鋭角 (自動車教習) – Wikipedia

鋭角(えいかく)とは日本の四輪自動車教習及び免許試験に使用される狭路の一種。

V字形のコースで、第二種運転免許(大型二種、中型二種、普通二種)の卒業検定や技能試験で必ず検査される課題の一つ。最低1回、多くとも3回まで切り返しが必要となる。特殊な形状の道路において車両感覚を捉え、適切な切り返しにより、安全に通行できるようにするのが目的。

深く入り過ぎたり、速度が速すぎたり、ハンドルを回し足りなかったりすると、外側前輪を乗り上げてしまい脱輪させてしまう。
逆に、ハンドルを回すタイミングが早かったり、ハンドルを回し過ぎたり、曲がる方向に寄せ過ぎたり(内輪差を考えなかったり)すると、内側後輪を乗り上げてしまい脱輪させてしまう。また、後退しすぎても脱輪させてしまうため、後方感覚も重要といえる。

もし、万一脱輪した場合、脱輪しそうになった場合には、切り返しをする必要がある。

脱輪したのにもかかわらず、そのまま進んだ場合は、検定中止(不合格)となる。 また、切り返しをするにも限度があり、3回までの切り返しは減点はないが、4回切り返しをしてしまうと、検定中止(不合格)となる。
また、鋭角については、切り返しをしなくても通過できる場合があるが、その場合だと試験課題履行条件を満たさないため、もう一度行うか、場合によっては減点、検定中止されることもある。

ここでは、右折れコースについて述べる。()内は左折れコースの場合。

  1. 鋭角コースに進入したら、なるべく左端(右端)に車体を寄せる。
  2. 車両前端がコースの縁に近づいたら、ハンドルを右(左)いっぱいに切る。その際、右側(左側)の後輪が脱輪しないよう注意。
  3. 運転席部分をコース外に出すようにゆっくり進みながら、前輪がコース外に出る直前で停止。停止前には、ハンドルを戻しておく。
  4. 後退、動き出したらハンドルを左(右)いっぱいに切り、右(左)に切れば出られそうな所まで下げる。停止直前にハンドルを戻す。下がりすぎに注意。
  5. 左前輪・右後輪(右前輪・左後輪)に注意しつつ、ハンドルを右(左)に切って前進。

前輪(外側)が通れない場合[編集]

  1. 後方確認をする
  2. ハンドルを反対側に回しながらバックする
  3. 安全な間隔がとれたらハンドルを再び元の方向に戻し、安全な間隔を保ちながら通過する

後輪(内側)が通れない場合[編集]

  1. 後方確認をする
  2. ハンドルを回さずにそのままバックする
  3. ある程度バックしたら道路と平行になるようにハンドルを戻し、更に少し余分にバックする
  4. 安全な間隔がとれたら、内側に適切な間隔を取りながら前進する

関連項目[編集]

参考文献[編集]