カルトランジュ – Wikipedia
カルト・オランジュ(仏 carte orange、オレンジ色のカード、実際の発音はアンシェヌマンによりカルトランジュに近い)は、かつてパリを中心とするイル=ド=フランス地域圏の公共交通機関で使用できる定期乗車券であった。所有者は指定されたゾーン内の鉄道・バス等を、1週間または1か月間無制限に利用できた。しかし2009年1月いっぱいで廃止され、同年2月以降は後述のNavigoに完全に移行した。そのため以下の記述は基本的に2009年1月以前のものである。 利用可能な交通機関[編集] カルト・オランジュは、イル=ド=フランス交通組合(STIF= Syndicat des transports d’Île-de-France)の管轄下にあるフランス国鉄(SNCF)、パリ交通営団(RATP)、Optile(民間バス会社の協会)の3者が運行する以下の交通機関で使用できる。 ただし、オルリー空港アクセス用の新交通システムであるオルリーヴァルはRATPの運行だが、独自の料金体系をとっておりカルト・オランジュは使用できない。また上記3者以外の運営する交通機関、例えばエールフランスの空港リムジンバスは利用できない。 イル=ド=フランス地域圏全体は8つのゾーンに分けられている。パリ市(ブローニュの森とヴァンセンヌの森を除く)がゾーン1であり、以下同心円状にゾーン2からゾーン8が設定されている。 各ゾーンに属する主な町、施設は以下の通り。 RER D線の末端部の駅はイル=ド=フランス地域圏から外れるため、カルテ・オランジュは利用できない。 なお、2007年中にゾーン7・8は廃止されゾーン6に統合[1]、さらに2013年1月にはゾーン6も廃止され、現在はゾーン5までとなっている。 利用時には乗り降りする駅・停留所だけではなく、通過するすべてのゾーンで有効な券が必要である。例えばラ・デファンス(ゾーン3)からディズニーランド・パリ(ゾーン5)までRER A線で行く場合には、途中パリ市内(ゾーン1)を経由するためゾーン1-5のすべてを含む券を持っていなければならない。 券の構成と利用方法[編集] カルト・オランジュはクレジットカード大のIDカード部分と、より小さな磁気券(クーポン)部分からなる。2枚とも主に紙製で、オレンジ色を基調としたデザインである。2枚は灰色の専用ケースに収められる。 IDカードはケースとともに駅の窓口などで無料で配布されている。有効期限はない。カードには番号がつけられており、また写真貼りつけ欄と所有者の名前、住所などを記入する欄がある。
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