ダーンリー伯爵 – Wikipedia

ダーンリー伯爵(英: Earl of Darnley)は、イギリスの伯爵位。過去に3回創設されており、第1期と第2期はスコットランド貴族爵位、第3期はアイルランド貴族爵位である。第2期と第3期のものが現存しており、第2期のものはリッチモンド公爵ゴードン=レノックス家に従属爵位の一つとして継承されている。第3期のものはブライ家が継承している。

スチュワート家(第1期)[編集]

第1期のダーンリー伯爵位は、スコットランド女王メアリーの王配ダーンリー卿ヘンリー・ステュワート(1545-1567)の従兄弟にあたるエズメ・ステュワート(1542-1583)が1581年8月5日に第1期のレノックス公爵(Duke of Lennox)とともにスコットランド貴族爵位として叙されたものである。1672年12月12日に6代レノックス公・3代リッチモンド公・6代ダーンリー伯チャールズ・ステュワート英語版(1639-1672)の死去でレノックス公爵位やリッチモンド公爵位(第2期)とともに廃絶している[2]

スチュアート家(第2期)[編集]

第2期のダーンリー伯爵位は、チャールズ2世の庶子で1675年8月9日に第3期のリッチモンド公爵位(Duke of Richmond)に叙されたチャールズ・レノックス(1672-1723)が、同年9月9日にレノックス公爵位とともに叙されたスコットランド貴族爵位である。以来2017年現在に至るまでその子孫のリッチモンド公爵レノックス家(ゴードン=レノックス家)に代々継承されて現存している[3]

ブライ家(第3期)[編集]

ダーンリー伯爵家の旧邸宅であるコバム・ホール。2009年頃。

第3期のダーンリー伯爵位は、アイルランド議会庶民院議員のジョン・ブライ(1687–1728)が、1721年9月14日にアイルランド貴族爵位ミーズ県におけるラスモアのクリフトン男爵(Baron Clifton of Rathmore, in the County of Meath)、1723年3月7日にアイルランド貴族爵位ミーズ県におけるアストイのダーンリー子爵(Viscount Darnley, of Athboy in the County of Meath)に叙された後、1725年6月29日にアイルランド貴族爵位として叙されたのに始まる[4][5]

初代伯の息子エドワード・ブライ(1715–1747)は、父からダーンリー伯爵位を継承したほか、母シアドゥーシア(Theodosia,1695–1722)からレイトン・ブロムズウォールドのクリフトン男爵英語版 (Baron Clifton of Leighton Bromswold)を継承してる。この爵位は議会招集令状英語版による物であるため、男子なく女子のみある場合には姉妹間に優劣のない女系継承が行われる[6][7]

7代伯エドワード・ブライ(1851–1900)が死去した際、ダーンリー伯爵位は弟イヴォ・ブライ英語版(1859–1927)が継承したが、クリフトン男爵位のみは一人娘のエリザベス・ブライ(1900-1937)が継承した[5]。しかしエリザベスは子供なく死去したため、クリフトン男爵位は8代伯の息子9代伯エスメ・ブライ(1886–1955)に継承され、再びダーンリー伯爵位の従属爵位に戻ることとなった[5]

現在の当主は12代伯イヴォ・ドナルド・ブライ(1968-)である[5]。本邸はイングランド・ウスターシャーのテンベリー・ウェルス英語版にあるネザーウッド・マナー(Netherwood Manor)[5]。ダーンリー伯爵ブライ家のモットーは「Finem respice」(終わりを考慮せよ)[5]

現当主の保有爵位[編集]

現在の当主イヴォ・ブライは以下の爵位を保有している[5]

ダーンリー伯爵 (1581年)[編集]

ダーンリー伯爵 (1675年)[編集]

ダーンリー伯爵 (1725年)[編集]

ダーンリー伯爵ブライ家系図

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ Debrett’s Peerage, 1968, p.322
  2. ^ Heraldic Media Limited. “Lennox, Duke of (S, 1581 – 1672)” (英語). Cracroft’s Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2017年10月14日閲覧。
  3. ^ Heraldic Media Limited. “Richmond, Duke of (E, 1675)” (英語). Cracroft’s Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2017年10月14日閲覧。
  4. ^ Lundy, Darryl. “John Bligh, 1st Earl of Darnley” (英語). thepeerage.com. 2017年10月19日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g Heraldic Media Limited. “Darnley, Earl of (I, 1725)” (英語). Cracroft’s Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2017年10月14日閲覧。
  6. ^ Heraldic Media Limited. “Clifton of Leighton Bromswold, Baron (E, 1608)” (英語). Cracroft’s Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2017年10月14日閲覧。
  7. ^ Lundy, Darryl. “Edward Bligh, 2nd Earl of Darnley” (英語). thepeerage.com. 2017年10月19日閲覧。
  8. ^ www.medway.gov.uk