コディ・ベリンジャー – Wikipedia

コディ・ベリンジャー
Cody Bellinger
ロサンゼルス・ドジャース #35
Cody Bellinger 7 24 18 (cropped).jpg

2018年7月24日

基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 アリゾナ州マリコパ郡チャンドラー
生年月日 (1995-07-13) 1995年7月13日(26歳)
身長
体重
6′ 4″ =約193 cm
203 lb =約92.1 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 一塁手、外野手
プロ入り 2013年 MLBドラフト4巡目
初出場 2017年4月25日
年俸 $11,500,000(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
  • ハミルトン高等学校英語版
  • ロサンゼルス・ドジャース (2017 – )

コディ・ジェームズ・ベリンジャーCody James Bellinger, 英語発音: [ˈkoʊdi d͡ʒeɪmz ˈbɛlɪŋɚ][2]; 1995年7月13日 – )は、アメリカ合衆国アリゾナ州マリコパ郡チャンドラー出身のプロ野球選手(外野手)。左投左打。MLBのロサンゼルス・ドジャース所属。

父親は元メジャーリーガーで、2000年のワールドシリーズ優勝メンバーであるクレイ・ベリンジャー。

愛称は、ラストネームを短縮したベリ(Belli)[3]、またはコディラブ(CodyLove)。後者は、2015年のスプリングトレーニング期間中だったバレンタインデーでジョク・ピーダーソンに対してつけられた愛称ジョクラブ(JocLove)に由来する[4]

2013年のMLBドラフト4巡目(全体124位)でロサンゼルス・ドジャースから指名され[5]、プロ入り。契約後、傘下のルーキー級アリゾナリーグ・ドジャースでプロデビュー。47試合に出場して打率.210、1本塁打、30打点、3盗塁を記録した。

2014年はルーキー級アリゾナリーグ・ドジャースとパイオニアリーグのルーキー級オグデン・ラプターズ英語版でプレーし、2球団合計で51試合に出場して打率.312、3本塁打、34打点、8盗塁を記録した。

2015年はA+級ランチョクカモンガ・クエークスでプレーし、128試合に出場して打率.264、30本塁打、103打点、10盗塁を記録した。

2016年はAA級タルサ・ドリラーズとAAA級オクラホマシティ・ドジャースでプレーし、2球団合計で117試合に出場して打率.271、26本塁打、71打点、8盗塁を記録した。

2017年は開幕をAAA級オクラホマシティで迎えたが[6]、4月25日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[7]。同日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦にて「8番・左翼手」で先発出場してメジャーデビュー。3打数1安打で、9回表にニール・ラミレスからメジャー初安打となる遊撃への内野安打を放った[8]。7月15日のマイアミ・マーリンズ戦では球団史上9人目、ロサンゼルス移転後では3人目[9]、球団新人史上初のサイクルヒットを達成した[10]。8月2日のアトランタ・ブレーブス戦でフリオ・テヘランからシーズン30本塁打を達成した[11]。9月16日のワシントン・ナショナルズ戦でシーズン38号本塁打を記録し、1930年のウォーリー・バーガー英語版、1956年のフランク・ロビンソンと並んだナショナルリーグにおける新人によるシーズン38本塁打となった[12]。そして、9月22日のジャイアンツ戦で3回にジェフ・サマージャから39号本塁打を記録し、当時のナショナルリーグのシーズン新人本塁打記録を更新した。最終成績は打率.267、39本塁打、97打点だった。ポストシーズンにも出場し、3本塁打・9打点を記録する一方で、ポストシーズンおよびワールドシリーズでの最多三振記録も残した[13]。同年オフにはニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジとともに、満票で新人王を受賞した[14]

2018年は162試合に出場し、本職の一塁のほかに中堅手としても数多く出場した。調子に波があったものの最終成績は打率.260、25本塁打、76打点で、145安打はチーム内トップだった。ポストシーズンは全体で打率.115と低調だったが、ナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ(NLCS)では第4戦のサヨナラ打を含む活躍を見せてシリーズMVPに選出された。

2019年は開幕から好調で、4月には打率.431、OPS1.397でプレイヤー・オブ・ザ・マンスを初受賞した。前半戦に30本塁打の球団記録を打ち立てて折り返し、オールスターゲームに選出された。7月にはストライク判定に抗議して自身初の退場処分を受けるということもあったが、8月2日のサンディエゴ・パドレス戦で球団史上最速での通算100本塁打を達成した。最終成績は打率.305、47本塁打、115打点であった。オフにシルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞を受賞し、ドジャースでは2014年のクレイトン・カーショウ以来5年ぶり、球団史上12人目となるナショナルリーグMVPを受賞した。また前年同様に一塁、中堅、右翼と複数のポジションで出場したことでフィールディング・バイブル・アワードで外野手部門とマルチポジション部門のダブル受賞となった。そして、同年から新設されたオールMLBチームのファーストチーム外野手の1人に選出された。

2020年はCOVID-19の影響で全60試合での開催となった。打率.239に終わるなど打撃成績を大幅に落とした。守備面ではボストン・レッドソックスから加入したムーキー・ベッツが右翼に固定されたことなどから、これまで比較的守ることの少なかった中堅での出場が多くなったが、中堅での守備率.990(失策1)と安定した守備を見せた。ポストシーズンでは、パドレスとのナショナルリーグディビジョンシリーズ(NLDS)第2戦でフェルナンド・タティス・ジュニアの逆転本塁打かと思われた打球をホームランキャッチ[15]、ブレーブスとのNLCS第7戦ではクリス・マーティンから決勝本塁打を放つ[16]など要所での活躍を見せ、ドジャースの32年ぶりとなるワールドシリーズ優勝に貢献した。

2021年4月1日のロッキーズとの開幕戦では本塁打を記録したが、ジャスティン・ターナーが本塁打性の打球を捕球したと勘違いして、帰塁した際にベリンジャーを追い越したため、本塁打が無効となった[17]

プレースタイル[編集]

卓越したバットスピードを誇り、一塁守備も巧み[18]。その共通点から全盛期のエイドリアン・ゴンザレスを彷彿とさせるという声もある[19]。2017年のワールドシリーズでは史上最多三振を記録するなど、長打力と引き換えに三振が多い傾向にある[20]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]















O
P
S
2017 LAD 132 548 480 87 128 26 4 39 279 97 10 3 0 3 64 13 1 146 5 .267 .352 .581 .933
2018 162 632 557 84 145 28 7 25 262 76 14 1 0 3 69 9 3 151 7 .260 .343 .470 .814
2019 156 661 558 121 170 34 3 47 351 115 15 5 0 4 95 21 3 108 10 .305 .406 .629 1.035
2020 56 243 213 33 51 10 0 12 97 30 6 1 0 0 30 2 0 42 4 .239 .333 .455 .789
2021 95 350 315 39 52 9 2 10 95 36 3 1 0 3 31 2 1 94 2 .165 .240 .302 .542
MLB:5年 601 2434 2123 364 546 107 16 133 1084 354 48 11 0 13 289 47 8 541 28 .257 .346 .511 .857
  • 2021年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別打撃成績所属リーグ内順位[編集]











2017 22 ナ・リーグ 2位
2018 23
2019 24 9位 3位 7位 3位
2020 25
2021 26
  • -は10位未満(打率は規定打席未到達の場合も-と表記)

MLBポストシーズン打撃成績[編集]


















O
P
S
2017 LAD NLDS 3 15 14 3 3 0 0 1 6 2 0 0 0 0 1 0 0 6 0 .214 .267 .429 .695
NLCS 5 23 22 3 7 2 0 1 12 2 1 0 0 0 1 0 0 6 1 .318 .348 .545 .893
WS 7 29 28 4 4 2 1 1 11 5 0 0 0 0 1 0 0 17 0 .143 .172 .393 .565
2018 NLDS 4 15 11 1 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 4 0 0 4 0 .000 .267 .000 .267
NLCS 7 26 25 3 5 1 0 1 9 4 2 0 0 0 1 0 0 6 0 .200 .231 .360 .591
WS 5 16 16 1 1 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 6 0 .063 .063 .063 .125
2019 NLDS 5 21 19 2 4 1 0 0 5 0 3 0 0 0 2 0 0 7 0 .211 .286 .263 .549
2020 NLWC 2 7 7 0 2 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 .286 .286 .286 .571
NLDS 3 14 12 2 4 0 1 1 9 5 0 0 0 0 2 1 0 3 0 .333 .429 .750 1.179
NLCS 7 31 25 3 5 0 1 2 13 5 1 0 0 0 6 0 0 9 0 .200 .355 .520 .875
WS 6 24 22 2 3 0 0 1 6 3 0 0 0 0 2 1 0 6 0 .136 .208 .273 .481
2021 NLWC 1 4 2 1 1 0 0 0 1 0 2 0 0 0 2 0 0 1 0 .500 .750 .500 1.250
NLDS 5 15 15 2 4 1 0 0 5 3 1 0 0 0 0 0 0 7 0 .267 .267 .333 .600
NLCS 6 20 17 2 7 0 0 1 10 4 2 0 0 0 3 1 0 3 0 .412 .500 .588 1.088
出場:5回 66 260 235 29 50 7 3 9 90 33 14 1 0 0 25 3 0 83 1 .213 .288 .383 .671
  • 2021年度シーズン終了時
  • 太字はMVP受賞

年度別守備成績[編集]

一塁守備


一塁(1B)



2017 LAD 93 656 36 4 62 .994
2018 110 717 19 2 58 .997
2019 36 209 9 1 21 .995
2020 19 143 7 0 11 1.000
2021 4 23 1 2 3 .923
MLB 262 1748 72 9 155 .995
外野守備


左翼(LF) 中堅(CF) 右翼(RF)







2017 LAD 39 53 1 1 0 .982 4 9 1 0 0 1.000 5 7 0 0 0 1.000
2018 1 1 0 0 0 1.000 78 132 1 2 0 .985 5 2 0 0 0 1.000
2019 25 42 0 1 0 .977 115 198 10 2 1 .990
2020 39 103 1 1 0 .990 1 0 0 0 0 —-
2021 87 169 1 2 0 .988 7 3 0 0 0 1.000
MLB 40 54 1 1 0 .982 233 455 4 6 0 .987 133 210 10 2 1 .991
  • 2021年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 各年度の太字年はゴールドグラブ賞受賞

表彰[編集]

  • シーズンMVP:1回(2019年)
  • 新人王(2017年)
  • シルバースラッガー賞(外野手部門):1回(2019年)
  • ゴールドグラブ賞(外野手部門):1回(2019年)
  • フィールディング・バイブル・アワード:2回(外野手部門・マルチポジション:2019年)
  • ナショナルリーグ・リーグチャンピオンシップシリーズMVP:1回(2018年)
  • ルーキー・オブ・ザ・マンス:2回(2017年5月、6月)
  • プレイヤー・オブ・ザ・マンス:1回(2019年4月)
  • プレイヤー・オブ・ザ・ウィーク英語版:3回(2017年5月7日、6月25日、2019年4月7日)
  • オールMLBチーム
    • ファーストチーム外野手:1回(2019年)

記録[編集]

  • MLBオールスターゲーム選出:2回(2017年、2019年)
  • 1シーズンのポストシーズンでの三振:29(2017年)※歴代1位[21]
  • 1シーズンのワールドシリーズでの三振:17(2017年)※歴代1位[22]
  • サイクルヒット:1回(2017年7月15日)

背番号[編集]

  • 35(2017年 – )
  1. ^ Cody Bellinger Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2020年1月11日閲覧。
  2. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2019年5月23日閲覧。
  3. ^ ドジャース・ロバーツ監督は目に涙「今年こそ、うちの年だ!」決勝弾のベリンジャーは直後のエルボータッチで右肩脱臼「大丈夫だ」” (日本語). 中日スポーツ (2020年10月19日). 2020年10月19日閲覧。
  4. ^ Dodgers Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月25日) 2017年9月17日閲覧
  5. ^ Austin Laymance (2013年6月7日). “Dodgers take first baseman Bellinger in fourth round” (英語). MLB.com. 2017年4月11日閲覧。
  6. ^ Jacob Unruh (2017年4月6日). “OKC Dodgers: Cody Bellinger latest top prospect to come through OKC” (英語). NewsOK. 2017年4月25日閲覧。
  7. ^ Eric Stephen (2017年4月25日). “Cody Bellinger called up to make major league debut with Dodgers” (英語). SB Nation. 2017年4月26日閲覧。
  8. ^ Clayton Kershaw strikes out seven, Dodgers beat Giants 2-1
  9. ^ Cycle built for blue! Dodger rookie’s feat historic MLB.com (英語) (2017年7月16日) 2017年8月3日閲覧
  10. ^ ドジャース新人ベリンジャーがサイクル安打達成”. 日刊スポーツ (2017年7月17日). 2017年7月19日閲覧。
  11. ^ Bellinger the 10th NL rookie to hit 30 HRs MLB.com (英語) (2017年8月2日) 2017年8月3日閲覧
  12. ^ Bellinger ties NL rookie record with 38th HR MLB.com (英語) (2017年9月16日) 2017年9月17日閲覧
  13. ^ Bellinger makes most of first big league HRs”. MLB.com. 2019年10月10日閲覧。
  14. ^ Cody Bellinger named BBWAA NL Rookie of Year MLB.com (英語) (2017年11月13日) 2017年11月15日閲覧
  15. ^ “昨季MVP”ベリンジャーがホームランキャッチを披露!「バットマンのようだ」「鳥肌が立った」とファン絶賛” (日本語). THE DIGEST. 2021年4月12日閲覧。
  16. ^ “ドジャース、ベリンジャー決勝弾で2年ぶりWS進出 崖っぷちから3連勝突破” (日本語). Full-Count. 2021年4月12日閲覧。
  17. ^ Juan Toribio (2021年4月2日). “It was Dodgers’ first 2021 HR … until it wasn’t” (英語). MLB.com. 2021年4月14日閲覧。
  18. ^ 「2017 – 2021 全30球団未来予想図 ロサンゼルス・ドジャース」『月刊スラッガー』2017年3月号 日本スポーツ企画出版社 66頁
  19. ^ 「2017プロスペクト・ランキングTOP100」『月刊スラッガー』2017年5月号 日本スポーツ企画出版社 32頁
  20. ^ ドジャース・ベリンジャー、不名誉な三振記録=米大リーグWシリーズ – 時事通信社 https://www.jiji.com/jc/article?k=2017110200985&g=bsb
  21. ^ All-time and Single-Season Postseason Batting Leaders”. Baseball-Reference.com. 2019年5月5日閲覧。
  22. ^ All-time and Single-Season World Series Batting Leaders”. Baseball-Reference.com. 2019年5月5日閲覧。

関連項目[編集]

  • メジャーリーグベースボールの選手一覧 B
  • 親子のメジャーリーグベースボール選手一覧

外部リンク[編集]