、財務会計など幅広い役職を歴任した[4][6]

1990年、東レ株式会社傘下のイタリア企業、アルカンターラ社に入社した。1998年に、TUA Inc.[注釈 2]のCEOに任命された[4]

2004年にアルカンターラの常務取締役に就任し、2006年からは同社の会長を務めている。2007年6月には、東レ株式会社専務取締役に就任 。伊日財団の副会長でもある。

2021年4月、「日本の技術や産業の価値を高め、日本とイタリアの相互理解に貢献した」として、日本政府から外国人に与えられる最高の栄誉の一つである「旭日小綬章」を受章[7]

サステナビリティへの注力[編集]

ボラーニョは2009年にアルカンターラ社において本格的なサステナビリティへの取り組みをスタートさせた[6]。同社はボラーニョの主導の下、世界銀行[8]Connect4Climate英語版、ヴェネチア国際大学、アースデイ・ネットワーク[9]など国際的パートナーとの協力を通じ大規模なステークホルダーとの連携を拡げている[10]

ボラーニョはこうした連携をもとに、サステナブル経営の世界的普及のため定期的な国際シンポジウムを開催。今日までにアルカンターラはVIU(ヴェネツィア国際大学)と提携して、6つのシンポジウムを開催している。

・第1回:2014年10月「サステナビリティと自動車バリューチェーン」カ・フォスカリ大学の支援により開催。(ヴェニス)

・第2回:2015年10月「自動車エコシステム、サステナビリティへの国際グローバルロード:アジアの観点から」カ・フォスカリ大学の支援により開催[11]。(ヴェニス)

・第3回:2015年10月「サステナビリティと企業価値」は、日本経済新聞社、早稲田大学、ヴェネチア国際大学、伊・アルカンターラ社との共同主催、日本のグローバルビジネス学会の後援で2016年10月に開催[12]

・第4回:2018年3月「変化への対応:地球温暖化と脱炭素化」(ヴェニス)

・第5回:2019年2月「気候変動:社会との関わり方と脱炭素化の実現に向けて」世界銀行グループ/Connect4Climateのグローバルパートナーシッププログラムの支援により開催。(ヴェニス)

・第6回:2021年10月「グリーンウォッシングとサステナビリティ」SIA (Social Impact Agenda for Italy) の支援により開催。(ヴェニス)

日本の市場はポテンシャルがある。今後はイタリア企業としてミラノ本社からの情報発信に加え、東京からの発信も強化していくことで、ファッション業界での「アルカンターラ」ブランド認知度を高めていく方針を語っている[13][注釈 3]。2014年から日本市場への本格進出を開始した。自動車産業に働きかけるともにワイズ[要曖昧さ回避]やハナエモリなどとのコラボレーションも行う[14]

アンドレア・ボラーニョは2015年、ローマ教皇・フランシスコの回勅「ラウダート・シ」の内容検討に招かれ、サステナブル企業の模範となるアルカンターラ社の知見を述べた[15]

注釈[編集]

出典[編集]