ウォレンサック – Wikipedia

ウォレンサックWollensak Optical Co., )はアメリカ合衆国、ロチェスターに存在した総合映像機器メーカーである。製品はカメラ、レンズ、シャッター、テープレコーダー、双眼鏡等が知られている。

  • 1862年 – 創業者アンドリュー・ウォレンサックAndrew Wollensak )がドイツ、ヴィースバーデンで生まれた[1]
  • 1864年 – アンドリュー・ウォレンサックの弟ジョン・チャールズ・ウォレンサックJohn Charles Wollensak )がドイツ、ヴィースバーデンで生まれた[1]
  • 1882年 – アンドリュー・ウォレンサックがボシュロムに機械工として就職した[1]
  • 1886年 – ジョン・チャールズ・ウォレンサックがアメリカへ移住した[1]
  • 1890年 – アンドリュー・ウォレンサックがボシュロムの職工長となり、シャッターの設計を始めた[1]
  • 1899年 – 引退した醸造家スティーヴン・ローバーから資金援助を受けアンドリュー・ウォレンサックジャン・ウォレンサックが会社ローバー&ウォレンサックを創業した。
  • 1902年 – カメラレンズの製造を始めた。
  • 1905年 – ロチェスター・レンズを買収した[1]
  • 1909年 – 有名なオプティモシャッターを開発した[1]
  • 1924年 – 会社をロチェスターのハドソン通りに移転した[1]
  • 1933年 – ジョン・チャールズ・ウォレンサックが亡くなった[1]
  • 1936年 – アンドリュー・ウォレンサックが亡くなった[1]
  • 1953年 – リビア・カメラ(Revere Camera Company )に買収された[1]
  • 1960年 – 3Mに買収された[1]
  • 1972年 – 廃業した[1]

製品一覧[編集]

レンズはオプター(Optar )、ラプター(Raptar )、ヴェリート(Verito )、ヴェロスチグマット(Velostigmat )など、シャッターはアルファックス(Alphax )、ベタックス(Betax )、レギュラー(Regular )、レグノ(Regno )、スタジオ(Studio )などのブランドを使用しており、パイヤール=ボレックス、ボルシー、グラフレックス、小西本店、ポラロイド、ニューヨークライツなどに製品を納入した。

ライカマウント[編集]

大判用[編集]

オプター[編集]

  • オプター135mmF4.7 – 準広角で狭い部屋などで撮影しやすいコダック製エクター127mmF4.7程多用されなかったが、スピードグラフィックの標準レンズとして使用された[2]
  • テレオプター380mmF5.6[3]

ポートレート・シリーズA[編集]

ヴェリートの前身となるレンズで、焦点距離の表示はない。F5で5×7in判まで対応する[4]

ヴェリート[編集]

ヴェリートは2群4枚の軟焦点レンズで、高級軟焦点レンズの代名詞として長年にわたり使用されて来た。そのため例えばベス単フード外しなど安価な軟焦点レンズに関して「プアマンズ・ヴェリート」という表現が存在する。旧型は色収差を残してソフト効果を得る設計だったが、1928年に非点収差を残してソフト効果を得る設計に変更された。このためカラー写真を撮影する場合には新型を使用する必要がある[5]

  • ヴェリート8¾inF4[5]
  • ヴェリート11½inF4[4]
  • ヴェリート18inF4[4]

ヴェリター[編集]

ヴェリートの改良型。コーティングされカラーの発色も良い[4]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 『写真レンズの歴史』p.258。
  2. ^ 『クラシックカメラ専科No.29、モダンクラシック』p.86。
  3. ^ 『クラシックカメラ専科No.29、モダンクラシック』p.87。
  4. ^ a b c d e 『クラシックカメラ専科No.23、名レンズを探せ!トプコン35mmレンズシャッター一眼レフの系譜』p.54。
  5. ^ a b 『クラシックカメラ専科No.23、名レンズを探せ!トプコン35mmレンズシャッター一眼レフの系譜』p.69。

参考文献[編集]

  • ルドルフ・キングスレーク著『写真レンズの歴史』朝日ソノラマ ISBN 4-257-12021-5
  • 『クラシックカメラ専科No.23、名レンズを探せ!トプコン35mmレンズシャッター一眼レフの系譜』朝日ソノラマ
  • 『クラシックカメラ専科No.29、モダンクラシック』朝日ソノラマ