北九州市立大学 – Wikipedia

北九州市立大学(きたきゅうしゅうしりつだいがく、英語: The University of Kitakyushu)は、福岡県北九州市小倉南区北方4丁目2番1号に本部を置く日本の公立大学である。1950年に設置された。大学の略称は北九大(きたきゅうだい)。

北九州市立大学の位置(日本内)

北九州市立大学

大学全体[編集]

1946年(昭和21年)7月に創立された小倉外事専門学校が前身である。前校名は北九州大学であったが、2005年(平成17年)4月1日、地方独立行政法人化し、新たに公立大学法人北九州市立大学となる。2016年(平成28年)に創立70周年を迎えた[1]

本学は現在、外国語学部・経済学部・文学部・法学部・地域創生学群・国際環境工学部の5学部1学群を有している。 学部生・大学院生6,704名、教員数263名が在籍する。県庁所在地ではない市が設置する公立大学としては最も規模の大きな総合大学である。(2017年(平成29年)5月1日現在)
[2]

キャンパスは文系4学部1学群・7大学院研究科が北方キャンパス(北九州市小倉南区北方)、理系1学部・1大学院研究科がひびきのキャンパス(北九州市若松区ひびきの)に位置する。マネジメント研究科は、サテライトキャンパスをJR小倉駅併設のアミュプラザ小倉内にも有する。

理事長 – 津田純嗣、副理事長学長 – 松尾太加志である[3]

校歌[編集]

作詞は遠丸立・貞松瑩子。作曲は山浦茂人による[4]

全国48支部と同窓会本部を拠点に組織として運営。「北友会」(ほくゆうかい)と称する [5]

教育及び研究の特色[編集]

  • 2010年度 – 株式会社スターフライヤーと連携。航空業界への就職を希望する学生の就職活動支援を目的として、航空業界の現状及び職務を学ぶ「エアライン特別講座」を開設[6]
  • 2017年度 – 本学の基盤教育センターと読売新聞西部本社が協力し、新聞を使って考える力や質問する力などをグループワークを通じて高めていく事を目的として、授業・基盤教育科目である教養特講Ⅰ「教養を磨く『新聞のちから』」を開設[6]
  • 2018年 4月- 外国語学部国際関係学科の学生有志7名によるグループが、米国ニューヨークで開催された全米模擬国連会議ニューヨーク大会A日程にて、団体賞の“Honorable Mention Delegation Award”を受賞[7]
  • 無法松酒造有限会社が新しい日本酒を造るプロジェクトで募集したラベルデザインを国際環境工学部の学生が作成 [8]
  • 地域創生学群のゼミにて、車椅子ソフトボールチームである「北九州シルバーウィングス」を結成。本大学体育館及び多目的ホールで、地域の人々とゼミの学生が共に練習している。年に3回の全国大会(7月北海道・9月埼玉・2月北九州)に向けて、ゼミの教授の指導の下、学生らがサポートしながら、その都度、チームを組み、試合に出場している[9]

学生活動[編集]

学生による自治活動が活発的で、24時間利用可能なサークル会館がある。同大の学友会は、学生自治組織「学友会中央執行委員会」を執行部に、体育会総務委員会、文化会総務委員会、大学祭実行委員会、應援團、選挙管理委員会、新聞会(休会中)から組織される。年間予算は約3,000万円で、学生が入学時に納入する学友会費が主な歳入。支出の大半は、各サークル・学生団体の活動費と大学祭の費用である。

サークル活動[編集]

以下に挙げるサークルは、体育会、文化会公認のサークルである。
他にも非公認サークルが多数存在する。

学生団体(学友会直属)

文化会系サークル (50団体[北方キャンパス43団体、ひびきのキャンパス7団体]/2019年4月現在)

[北方キャンパス]

[ひびきのキャンパス]

  • ギターサークル
  • ひびきの芸術サークル
  • 写真サークル「photo.poto」 
  • 学生フォーミュラサークル
  • 軽音楽サークル
  • ブラスバンドサークル
  • 茶道サークル

体育会系サークル (43団体[北方キャンパス30団体、ひびきのキャンパス13団体]/2019年4月現在)

[北方キャンパス]

[ひびきのキャンパス]

  • ダンスサークル
  • バスケットボールサークル
  • バドミントンサークル
  • バレーボールサークル
  • 水泳サークル
  • フットサルサークル
  • ひびきの自動車部
  • ひびきのテニスサークル
  • HIBIKINO RC(陸上)
  • 野球サークル
  • 卓球サークル
  • サッカーサークル
  • 剣道サークル

イベント[編集]

学園祭[編集]

北方キャンパス
  • 瞬花祭
    瞬花祭(しゅんかさい)は北九州市立大学大学祭実行委員会(大祭実)の運営により、夏の大学祭として毎年7月上旬に北方キャンパスで行われている。秋に開催される青嵐祭とは異なり、大学周辺住民とのコミュニケーションを図ることを主眼に置いた催しである。テントにおけるマーケットやJRA小倉競馬場協力のポニー乗馬体験等の野外企画のほか、本館内等では文化系サークルが主催する教室企画が開催されている。かつては「紫陽祭(あじさい)」という名称の文化祭であった。
  • 青嵐祭
    青嵐祭(せいらんさい)は瞬花祭と同様、北九州市立大学大学祭実行委員会(大祭実)の運営により毎年11月上旬に北方キャンパスで行われる大学祭であり、2019年に73回目の開催が行われた。例年、100店舗を超える各種販売テントの出店や教室企画(学内サークルによるピアノコンサート、アカペラライブ、写真展などの各種企画や展示)、ステージ企画(ミスコン・ミスターコン、学生モデルによるファッションショー)を開催している。ステージゲストとして、有名アーティスト(2017年は平井大)や、お笑い芸人(2019年は江頭2:50、四千頭身)や、アイドル(2017年に究極少女カラット)、モデル(2016年に今井華)が呼ばれている。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、瞬花祭、青嵐祭とも、2020年、2021年の開催は中止となっている。
  • 北九州市立大学大学祭実行委員会について
    企画・情宣・管理・組織・財政・パンフ・ITの計7局に振り分け、1年生・2年生・三役を含めて、青嵐祭、瞬花祭について準備・運営を行っている学友会所属の組織である。
ひびきのキャンパス
  • 響嵐祭(大学祭)
    秋の学祭として11月にひびきのキャンパスで行われる学園祭であり、今まで、15回開催されている。北九州市立大学国際環境工学部主体のひびきの大学祭実行委員会により、準備が進められている[10]。毎年、のど自慢やビンゴ大会、女装コンテスト、お化け屋敷、ベストカップル、ミス・ミスターなどの企画が催され、賑わいを見せている。また、ゲストとして、お笑い芸人(2017年度はあばれる君、ノボせもん、流れ星、石出奈々子)が呼ばれている。ちなみに、2017年度第15回響嵐祭のテーマは、VERY BERRY FESTIVALYであった。

大島直治(中央)とその家族。妻(左端)と子供たち

小倉外事専門学校を創立した大島直治(1879-1967、鹿児島県名瀬市出身)は、倫理学者[11]。奄美大島の地主・大島直佐登の五男として生まれ、1905年に東京帝国大学文科大学哲学科を卒業、大学院を経て、1909年に第七高等学校教授となり、文部省派遣による二度の欧米留学を経て、1924年に九州帝国大学教授に就任[12][13]。1939年に退官して同大名誉教授となり、1946年に小倉外事専門学校を設立、校長となった[11][14]。同校の大学昇格にともない、北九州外国語大学学長、同短期大学長、北九州大学学長を務めたほか、北九州ユネスコ協力会役員も務めた[14]。著書に『行為と自由意志』。岳父に横浜電気社長・上野吉二郎、相婿に金森次郎、早川種三らがいる。弟に、各地の県警部長、警視庁官房主事を経て内務省参事官となり視察先のドイツで客死した大島直道(1881-1923、東京帝大卒)[15]。西村礼作は直道の岳父。

キャンパス[編集]

ひびきのキャンパス

教育組織[編集]

学部[編集]

大学院[編集]

  • 社会システム研究科
    • 現在経済専攻(博士前期課程)
    • 地域コミュニティ専攻(博士前期課程)
    • 文化・言語専攻(博士前期課程)
    • 東アジア専攻(博士前期課程)
    • 地域社会システム専攻(博士後期課程)
  • 法学研究科
    • 法律学専攻(修士課程)
      • 研究者コース
        • 法律学系
        • 政策科学系
      • 専修コース
        • 法律学系
        • 政策科学系
  • 国際環境工学研究科
    • 環境システム専攻(博士前期課程・博士後期課程)
      • 環境化学プロセスコース
      • 環境バイオシステムコース
      • 環境資源システムコース
    • 環境工学専攻(博士前期課程・博士後期課程)
      • 機械システムコース
      • 建築デザインコース
    • 情報工学専攻(博士前期課程・博士後期課程)
      • 通信・メディア処理コース
      • コンピュータシステムコース
  • マネジメント研究科
    • マネジメント専攻(専門職学位課程 (MBA) )

対外活動[編集]

  • 北九州学術研究都市連携大学院
  • 北九州学術研究都市産学連携フェアへの参加
  • 4大学スクラム講座
  • 地域連携による「ものづくり」継承支援人材育成協働プロジェクト
    • 北九州市内の4大学(北九州市立大学、産業医科大学、九州工業大学、九州歯科大学)が、医療分野、福祉分野、工学・技術分野という専門性と特色を活かしつつ、学習内容を相互補完・拡充し、地域ニーズに応じた学際的職業人を育成する[28][29]
  • 北九州産業学術推進機構の大光量LED製品化に協力
    • 北九州産業学術推進機構の産学連携組織「ひびきのLEDアプリケーション創出協議会」は、大光量照明用LEDを2014年中に製品化する。LED照明で課題の放熱は北九州市立大学が、電源は九州工業大学の研究チームがそれぞれを担当する[30][31]
  • 大学コンソーシアム関門
    • 北九州市内の4大学(北九州市立大学、西日本工業大学、九州国際大学、九州共立大学)と山口県下関市内(下関市立大学)の計5大学が参加している。関門地域の高等教育の充実及び発展を図り、地域社会への貢献を目的とした共同授業が開かれている。また、一般市民も参加できる市民公開講座を実施している[32]
  • 北九州・下関まなびとぴあ(地(知)の拠点大学による地方創生推進事業)

大学関係者と組織[編集]

大学関係者・著名人[編集]

過去の不祥事[編集]

  • 2018年4月12日に本学教員が業務上横領にて逮捕[34]

研究目的で購入された機材を売却して代金を着服したとして、福岡県警は12日、国際環境工学部准教授を業務上横領容疑で逮捕した。逮捕容疑は2016年9月20日ごろ、研究機材の映像製作用カメラ「ラージセンサーカメラ」のセットを市内の質屋に売却し、代金を着服したとしていた [35]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

大学公式サイト[編集]

大学関連参照サイト[編集]

座標: 北緯33度50分35.7秒 東経130度52分41.5秒 / 北緯33.843250度 東経130.878194度 / 33.843250; 130.878194