親仏 – Wikipedia
親仏(しんふつ、英語: Francophile、フランス語: Francophilie)とはフランスまたはフランス文化に対して好感を持っていることである。
親仏はフランスびいきともいい、国家としてのフランスをはじめ、フランス語やフランス文化、フランスの歴史が好きなことである。
個人が親仏家のこともあるし、国家が親仏であることもある。
親仏的な個人[編集]
フランスは海外にもよく知られた独特の文化を持っており、個人が親仏となる理由をいくつか挙げると[1]、
- 一連のフランス革命の流れにより、専制政治を打ち倒し、1789年に人間と市民の権利の宣言などを行った歴史的経緯
- フランスの首都パリは、芸術の都として知られ、ルーヴル美術館やオペラ座と言った世界的に見ても有名なスポットがあること
- シャンソンをはじめとするフランスの音楽に興味がある
- フランスへ政府の奨学金で留学して、自分の専門だけでなくフランス文化全般に接して好きになった。
- フランス系企業で、あるいはフランス支社で働き、フランス文化に触れて好きになった。
- フランス料理が好きである
- 自分または先祖がフランスからの移民である、またはフランスの姓を持っている。
ただし、フランスは歴史的に北部が南部を抑圧してきたし(アルビジョア十字軍とフェリブリージュを参照)、フランス革命はある時点で行き過ぎたし(テルミドールのクーデターを参照)、フランス文化のすべてが好感されることはなく、フランス嫌い(英語: Francophobia)もいる。
国際的な組織[編集]
フランス政府はフランス語とフランス文化を紹介する施設「アリアンスフランセーズ」のフランス国内外への展開を補助している[2]。 また、フランス語圏の国々を中心にフランコフォニー国際機関を組織して毎年大会を開催している[3]。
親仏諸国[編集]
国民ないし国家が親仏的な場合もある。かつてフランスの植民地だった国々は、独立前もフェリックス・ウフェ=ボワニの例を見るようにフランス領西アフリカからフランス本国に大臣を輩出した例も見られたが、独立後もフランスと密接な関係を保っている国々も多かった。そのため、フランス語の使用、高等教育をフランスに頼るといった理由で、親仏的な国々も多い[4]。
アルジェリア[編集]
アルジェリアはフランスの植民地だったので、その時点では親仏であったかも知れない。しかしアルジェリア戦争を経て独立し、その後急速にアラビア語化が進み、現在は親仏的とは必ずしもいえない。
日本[編集]
世界的に見ても、日本は親仏の人たちが多い国とも言われる。これはフランス人に知日の人たち、親日の人たちが多い裏返しかも知れない[5]。
ベトナム[編集]
ベトナムは1945年にフランスの植民地から独立し、主にアメリカとの間でベトナム戦争を戦った。長い冷却期間を経た2000年には、アメリカとの通商関係も修復に向かいアメリカ文化の影響も大きく受けているが、フランスパンなどの食生活、宗教(カトリック)などにフランスの植民地時代の影響が色濃く残っていて、一般に親仏的な人も多い。
参照項目[編集]
- 親日
- フランコフォニー国際機関
- パリ症候群
- ^ “どうして日本人はパリ好きなの?”国内外のユーザーの議論の結末は
- ^ 世界中のアリアンス・フランセーズ
- ^ L’Organisation internationale de la francophonie (OIF)
- ^ OIF加盟800か国
- ^ もしかすると世界有数の日本好き?フランスの親日話
外部リンク[編集]
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