さぶ (小説) – Wikipedia

さぶ』は、山本周五郎の時代小説。1963年1月から1963年7月まで「週刊朝日」に連載され、1963年8月に新潮社ポケット・ライブラリから刊行された。江戸下町の表具店に働く2人の青年の友情を描く。現在は新潮文庫に収録され、ロングセラーとなっている。新潮文庫版の累計部数は100万部を超える[1]

舞台化され、前進座や松竹の舞台で上演されている。また、映画化やテレビドラマ化もされた。

あらすじ[編集]

江戸の下町両国で、雨で泣いているさぶの姿を見た栄二はさぶを慰める。二人は経師屋芳古堂で働いていた。しかし無実の罪をきせられ人間不信におちいった栄二は、人足寄せ場で苦難や試練と闘うことになる。

書誌情報[編集]

  • 『さぶ』新潮社〈ポケット・ライブラリ 48〉、1963年8月。
  • 『さぶ・彦左衛門外記』講談社〈山本周五郎全集 第13巻〉、1964年7月。
  • さぶ』新潮社〈新潮文庫〉、1965年12月。
    • 『さぶ』新潮社〈新潮文庫〉、1976年7月、改版。
    • 『さぶ』新潮社〈新潮文庫〉、2002年3月、改版。

      ISBN 978-4-10-113410-9。

    • 『さぶ』新潮社〈新潮文庫〉、2018年10月、100刷改版。
  • 『さぶ』新潮社〈山本周五郎小説全集 第18巻〉、1967年8月、愛蔵版。
  • 『さぶ』新潮社〈新潮小説文庫〉、1968年7月。
  • 『山本周五郎集』筑摩書房〈昭和国民文学全集 10〉、1973年8月。
  • 『完本山本周五郎全エッセイ』木村久邇典責任編集、中央大学出版部、1974年12月。
  • 『山本周五郎』新潮社〈新潮現代文学 17〉、1979年8月。ISBN 978-4-10-620517-0。
  • 『完本山本周五郎全エッセイ』木村久邇典責任編集、中央大学出版部、1980年2月、増補版。
  • 『さぶ・おごそかな渇き』新潮社〈山本周五郎全集 第16巻〉、1981年12月。ISBN 978-4-10-644016-8。
  • さぶ』角川春樹事務所〈ハルキ文庫 時代小説文庫〉、2010年4月。ISBN 978-4-75-843465-2。
  • さぶ』新潮社〈山本周五郎長篇小説全集 第3巻〉、2013年7月。ISBN 978-4-10-644043-4。
  • さぶ』講談社〈講談社文庫〉、2018年1月。ISBN 978-4-06-293839-6。
  • さぶ』KADOKAWA〈角川文庫〉、2018年1月。ISBN 978-4-04-106234-0。

1964年3月25日、日活系にて公開された。
原作では江戸時代だった物語の舞台を明治初期に置き換えており、それに合わせて設定も一部変更されている。

キャスト[編集]

テレビドラマ[編集]

1966年のテレビドラマ[編集]

2002年のテレビドラマ[編集]

2020年のテレビドラマ[編集]

山本周五郎ドラマ さぶ』と題し、NHK BSプレミアムの「スーパープレミアム」にて2020年1月11日の21時から22時59分に放送された。杉野遥亮と森永悠希のダブル主演[2][3]

また、NHK BS4Kにて2020年1月18日の19時から20時59分に放送された。

キャスト[編集]

主要人物[編集]
その他[編集]

スタッフ[編集]

  • 原作 – 山本周五郎『さぶ』
  • 脚本・演出 – 戸田幸宏(NHKエンタープライズ)
  • プロデューサー – 村松秀、三好保洋
  • 制作統括 – 柴田直之(NHK)、西村崇(NHKエンタープライズ)、橋立聖史(ランプ)
  • 制作 – NHKエンタープライズ
  • 制作・著作 – NHK、ランプ

1968年の舞台[編集]

上演期間
1968年9月1日 – 10月27日、芸術座
スタッフ
キャスト

2003年の舞台[編集]

上演期間
2003年1月2日 – 27日 – 新橋演舞場
キャスト

宝塚版[編集]

宝塚では白い朝[4]のタイトルで公演している

1974年の公演[編集]

月組公演
1974年1月31日 – 2月26日(新人公演:2月23日)、宝塚大劇場
形式名は「ミュージカル・プレイ」
10場
併演は『ロマン・ロマンチック』
スタッフ
主な配役・本公演
主な出演・新人公演

1997年の公演[編集]

花組公演
1997年10月25日 – 11月11日、宝塚バウホール
1998年2月28日 – 3月8日、日本青年館
スタッフ
キャスト

前進座[編集]

参考文献[編集]

  • 編集発行人:橋本雅夫『宝塚歌劇の60年別冊・年譜 最近の10年』宝塚歌劇団、1974年。

外部リンク[編集]