挿入損失 – Wikipedia

挿入損失 (英: insertion loss) は、2端子対回路網で構成される高周波回路において、1つの端子からもう1つの端子に伝播する電力の損失をdB (デシベル)で表したもの。

端子1から入力する電力の平方根を

a1{displaystyle a_{1}}

、端子2から入力する電力の平方根を

a2=0{displaystyle a_{2}=0}


端子2から出力される電力の平方根を

b2{displaystyle b_{2}}

とすると、端子1から端子2に対する挿入損失

IL{displaystyle IL}

は、

となる。

端子1から端子2に対して電力が全て伝播する場合、挿入損失は

となる。

Sパラメータとの関係[編集]

Sパラメータで表現した場合、挿入損失は

と表される。

一方、反射による損失を含めず、入出力端子間で発生する損失を表す場合には

となり、これが挿入損失と表されることも多い。

しかし、定義上は反射損失も含めたものが挿入損失であるとされている。[1][2]:

また、損失の大きさを表す意味で、これらの符号が正と定義されることもある。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ Pozar, David M.; Microwave Engineering, Third Edition
  2. ^ Collin, Robert E.; Foundations For Microwave Engineering, Second Edition