国道381号 – Wikipedia

国道381号(こくどう381ごう)は、高知県須崎市から愛媛県宇和島市に至る一般国道である。

四万十川沿いの国道381号。高知県四万十市本村付近。2013年9月撮影。

高知県高岡郡四万十町の古市町交差点から国道56号より分岐し単独区間となり、愛媛県北宇和郡鬼北町の永野市交差点で国道320号と合流する。松野町に道幅の狭い区間が残存しているが、おおむね片側1車線が確保された路線である。

路線データ[編集]

一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。

  • 1972年(昭和47年)3月 – 高知県が主要地方道2号宇和島窪川線として県道認定。
  • 1975年(昭和50年)4月1日 – 一般国道381号(高知県須崎市 – 愛媛県宇和島市)として指定。

路線状況[編集]

バイパス[編集]

半家バイパス
松野東バイパス
松野東(まつのひがし)バイパスは、北宇和郡松野町大字吉野に建設されたバイパス道路である。2012年(平成24年)9月19日[4]に全線で供用を開始した。
愛媛県南予地方の高知県境近くに位置する。吉野生地区の中心である吉野[5]の人家連担地区は道幅が狭く、1940年(昭和15年)に建設された幅員4.4 mの吉野橋は車両の離合が不可能になっていた。沿線では交通事故が多発し、歩行者の安全確保のためにも道路改良が求められてきた[6]。当該区間は一次緊急輸送道路に指定されており、災害時の孤立を防止するための通行確保が求められた[6]。また、終点の宇和島市には四国西南部で唯一の三次医療施設である宇和島市立宇和島病院が立地していることから、愛媛県のみならず県境を越えて高知県からの救急搬送のためのアクセス向上も求められた[6]。このため、愛媛県によってバイパス道路を建設することとなった。
バイパスの主な構造物は、延長353 mのトンネルと広見川を跨ぐ延長118 mの橋梁、JR予土線の跨線橋からなる。2001年(平成13年)度から事業着手し、2009年(平成21年)12月22日[7]に橋梁を含む西側370 mの供用[8]を開始していた。
バイパスデータ
  • 延長:1,403 m[9]
  • 標準幅員:全幅9.75 m(3.0 m×2車線、片側歩道2.0 m)[6]
  • 道路区分:第3種第3級[9]
  • 設計速度:50km/h[10]

重複区間[編集]

  • 国道56号(高知県須崎市・起点 – 高岡郡四万十町・古市町交差点)
  • 国道439号(高知県高岡郡四万十町田野々)
  • 国道441号(高知県四万十市西土佐江川崎 – 愛媛県北宇和郡鬼北町出目)
  • 国道320号(愛媛県北宇和郡鬼北町永野市 – 宇和島市・終点)

事前通行規制区間[編集]

1968年(昭和43年)12月に異常気象時における事前通行規制区間が定められた。

  • 高知県四万十市西土佐長走 – 四万十市西土佐長走間延長2.8 km – 時間雨量50 mm以上、連続雨量200 mm以上の場合通行止(平成22年度現在)

道路施設[編集]

トンネル[編集]

  • 高知県
    • 川平トンネル(高岡郡四万十町)
    • 四万十トンネル(高岡郡四万十町 – 四万十市)
    • 江川トンネル(四万十市)
  • 愛媛県
    • 松野東トンネル(北宇和郡松野町)

道の駅[編集]

高知県内の土佐街道とよばれる四万十町から四万十市西土佐江川崎にかけての約25 km区間では、県西部を流れる四万十川の中流域に沿っている。川沿いの国道からは「日本最後の清流」とも称される四万十川の清らかな大きく蛇行する流れと、沈下橋、周囲の山村風景とを合わせた日本の原風景とも形容される独特の景観が随所でみられる。単独区間は、ほぼJR予土線と並走する。

通過する自治体[編集]

交差する道路[編集]

沿線[編集]

  • 四万十川
  • JR四国予土線
  • 四万十町郷土資料館(高知県四万十町大正)
  • 四万十町立田野々小学校(高岡郡四万十町大正)
  • 四万十町立昭和小学校(高岡郡四万十町昭和)

[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. ^ a b 2006年3月20日から高岡郡四万十町の一部。
  3. ^ 2005年4月10日から四万十市の一部。
  4. ^ 2005年1月1日から北宇和郡鬼北町の一部
  5. ^ a b c d e f g 2019年4月1日現在

出典[編集]

参考文献[編集]

関連項目[編集]