吉井川 – Wikipedia

吉井川
吉井川 2004年撮影

和気町矢田付近

水系 一級水系 吉井川
種別 一級河川
延長 133 km
平均流量 63.08 m³/s
流域面積 2,110 km²
水源 三国山(岡山県)
水源の標高 1,252 m
河口・合流先 児島湾(岡山県)
流域 日本の旗 日本 岡山県
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吉井川(よしいがわ)は、岡山県東部を流れる吉井川水系の本流で、一級河川である。旭川、高梁川と並び、岡山三大河川の一つとされている。

岡山県苫田郡鏡野町上齋原の三国山に源を発し南流。津山市市街地を東へ流れた後再び南流。和気郡和気町で南西流へと転じ、岡山市東部で児島湾に注ぐ。

かつては備前国・美作国において、吉井川にて郡の境界が設けられていた。

現在の河川名は、現在の岡山市北東部に位置する吉井地区に由来する。なお、現在は赤磐市となっている赤磐郡吉井町は戦後の町村合併により1954年(昭和29年)に誕生したもので、町名は吉井川に由来する。

かつて吉井川は、沿岸の地名に由来して「周匝川(すさいがわ)」「福岡川(ふくおかがわ)」「和気川(わけがわ)」「津山川(つやまがわ)」「奥津川(おくつがわ)」「雄神川(おかみがわ)」などとも呼ばれていた[1][2]

流域の自治体[編集]

岡山県
苫田郡鏡野町、津山市、久米郡美咲町、赤磐市、和気郡和気町、備前市、瀬戸内市、岡山市東区

主な支流[編集]

市名は流域の自治体。

  • 香々美川:鏡野町
  • 加茂川:津山市
  • 皿川:津山市
  • 吉野川:美作市
  • 八塔寺川
  • 1590年 水害により著名な刀工一派である備前長船派が壊滅
  • 1621年 水害により津山周辺の川筋が南へ変わる。
  • 1673年5月 水害により堤防の決壊、端の流失が相次ぐ
  • 1680年5月 水害により氾濫
  • 1712年7月 増水。吉井にて増水位3.3m
  • 1745年6月 水害により旭川とともに氾濫。死者2名、家屋流出200戸。
  • 1785年7月 増水による氾濫。
  • 1789年 増水による氾濫。邑久郡福井村長船町の堤防が決壊。
  • 1871年5月 増水により各地で氾濫。津山市では、河原町、伏見町、材木町が浸水。長船町では堤防が決壊して邑久郡一帯が浸水。
  • 1892年7月 台風により氾濫。
  • 1912年7月10日 岡山県東北部で集中豪雨。雄川橋、永安橋が流失。
  • 1934年9月20日 室戸台風による氾濫
  • 1945年9月17日 枕崎台風による氾濫
  • 1963年7月10日 英田郡、勝田郡一帯で集中豪雨による氾濫
  • 1979年10月19日 台風20号により氾濫。死者・行方不明者4名。

主にアユモドキ(固有種)、スイゲンゼニタナゴなどの淡水魚が生息している。

主な利水施設(支流域を含む)[編集]

  • 恩原ダム(岡山県苫田郡鏡野町)
  • 苫田ダム(岡山県苫田郡鏡野町久田下原)
  • 香々美ダム(岡山県苫田郡鏡野町鏡野町越畑)
  • 黒木ダム(岡山県津山市加茂町黒木)
  • 津川ダム(岡山県津山市奥津川/津山市加茂町下津川)

流域の観光地[編集]

  • 奥津温泉(岡山県苫田郡鏡野町奥津)
  • 湯郷温泉(岡山県美作市湯郷、吉野川沿岸)

並行する交通[編集]

鉄道[編集]

  • JR西日本 姫新線(院庄駅~東津山駅で並行)
  • JR西日本 山陽本線(和気駅~万富駅で並行)
  • JR西日本 赤穂線(香登駅~西大寺駅で並行)

1991年6月30日まで、和気町~美咲町(当時は柵原町)間を同和鉱業片上鉄道が並行していた。廃線跡は現在、サイクリングロード(通称「片鉄ロマン街道」)として整備されている。

道路[編集]

  • 国道179号(鏡野町上齋原~津山市で並行)
  • 国道374号(赤磐市吉井~和気町で並行)

関連項目[編集]

  • コイヘルペスウイルス – 吉井川水系(宮川および児島湖)で日本初感染が判明した。
  • ポーラテレビ小説 – 第9作「吉井川」(1972年 主演:本阿弥周子)

外部リンク[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ 『岡山県大百科事典』山陽新聞社、1979年
  2. ^ 日本の川 – 中国 – 吉井川 – 国土交通省水管理・国土保全局”. www.mlit.go.jp. 2019年9月7日閲覧。