大三冠 – Wikipedia

大三冠(だいさんかん)は、日本の囲碁の棋戦における七大タイトル(棋聖・名人・本因坊・王座・天元・碁聖・十段)のうち、特に上位とされる三大タイトル(棋聖・名人・本因坊)に同時に在位すること[1][注 1]。2019年現在、達成したのは趙治勲と井山裕太の2名のみである。

この頁では、それに次ぐ名人本因坊(めいじんほんいんぼう)についても記載する。

歴代大三冠[編集]

棋士 生年 期間 合計
1 趙治勲 (1956-06-20) 1956年6月20日(65歳) 1983年3月18日-7月28日 133日 1104日
1996年11月8日-1999年7月6日 2年240日
2 井山裕太 (1989-05-24) 1989年5月24日(32歳) 2013年10月17日-2016年11月3日 3年17日 1493日
(最新就位の時点)
2017年10月17日-2018年11月2日 1年16日
2020年10月14日-2022年3月18日 1年155日

備考[編集]

  • 小林光一は約5年間棋聖と名人の二冠だったものの本因坊位が取れず大三冠にも名人本因坊にもなれなかった。3度挑戦するも3回とも趙治勲に阻まれている。

名人本因坊[編集]

名人と本因坊に同時に在位することを指して「名人本因坊」と呼ぶ。棋聖と名人や、棋聖と本因坊の同時在位については特に呼称されることはない[1]。井山裕太は、その理由を大きなタイトルが名人と本因坊の2つだったかつての時代の名残ではないかと推測している(名人の起こりが江戸時代から、本因坊も戦前からあるのに対し、棋聖を含む他の5つは戦後に創設された)[1]

歴代名人本因坊[編集]

三大タイトルの歴代在位者[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 現代における他の七大タイトルと三大タイトルの違いとしては、他の七大タイトルが挑戦者をトーナメントで決定するのに対し三大タイトルは総当りのリーグ戦を採用している点や、他の七大タイトルの挑戦手合は1日制の五番勝負であるのに対し三大タイトルは2日制の七番勝負である点などが挙げられる。また、賞金額も、大三冠だけで総額1億円を超えているなど、大きな開きがある。

出典[編集]