インターナショナル・エアラインズ・グループ – Wikipedia
インターナショナル・エアラインズ・グループ(International Airlines Group)は、スペインのマドリードに登録事務所およびイギリスのロンドンに事業本部を置く多国籍航空持株会社。イベリア航空、エアリンガス、ブエリング航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、レベルの持株会社である。 本項では以下、インターナショナル・エアラインズ・グループを指して「IAG」という表記に統一する。 それぞれイギリスのフラッグ・キャリアであるブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とスペインのフラッグ・キャリアであるイベリア航空の合併協定により、2011年1月に設立された。ブリティッシュ・エアウェイズのほうが規模が大きかったため、合併時にBAの株式を保有していた企業には、合併後のIAGの株式の55%が与えられた。BAとイベリア航空は独立した企業ではなくなり、IAGの完全な子会社となった[4][5][6][7]。同社はロンドン証券取引所とマドリード証券取引所に上場しており、株価指数はFTSE100種総合株価指数およびIBEX 35である。 現在は、アイルランドのフラッグ・キャリアのエアリンガス、スペインの格安航空会社のレベルとブエリング航空の持株会社でもあり、貨物輸送のIAGカーゴも運営している。また、ワンワールド加盟航空会社でも使用できるマイレージサービスのアビオス(Avios)も提供している[8]。 グループの登記上本社はイベリアの本社所在地であるマドリードに置かれているが、本社機能の大半はBAの本社所在地であるロンドンに置いている。また、出資比率はBAが55%、イベリアが45%とされている[9]。 BA・イベリア航空の持株会社であるIAGの設立[編集] ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とイベリア航空は共に航空連合・ワンワールドに加盟しているが、スターアライアンスの中心メンバーでヨーロッパ最大の航空会社であるルフトハンザドイツ航空やスカイチームのエールフランス‐KLMに対抗する為、統合交渉を進め2009年11月12日に基本合意[4]。グループの名称は「インターナショナル・エアラインズ・グループ」とされ、2010年4月8日に経営統合が正式決定した。統合後もBAとイベリアはそれぞれ、従来のブランドを維持する。 2011年10月6日、IAGはイベリア・エクスプレスを設立した。IAGのハブであるマドリードから短距離および中距離路線を運航し、イベリア航空の長距離ネットワークに重点を置くために設立された[10][11]。 イベリア・エクスプレスは2012年3月25日に運航を開始した[12]。 ブリティッシュ・ミッドランド航空の買収[編集] 2011年11月4日に、IAGは原則としてルフトハンザドイツ航空からブリティッシュ・ミッドランド航空(BMI)を買収することで合意した。これにより、ロンドン・ヒースロー空港のIAGのスロットのシェアが45%から54%に増加した[13][14]。2011年12月22日、IAGはルフトハンザとの拘束力のある取引に合意し、BMIを1億7,250万ポンドで買収した[15]。2012年3月30日、統合グループが1日12スロットを売却し、ヒースロー空港で1日2スロットをリースすることを条件に、購入が承認された。買収は2012年4月20日に完了し、BMIの機材と路線は2012年を通じてブリティッシュ・エアウェイズのスケジュールに統合された[16]。 ブエリング航空の買収・IAGカーゴの設立[編集] 2012年11月8日、IAGはバルセロナを拠点とするスペインの格安航空会社、ブエリング航空の買収を提案した。ブエリングの普通株1株あたり7ユーロで、買収総額は1億1,300万ユーロになると予想されていた。2012年9月30日の時点で報告されたブエリングの総資産は8億5,000万ユーロで、それまでの9か月間で5,900万ユーロの税引前利益を生み出した。2013年4月9日に9.25ユーロの増額提案がブエリング取締役会に受け入れられ、4月23日に株主の過半数の承認を受けた。4月26日にブエリングの買収を終えた[17][18]。 2012年12月、IAGはブリティッシュ・エアウェイズ、BMI、およびイベリア航空の貨物事業を1つの事業部門であるIAGカーゴに統合した[19][20]。 エアリンガスの買収[編集] 2015年1月、IAGはアイルランドのフラッグ・キャリアであるエアリンガスに13.6億ユーロの買い付けを開始した。これは、以前の2つの買い付けが拒否された後、受け入れられると予想されていた[21]。同年1月下旬にエアリンガスの取締役会、5月にアイルランド政府はエアリンガスの持分をIAGに売却することに同意した[22][23]。2015年7月10日にエアリンガスの株主であるライアンエアーに保有株29.8%購入を提案し、ライアンエアーの取締役会で全会一致で可決したと発表し、買収は2015年8月18日に完了した[24]。 レベルの設立[編集]
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