粒子線治療 – Wikipedia
粒子線治療(Particle therapy)とは粒子線を使用した治療法。
外照射放射線治療に分類される放射線療法で陽子、中性子、荷電粒子を加速して患部に照射して腫瘍の細胞を破壊する。以下の治療法がある。それぞれの治療法に一長一短があるので症例や部位に応じて使い分けられる。生物学的効果比 (Relative Biological effectiveness : RBE)は、X線の照射に対して速中性子線が4倍、陽子線が1.1倍、重粒子線が3倍とされる[1]。
速中性子線治療[編集]
詳細は「速中性子線治療」を参照
線形加速器、サイクロトロン、シンクロトロンなどの加速器から中性子線を患部に照射して腫瘍の細胞を破壊する[2]。
陽子線治療[編集]
詳細は「陽子線治療」を参照
線形加速器、サイクロトロン、シンクロトロンなどの加速器から陽子線を患部に照射して腫瘍の細胞を破壊する[3]。体の表面での吸収線量を低く抑えられ、腫瘍組織において吸収線量がピークになる特性を有している。胃や腸は常時動いていて正確に照射することが困難で粘膜が薄いので放射線の照射により潰瘍ができやすく、穿孔の危険性もあるので胃癌や小腸癌、大腸癌には実施できない[1]。
重粒子線がん治療[編集]
詳細は「重粒子線がん治療」を参照
シンクロトロンから炭素、珪素、アルゴン等の重粒子線を患部に照射して腫瘍の細胞を破壊する。
中性子捕捉療法[編集]
詳細は「中性子捕捉療法」を参照
中性子線を患部に選択的に取り込まれた中性子増感元素に照射して腫瘍の細胞を破壊する。
関連項目[編集]
- 腫瘍学
- 悪性腫瘍
- 放射線学
- 放射線医学
- ガンマナイフ
- サイバーナイフ
- ノバリス
- トモセラピー
- ^ a b 小児がんに対し陽子線治療が保険適用に
- ^ 恒元博, 久津谷譲、「速中性子線治療について」 『日本放射線技術学会雑誌』 1973年 29巻 1号 p.2-10, doi:10.6009/jjrt.KJ00001368533
- ^ 稲田哲雄、「陽子線治療」 『Radioisotopes』 1989年 38巻 1号 p.28-39, doi:10.3769/radioisotopes.38.28
外部リンク[編集]
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