ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン – Wikipedia

ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン』(ゴーゴーキッチンせんたいクックルン、英語: Go! Go! Cook R’n)は、2015年3月30日からNHK教育テレビジョンで放送されている子供向け食育・料理番組。

2013年4月1日から2015年3月27日まで放送されていた前身番組『すすめ!キッチン戦隊クックルン』(すすめキッチンせんたいクックルン、英語: Let’s go! COOKR’n[† 1])についても本記事で扱う。

放送時間

放送日は毎週月曜日から金曜日。基本的に新作放送の翌週は再放送。2022年度より木曜日と金曜日の放送が廃止され月曜日から水曜日の放送となり、木曜日には『あおきいろ』(午前)と『マチスコープ』(午後)、金曜日には『マチスコープ』(午前)と『ムジカ・ピッコリーノ』(午後)がそれぞれ編成される[† 2]

期間 放送時間(日本標準時)
本放送 再放送
初代 2013.04.01 2015.03.27 6:45 – 6:55 17:40 – 17:50
2代目 – 4代目 2015.03.30 2021.03.26 17:45 – 17:55 (放送なし)
5代目 2021.03.29 2022.03 07:00 – 07:10 17:45 – 17:55
2022.04.04 17:25 – 17:35

概要

ユーモアたっぷり[† 3]の戦隊アニメのストーリーに絡めながら、料理の作り方を紹介していく番組。料理の力で怪人と戦うヒーロー「キッチン戦隊クックルン」と、怪人を地球に派遣する悪の組織「ダークイーターズ」の戦いを描く。ただしユーモアに力を入れている関係上、戦隊ものでありながらアクション描写は皆無で、怪人の「攻撃」も単なる悪戯に過ぎない。話は基本的に一話完結である。特徴としてはアニメ作品でありながら調理のシーンのみ実写になることが挙げられ、アニメパートで主人公たちに声を当てている子役たちが実写パートでも主人公たちを演じる。

2015年度以降は字幕放送[† 4]、2017年度以降はデータ放送を実施している。2021年度よりタイトルロゴのデザインが変更された。

視聴者から投稿を募集しており、寄せられた投稿はエンディングで紹介される。2014年1月の時点で1ヶ月に1500通もの投稿が番組に届いていた[† 5]

キッチン戦隊クックルン

本作の主役の変身ヒーロー。変身後は全員で「笑顔のレシピでパワーアップ!キッチン戦隊クックルン!」と叫ぶ。2年ごとに代替わりする[1]

歴代クックルン一覧

クックルンの協力者とシリーズごとに異なるダークイーターズ(またはそのクライアント)の目的も併記する。()内の人物は演者で、「*」が併記された演者は声のみの出演。

必殺技・特殊能力

すべてのシリーズに登場するもののみ記載する。

まんぷくビーム
初期戦士が使う、対象を遠くに飛ばす必殺技。料理を作り食べて「パワーチャージ」した後に発動できる。怪人の撃退に使われることがほとんどだが、番組外からのゲスト出演者を元の世界に帰すために使われることもある。追加戦士や先代が加わることで放てる「スーパーまんぷくビーム」という強化版が存在する。
ダイドコロジーZ
「変われ、自分!」と叫ぶことで、様々な台所用品に変身できる特殊能力。

ダークイーターズ

本作の悪役。怪人を地球に派遣し、クライアントの要望に応える「怪人派遣会社」[† 6]。シンボルマークは頭蓋骨と胃袋を合わせたもので、合言葉は「ハングリー」。

上層部

イラッキン
声 – 七緒はるひ[† 6][† 7][† 8][注釈 5]
ダークイーターズのボス。金髪をポニーテールにした女性で、黒い頭巾とマント、紫のマスカレードマスク、赤い服を着けている。手に杖を持っていることが多い。夫のクヨッペンからは「かあちゃん」と呼ばれている。常に苛ついており、変な言動が多いクヨッペンに呆れてしょっちゅう怒っている。他者の元気な姿や笑顔を酷く嫌っている。異性の好みに関しては、よく分からない趣味をしている。人使いの荒い面もある。クヨッペンを尻に敷いているが彼とは学生時代から恋人同士で、交際当初は互いを「イラぴょん」「ペンちゃん」と呼び合っていた[3]。2016年度85話(最終話)でクヨッペンに妊娠報告をしており、2017年度90話(最終話)でクヨヨとイララを産んだ。
クヨッペン
声・演 – 皆川猿時[† 6][† 7][† 8]
イラッキンの夫。丸々とした体型の男性で、青い服、組織のシンボルマークが中央に付いた紺色のベルト、黒いマントを着けている。極度の怖がりで、イラッキンには頭が上がらない。年齢は2014年度86話の時点で36歳。イラッキンからは「あんた」と呼ばれている。自身を「クヨちゃん」と呼ぶことが多く、彼の不在時にイラッキンがそう呼んだこともある。組織内では怪人オーディションを開き怪人を地球へ派遣させる役割を担っている。側近とともに地球の偵察を行うこともある。組織内での地位については、本人は2015年度4話で加入した新人たちに対する演説で「それなりに偉い人」と自己紹介し、ダークからは「そこそこ偉い」と紹介されていたが、2020年度4話にてイラッキン、イララ、クヨヨよりも下であることが明かされた。2021年1月2日のスペシャル放送では、実写パートに初登場した。
イララ、クヨヨ
声 – 七緒はるひ(イララ)、皆川猿時(クヨヨ)[† 6]
2017年度90話(最終話)で誕生した、イラッキンとクヨッペンの双子の子ども。イララが女性で、クヨヨが男性である。イララはイラッキン、クヨヨはクヨッペンに良く似ている。

ダークイーターズの手下

上層部の配下たち。全員が薄紫色の三角形の覆面、胸に組織のシンボルマークが描かれた黒ずくめの服、白い手袋と長靴、「DE」の文字が中央に付いた灰色のベルトを着けており、基本的に個人の判別はできない。クックルンが代替わりするたびに多くの新人が加入する。

側近[注釈 6]
声 – 仁科洋平
2013年度において、クヨッペンの側近を務めていた男性。クヨッペンに対しては献身的だが、少々抜けている一面も持っている。甲高い声をしているが、ダークによれば目立つためにわざと高い声を作っていたようである[4]。2013年度99話で実家で親の世話をするためにダークイーターズを辞めることを宣言し、引退直前に巨大なロボット「ダークロボ」を操りクックルンと対峙するが敗北した。
ダーク[注釈 7]
声 – 井上尚[† 6]
2014年度2話で加入した、上記の側近の弟。引退した兄に代わり、クヨッペンの側近を務めている。兄と比べるとちゃっかりしており、クヨッペンのことは冷めて見ているような節がある。画力が高く、美化したイラッキンやクヨッペンの絵を描くことが得意[5]
ダークガール
声 – 藤谷理子[† 6]
2021年度4話で加入した、ダークの妹。睫毛が長く、首に赤いスカーフを巻いている。

怪人

食材に似た容姿の地球外生命たち。ダークイーターズのシンボルマークや「DE」の文字が中央に付いたベルトを着けている者もいる。後述の「怪人オーディション」により選出されたものがダークイーターズの尖兵として地球へ派遣される。地球に襲来した後はモチーフと同じ食材を使った攻撃(悪戯)を仕掛ける。実写パートにてクックルンの調理を妨害することもある。大抵は番組終盤でクックルンのまんぷくビームによって遠くに飛ばされる。

担当声優は仁科洋平、井上尚、太田哲治、酒巻光宏、田辺満恵、斉藤美菜子、新田早規、根本圭子、佐々木啓夫、森千晃、德石勝大、河本邦弘、金光宣明、恒松あゆみ、土師亜文、白石兼斗、豊口めぐみ、くまいもとこ、宮田幸季、高木渉、関俊彦、天海由梨奈、内山茉莉、永野愛理、佐々木奈緒、水野亜美、向井莉生、山下七海、七緒はるひ。

用語

ダークソーサー[† 9]
ダークイーターズの拠点である紫色(初代ではピンク)の宇宙船。
ハングリー・アングリー
1度クックルンに敗北した怪人を復活・巨大化させるビーム。イラッキンが「ハングリー・アングリー!」と叫びながら、ダークソーサーから放つ。
怪人オーディション
ダークイーターズが不定期に実施している、地球に派遣する怪人を決めるオーディション。2013年度49話で初めて開催された。会場はダークソーサー[注釈 8]で、審査はクヨッペンが独断と偏見のみで行う。参加する怪人は基本的に一般公募から選ばれた3人で、怪人の考案者は作中では「(都道府県)星の(考案者の名前)星人」という、怪人をダークイーターズに紹介した人物として発表される。2015年度と2016年度ではこのオーディションの前に「一次審査」が存在しており、こちらはダークイーターズの手下3人が審査する。

スタッフ

アニメパート
TVスポットCM

関連商品

うたおう! すすめ!キッチン戦隊クックルン
メディアファクトリーから2014年3月26日に発売されたCD[† 14]。規格品番はZMCZ-9223。2013年度に使われた計14曲の楽曲を収録したコンピレーション・アルバム。全曲カラオケ付き。
すすめ!キッチン戦隊クックルン 〜クックルンはじめました〜 ソングコレクション
メディアファクトリーから2014年3月26日に発売されたDVD[† 14]。規格品番はZMBZ-9224。2013年度に使われた計14曲の楽曲の映像、2013年度1・19・24・29・99・100話のアニメパート、特典映像「怪人カタログ 〜ダークイーターズの怪人たち(全60怪人)」を収録。
ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン 友だちパワーで奇跡をおこせ!
ビーイングから2017年12月15日に3巻同時発売されたDVD[† 15]。『2代目』の内容の一部を収録。
巻数 タイトル 収録話 収録楽曲 規格品番
第1巻 ミトン救出作戦! 2015年度1 – 3, 14,
85, 87 – 90話
  • ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン
    (2015年度バージョン)
  • ゆかいなミラクルキッチン
  • みんないっしょにぱにゃにゃんだー
  • 負けるなふんばれクヨッペン
ONBD-4801
第2巻 もうひとりのクックルン? 2016年度6 – 9, 23,
38, 64, 65, 75, 76話
  • ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン
    (2016年度バージョン)
  • スウィート♡マーメイド
  • サンバdeスリービンゴーズ
  • デリプラネットPiPiPi
  • イラッキン愛のバラード
ONBD-4802
第3巻 ずっと友だちそして新たな伝説へ 2016年度77 – 79,
81 – 85話[注釈 9]
  • ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン
    (2016年度バージョン)
  • ハッサク&ケイのMen’sキッチン
  • みんながキッチン戦隊クックルン
  • ずっと友だちフォーエバー
  • 哀愁のクックルン
  • 広すぎるキッチン
ONBD-4803
レシピ本
編集と出版はすべてNHK出版(教養・文化シリーズ)。

イベント

はじめまして!「すすめ!キッチン戦隊クックルン」
2014年3月9日にNHK放送センター正面玄関前の特設ステージで行われたイベント[† 20]。「ふるさとの食 にっぽんの食」全国フェスティバルの一つとして2回行われた[† 21]。怪人マシュマロオとの戦いを描き、マシュマロとバナナのホットおやつを作る。料理中は「クックルンフォーメーションNo.7」が流れた。出演者はリンゴ(田口乙葉)とセージ(中尾壮位)。クミン(幸田雛子)は当日欠席し、作中では「クミンは別の場所で怪人と戦ってる」と説明され、司会進行役のクミお姉さん(朝妻久実)[† 22]が代理を務めた。
かえってきた!「すすめ!キッチン戦隊クックルン」
2015年3月8日にNHK放送センター正面玄関前の特設ステージで行われたイベント[† 23]。「ふるさとの食 にっぽんの食」全国フェスティバルの一つとして2回行われた。出演者はリンゴ(田口乙葉)、セージ(中尾壮位)、クミン(幸田雛子)。司会進行はクミお姉さん(朝妻久実)[† 24]
ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン
「ふるさとの食 にっぽんの食」全国フェスティバルの一つとして2016年から行われているイベント。1日につき2回行われる。
親子でクッキング♪スペシャルキッチン&トーク
2016年11月5日にNHK放送センター正面玄関前のメインステージで行われたイベント。NHK文化祭たいけん広場2016「ふるさとの食 にっぽんの食」東京フェスティバルの一つとして2回行われた。
ワンワンといっしょ!夢のキャラクター大集合〜みんなで ゆめのももたろう〜
2019年2月9日から同年2月11日に大阪市中央体育館で、2019年2月23日から同年2月24日に横浜アリーナで行われたスペシャルステージ。出演はアズキ(土屋希乃)、マロン(アイラ・サマーヘイズ)、茶太郎(盛永晶月)。

脚注

注釈

  1. ^ 人数は3人。字幕放送では全員の台詞が着色されており、その色は左から順に黄色、青、緑である。左の人物はセンターを務める。
  2. ^ パペットであるため、演者はなし。
  3. ^ この代にはクライアントがおらず、地球人が楽しそうにしているのが大嫌いだからとの理由のみで怪人を派遣している[2]
  4. ^ 千葉繁、新田早規、吉村駿作、酒巻光宏、masaharu
  5. ^ 2014年度45話までの名義は「寺田はるひ」[† 3]
  6. ^ 本名は不明。
  7. ^ 名前は字幕のみに表記され、作中では呼ばれない。
  8. ^ 2014年度のみ、「もっと強い怪人を集めるためにもっと目立つ北極星で」オーディションを行うようイラッキンがクヨッペンに命じたため、北極星が会場となっていた。
  9. ^ 3代目クックルンが誕生するまでの話も収録。
  10. ^ 当初は2020年3月7日に開催予定だったが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響で開催中止となった。

出典

ウェブサイト

話数

  1. ^ 2021年度124話
  2. ^ 2020年度4話
  3. ^ 2014年度65話
  4. ^ 2014年度2話
  5. ^ 2014年度4話

関連項目

  • Eテレキッズ
  • ニャンちゅうワールド放送局 – 当番組で2代目クックルン・ハッサクを演じる外川燎がさんしろう隊員の子供時代の役で出演しており、当番組で同役の格好をした外川の画像が登場したことがある。また、5分版の『ニャンちゅうワールド放送局ミニ』が当番組の直後に放送される番組だったことから、番組宣伝用の画像が登場したことがある。

外部リンク