神田連雀亭 – Wikipedia

神田連雀亭(2019年1月26日撮影)

神田連雀亭(かんだれんじゃくてい)とは、東京都千代田区神田須田町にある寄席。二ツ目の落語家・講談師専用の定席として運営されている。

2014年10月11日に落語家古今亭志ん輔のプロデュースにより開設されたコンパクトな寄席[1]。オーナーは加藤伸[2]。座席数は38名。立ち見は不可。高座は、奥に向かって狭くなる3角形をしており、上手側(客席から見て右側)が楽屋になっている。席亭やスタッフはおらず、出演者自身が呼び込み、受け付け、開演時の案内などを行う。高座と客席が極めて近く、臨場感がある会場として知られる。また二つ目や若手真打が会を開くのにちょうどよい収容客数であるため、独演会や勉強会などが行われることも多い。

2017年8月、古今亭志ん輔のブログにて、連雀亭存続の可否についての議論が行われていることが明かされた[3]

2017年10月の東京かわら版に広告が掲載され、2017年9月をもって古今亭志ん輔が連雀亭の運営から退き、今後はビルオーナーと二ツ目による委員会にて運営してゆくことが発表された。また2017年10月・11月、設備メンテナンスのため、連雀亭の営業が休止されることが発表された。

2017年12月1日より営業を再開した。

2020年、新型コロナ感染予防に関する政府の緊急事態宣言とそれに伴う営業自粛要請を受け、3月28日~6月30日は休席(休館)となった。

7月1日から感染防止の対策を講じ、定員を限定した上で昼席のみ興行を再開。夜席は貸席のみ10月1日より興行を再開、日替わり夜席は引き続き休席中である。

原則として、以下のような公演スタイルがある[4]。いずれも開場は開演時間の30分前。

  • ワンコイン寄席 毎月1日~20日の毎日、また21日から月末までの平日に開催。11:30~12:30の1時間公演で、出演は3人。木戸銭は500円。
  • きゃたぴら寄席 毎月1日~20日の毎日開催。13:30~15:00の1時間半の公演で、出演者は4人。木戸銭は1,000円。4日間、4人の出演者が出演順を順番に変えて開催するため、きゃたぴら寄席と名付けられた。また毎月17日~20日の4日間は、講談師3人が出演する。公演時間、木戸銭は同じ。
  • 日替わり寄席 毎月21日~月末までの平日に開催。13:30~15:00の1時間半の公演で、出演者は4人。木戸銭は1,000円。きゃたぴら寄席とは違い、出演者はランダムで決まる。
  • 日替わり寄席(夜席) 毎月1日~20日の貸席がない日に開催。19:00~20:30の1時間半の公演で、出演者は4人。木戸銭は1,000円。
  • またこれ以外に、二つ目が自主的に行う会の会場として貸出されている。

二つ目やそれに相当する芸歴の落語家・講談師・浪曲師のうち希望した者が出演する。元来、落語協会、落語芸術協会、五代目圓楽一門会、落語立川流、講談協会、日本講談協会の計6派が出演していたが、現在は上方落語協会や日本浪曲協会、それにフリーの落語家も出演している。真打になると卒業する。

◎は大番頭、○は番頭。

落語協会
落語芸術協会
五代目圓楽一門会
落語立川流
上方落語家(多くは上方落語協会所属)
講談協会
日本講談協会
日本浪曲協会
フリー

連雀亭トレカ[編集]

2016年9月、連雀亭出演者と卒業生が描かれたトレーディングカードが発売された[5]。カードの表側には落語家、講談師のイラスト、裏面には顔写真とプロフィール、経歴などが書かれている。券種は、連雀亭出演者・卒業生92種と古今亭志ん輔1種の計93種。すべて同じ枚数が製作されており、レアカードなどの設定はない。販売価格は1枚100円。カードは1枚ずつ目隠しの二つ折りの紙とともにセロファンの袋に封入されている。この目隠しの紙はリクエスト購入カードを兼ねており、この紙を10枚集めると、好きなカードを1枚購入できる(交換ではなく、選んで購入することができる)。2016年9月4日開催の落語協会主催イベント「謝楽祭」の古今亭志ん輔のブースで先行発売された。翌日9月5日より連雀亭の窓口での販売が開始された。

外部リンク[編集]