改造町人シュビビンマン – Wikipedia
『改造町人シュビビンマン』(かいぞうちょうじんシュビビンマン)は、1989年3月18日に当時の日本コンピュータシステムが保有していたブランド、メサイヤから発売されたPCエンジン用横スクロールアクションゲーム。
『改造町人シュビビンマンシリーズ』第1作目。PCエンジン初の2人同時プレイが可能なアクションゲームとなった。後にバーチャルコンソールやPCエンジンアーカイブス、プロジェクトEGGなどで配信された。
続編として『改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵-』(1991年)が発売された。
同社による『改造町人シュビビンマンシリーズ』の第1作目。改造町人である主人公の太助およびキャピ子を操作し、悪の組織「亜空魔団」に攫われた豪徳寺博士を救出し元の身体に戻る事が目的。PCエンジン用のアクションゲームとして初の2人同時プレイが可能となった作品であり、キャラクターが音声合成によって言葉を発する事や2人同時プレイ時の協力攻撃などを特徴としている。
開発は日本コンピュータシステムおよびウインズが行い、プロデューサーは後にスーパーファミコン用ソフト『重装機兵ヴァルケン』(1992年)やPCエンジンSUPER CD-ROM²用ソフト『超兄貴』(1992年)を手掛けた土田俊郎、ディレクターは後にメガドライブ用ソフト『重装機兵レイノス』(1990年)を手掛けた白倉安昌、キャラクター・デザインは漫画家のうらべすうが担当している。
後にバーチャルコンソール対応ソフトとして、2007年にWii、2015年にWii Uにて配信された。また、2011年にはPCエンジンアーカイブス対応ソフトとして、2014年にはプロジェクトEGG対応ソフトとして配信された。
本作は10万本を販売し、発売から1年以上経過しても毎月数十通の反響が寄せられる人気作となり、当初予定されていなかった続編が製作され[2]、以後シリーズ化された。
ゲーム内容[編集]
太助とキャピ子では攻撃方法、ビームの特徴が違っており太助と2人プレイだと少し難易度が上がる。(ただし、二人プレイでは裏技で二人を一体化させて攻撃力を二倍にすることもできる。)
連打か、一回押しで剣による通常攻撃を行う他、溜め撃ちによるシュビビームが存在する。2人同時プレイ時にシュビビームを他のプレイヤーに当て再発射する事で、拡散シュビビームもしくは強化シュビビームを放つ事が可能。
本作はステージ選択制になっておりゲーム開始から18日以内に敵の本拠地へ行きボスを倒せばクリアとなり、ステージクリアごとに体力回復の他、ビーム発射許可やアイテム購入により強化、選択によってビームの攻撃力、スピードを上げパワーアップさせていく。第2作以降は通常の面クリア型となっている。
パワーアップアイテムは豪徳寺博士から買い取るシステムとなっており、またコンティニュー時には博士によって所持金が減らされる。
被弾や、敵に触れてエネルギーがなくなるとゲームオーバー。
ストーリー[編集]
魚屋の青年太助と女子高生キャピ子はある日、豪徳寺と言う博士から勝手に改造手術を施される。手術は成功したが二人は怒り博士に元の身体に戻す手術をさせる約束を取り付ける。しかし博士は悪の組織「亜空魔団」にさらわれて二人は博士を取り返し元に戻るため剣とシュビビームで悪と戦う。
登場人物[編集]
- 太助
- 声 – 河口博
- 本作の主人公。魚屋を営む青年。力を加減しないと魚を捌くときにまな板、机まで切ってしまう。
- キャピ子
- 声 – ふじえりこ
- 本作の主人公。女子高生、バレーボール部所属。彼女も力を加減しないとスパイクが体育館の床を突き抜ける。ちなみに改造手術前までの二人の関係は赤の他人で面識は無かった模様。
- 豪徳寺博士
- 二人を無許可で改造した張本人。改造除去手術のたびに悪の組織にさらわれたり機械が故障して手術は伸び伸びになっている。
スタッフ[編集]
- エグゼクティブ・リーダー:高杉学
- ゲーム・デザイン:にちれんレベル40
- ゲーム・プロデュース:土田俊郎
- テクニカル・リーダー:大谷孝司
- キャラクター・デザイン:うらべすう
- ドットマン:大矢哲也
- サウンド:ガブリンサウンド
- プログラマー:だんなおおさま、ずどんぎゃーつちい、プリースト、たににゃん
- ディレクター:白倉安昌
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計21点(満40点)[11]、『マル勝PCエンジン』では5・6・6・5の合計22点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り、21.16点(満30点)となっている。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で236位(485本中、1993年時点)となっている。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.01 | 3.66 | 3.31 | 3.48 | 3.28 | 3.42 | 21.16 |
- ゲーム本『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』では、博士からのアイテム購入やコンティニュー時に所持金が減らされるシステムに関して「ゲーム全体に妙なリアリティが漂っている」と指摘した他、ゲームシステムは及第点の出来であるとしながらも、音声合成によるキャラクターのボイスや切ないエンディングなどに関して「特撮好きにはグッとくるネタは一見の価値あり」とし、また2人同時プレイ時限定のアクションなどを取り上げた上で肯定的に評価した。
参考文献[編集]
- 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ’93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、 8頁。
- 「PCエンジンソフト完全カタログ 1989年」『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』スタンダーズ、2018年6月15日、40頁。ISBN 9784866362670。
外部リンク[編集]
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