スポーツにおけるイスラエル・ボイコット – Wikipedia

スポーツにおけるイスラエル・ボイコットとは、イスラエルのスポーツ選手との対戦拒否、及びその結果生じる様々な形での失格行為のことをいう。イスラエルのスポーツ選手は個人、団体を問わず、中東戦争の影響により、いくつかの競技大会から締め出されてきた。イスラエルが参加したオリンピックを含む数多くの国際競技大会においても、アラブ人やイスラム教徒の選手から対戦を避けられている[1]。いくつかの国は自国の選手に対して、イスラエルの選手との対戦拒否や、イスラエル国内で開催される大会への不参加を強いてさえいる。イスラエルはアジアに位置しているが、中東アジア諸国が特に強硬なのでイスラエルは各競技の大陸競技連盟もアジアではなくヨーロッパのものに加盟している場合が多い。しかしながら、2019年5月にボイコットの中心的な勢力だったイランが、長年に渡るイスラエルとの対戦拒否の姿勢に変更を加えることを表明したと、国際柔道連盟(IJF)側は説明した[2][3]。これに対して、イラン側はIJFの発表を否定した[4][5]

各スポーツでのケース[編集]

サッカー[編集]

イスラエルサッカー協会は1954年から1974年までアジアサッカー連盟(AFC)に加盟していたが、アラブ連盟によるイスラエルボイコット英語版の影響により、アラブ諸国やイスラム諸国から対戦を拒否されてきた。その最も顕著な例は1958年のFIFAワールドカップ・予選で、各国の対戦拒否により1度も試合をせずに予選を勝ち上がることになったが、国際サッカー連盟(FIFA)によりそれが問題視されて、ウェールズとの大陸間プレーオフを行うように指示された。結果、敗れたために本戦には出場できなかった。1974年にイスラエルは、クウェート主導による投票の結果、賛成17、反対13、棄権6によりAFCから除名された[6]。その後、地域連盟への未加盟状況が続いたが、1992年にヨーロッパサッカー連盟(UEFA)に受け入れられた。1994年にはUEFAの正式メンバーになった。ボイコット、投資撤収、制裁(BDS)運動の支持者は、イスラエルをFIFAから除名ないしは資格停止にするよう提唱しているものの、その試みは成功していない[7]。2017年8月にサッカーのイラン代表選手で主将を務めるマスード・ショジャエイとイフサン・ハジサフィの2名が、ギリシャのクラブチームであるパニオニオスFCに加わってイスラエルのクラブチームであるマッカビ・テルアビブFCと対戦したことを受けて、イランサッカー連盟はこの両者を代表から永久追放した[8]。イスラエルを巡る厳しい国際情勢が存在する一方で、アラブ系の選手がイスラエルのスポーツチームへ加入するケースが増加している。とりわけイスラエルのサッカー代表にはリファート・トゥルク英語版ナジワン・ギュライーブ英語版ワリド・バディール英語版サリム・トゥアマ英語版アッバス・スアーン英語版など、著名な選手が加わっている[9]

陸上[編集]

ケニアのマラソン選手だったレオナルド・ムチェル・マイナ英語版は、2004年にバーレーンへ国籍を変更して「ムシール・サレム・ジャウヘル」に改名すると、2006年のアジア大会陸上競技では5000メートルで銀メダルを獲得した。しかし、2007年にイスラエルで開催されたティベリアス・マラソン英語版に出場したところ、バーレーンの市民権を剥奪された[10]。その年にケニアの市民権を回復すると、2008年から2010年までティベリアス・マラソンに再び参加した[11][12]

競泳[編集]

イランの競泳選手であるモハメド・アリレザイ英語版は、2008年の北京オリンピックと2009年及び2011年の世界水泳選手権でイスラエルの選手と同じ組に入ったために棄権した。2011年の大会では出場を望んでいたものの、圧力によって辞退させられたという。出場の意思を示したことが原因で、2012年のロンドンオリンピックでは代表候補を外された[13]

2019年1月にマレーシア当局は、7月にクチンで開催される世界パラ水泳選手権に参加予定だったイスラエルのパラリンピック競泳チームの入国ビサ発給を拒否することを明らかにした。なお、マレーシアの首相であるマハティール・ビン・モハマドは、オーストラリアがイスラエルの首都をエルサレムと認知したことに強く反発していた[14]。これに対して国際パラリンピック委員会(IPC)は、イスラエル選手の排除を理由にマレーシアから開催権を剥奪した[15][16]

テニス[編集]

2009年にはガザ紛争への怒りに駆られたアラブ人や左翼が関係していると見られるイスラエルの選手に対する全面的ないしは部分的なボイコットが増大した。イスラエルのテニス選手であるシャハー・ピアーはドバイで開催されるバークレーズ・ドバイ・テニス選手権へのビザ発給を拒否された。それを受けて、セリーナ・ウィリアムズやアンディ・ロディックなどのスター選手はドバイ当局の決定を非難すると、ロディックは大会から引き上げた。ケーブルテレビは大会の放映を取り止めた。この件でドバイテニス協会には30万ドル(約2800万円)の罰金が科せられた。また、ドバイ当局はこの年に同じイスラエルのテニス選手であるアンディ・ラムともビザ発給に関連したトラブルを引き起こした[17][18][19][20][21]

2009年3月にスウェーデンのマルメで開催されたデビスカップのスウェーデン対イスラエル戦では、当初マルメのテニス関係者や市当局が反イスラエル暴動英語版の懸念により大会の中止を求めていたが、イスラエルは参加することになった。一方、スウェーデンの棄権による大会中止も望んでいなかったために、混乱を避けるための安全上の処置として、無観客試合で大会を開催した。その結果、市当局はデビスカップの開催権を5年間剥奪されることになった[22][23][24]

チェス[編集]

2011年にイランのチェス選手であるエーサン・ガエム・マガミが国際大会でイスラエル選手との対戦を拒否したために大会から追放された。その後、2017年にスイスで開催されたチェスの大会でもイランの選手がイスラエルの選手との対戦を拒否した。その一方で、イランの15歳のチェス選手が国際大会でイスラエルの選手と対戦したために、ナショナルチームから排除された。また、2017年12月にサウジアラビアで初開催された国際大会ではイスラエル選手のビザ発給が拒否された。イスラエルのチェス連盟は参加予定だった選手7名がこの1件で職業上及び金銭上の損害を蒙ったとして、主催者の国際チェス連盟に補償を要求した[25][26][27]。2018年7月に国際チェス連盟はチュニジアに対して、7歳の少女チャンピオンを含めたイスラエル選手団のビザ発給を拒否するなら、2019年にチュニジアで開催予定の国際大会を取り止めると語った[28]

レスリング[編集]

2017年11月にポーランドのブィドゴシュチュで開催されたU-23レスリング世界選手権の86kg級初戦で、イランのアリレザ・カリミ・マシアニがロシアのアリハン・ジャブライロフと対戦して3-2でリードしていたものの、この試合に勝つと次戦でイスラエルのウリ・カラシニコフと対戦することが判明したために、コーチがタイムを取ってマシアニを呼び寄せてわざと負けろとの指示を与えると、マシアニはなす術なくポイントを取られ続けて3-14でテクニカルフォール負けした。結果、この階級ではジャブライロフが優勝、カラシニコフが3位になった。なお、マシアニは2013年にも類似の行動を取ったという。イランレスリング連盟はマシアニを英雄と賞賛した[29][30]。一方、この件に関して世界レスリング連合(UWW)は調査に乗り出した[31]。2018年2月にUWWはマシアニに6ヶ月、コーチのハミドレザ・ジャムシディに2年間の出場停止処分を科した。イランレスリング連盟はこの決定に抗議するとともに、イスラエルとの対戦を拒む姿勢に変更を加えるつもりはないと警告した[32][33]

柔道[編集]

柔道においてもイスラエルの選手は度々政治的理由から対戦を避けられてきた。とりわけ有名なケースとして、2004年のアテネオリンピック66kg級で世界選手権を2連覇していたイランのアラシュ・ミレスマイリが、初戦でイスラエルのエフド・バクス英語版との対戦が決まると、「パレスチナとの連帯を示すため」に棄権したケースが挙げられる。この時は減量をせずに計量に臨んで失格となったが、政治的な棄権への罰則を回避するため、敢えてそのような手段で対戦を避けたと言われている。国際柔道連盟(IJF)もこの件に関しては政治的な棄権と断定するだけの材料を有していなかったこともあり、結果として処分を科さなかった。ミレスマイリの棄権はイラン国内では賞賛され、金メダリストと同等の待遇を受けた。なお、イランオリンピック委員会の広報部は、「イスラエル選手との対戦辞退を定めた規則は一切ない。すべてのイラン人選手は、イスラエルの政権の残酷さを理解しており、自らの意思で対戦を拒否している」との見解を示した[13][34][35]

同じイランの柔道選手であるバヒド・サレク英語版は、2005年の世界選手権60kg級に出場すると、準々決勝でカザフスタンのサラマト・ウタルバエフ英語版に一本負けした。その後の敗者復活戦においてアゼルバイジャンのニジャット・シハリザダと対戦するも、この試合を勝つとイスラエルのガル・エクティエル英語版と対戦することになるため、わざと負けるように強制されて一本負けした。その対価として家や車の提供が約束されたにもかかわらず、結局提供されることはなかった。そのため、嫌気がさしてドイツへ移り、そこで競技を続けることになった[13][36][37]

このように、対戦を避ける側は政治的問題にならないように、イスラエル選手との対戦前の試合で意図的に負けたり、計量での失格、あるいは病気やケガなどを理由に試合から身を引く傾向にあった。しかしながら、2015年からIJFは八百長や戦略的な対戦拒否が疑われる試合の調査を厳格化することに決めた。病気などを理由に試合を行わなかった選手は、IJFの医事委員会において診断書を発行してもらう必要がある。もし正当な理由なく対戦を避けたことが判明すれば、IJFの規律委員会によって処分が検討される。イスラエル男子ナショナルチームのコーチであるオレン・スマジャは言う。「スポーツは政治から自由であるべきだが、我々は毎年この問題に直面してきた。常に我々がターゲットにされてきた。もっと早くこの問題にケリをつけるべきだった」[38][39]

2015年10月にUAEで開催された柔道のグランドスラム・アブダビ2015では、出場を予定していた元63kg級世界チャンピオンのヤーデン・ジェルビや73kg級ヨーロッパチャンピオンのサギ・ムキなどを含むイスラエルの選手15名が、イスラエルと国交のないアブダビ当局からビザ発給を拒否される事態となった。IJFが事態の打開に向けて動き出した結果、イスラエル選手団にもビザが発給されて大会への参加が可能となった[40][41][42][43][44]。但し、イスラエルの旗の下ではなく、IJFの旗の下での参加を余儀なくされることになった[45]。今回の措置はイスラエル選手団の安全を確保し、なおかつ大会をスムーズに進行させるために取られたものであり、イスラエル柔道連盟会長のモシェ・ポンテもそれに同意した[46]。ジェルビによれば、アブダビで開催される国際大会への参加は6年前から試みられていたが、今回ようやくそれが実現されることになったという。なお、イスラエル選手団は2015年5月にモロッコのラバトで開催されたワールドマスターズ2015では入国こそ認められたものの、空港で一時拘束される事態となり、会場では選手が畳に上がるたびに野次やブーイングを浴びるなどのトラブルが発生していた[47][48][49]。一方で、イスラエルのスポーツ・文化大臣であるミリ・レジェブは、一連の事態は決して許容できるものではないとして、このようなことを常態化させないために何らかの対策を講じる必要があると語った[50]

2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、女子52kg級に出場予定だったサウジアラビアのジョウド・ファーミイが大会を欠場した。初戦を勝ち上がると2戦目でイスラエルのジリ・コーヘンと対戦することになるので、それを避けるために試合に出場しなかったのではないかとも指摘されている。しかし、サウジアラビアの公式筋はファーミイが事前の練習でケガをしたために欠場したのだと説明した[51]
また、男子100kg超級で今大会銅メダルを獲得したイスラエルのオル・サッソンが初戦でエジプトのイスラーム・エルシャハビに一本勝ちしたが、その直後にサッソンが握手を求めるとエルシャハビは後ずさりをしてこれを拒み、畳から降りようとした。しかし、審判に呼び戻されて一礼はした。エルシャハビは自国の強硬派やマスコミからイスラエルとの対戦を拒否するように盛んに圧力がかけられていたという。それでも本人の意思により試合には出場したものの、握手は拒むこととなった。IJFによれば、柔道の試合で礼をすることは義務だが、握手は各選手の任意であるとの見解を示しており、この件で処分を科すか決まっていないという。一方でIOCは、「五輪精神に反した行動で受け入れることはできない」として事実関係を調査した結果、オリンピックにおけるフェアプレーと友好精神に悖る行為だと認めて厳重注意処分とした。また、エジプトオリンピック委員会にも選手への適切な教育を求めることとなった。後に本人は次のような釈明を行った。「試合の棄権を求める声もあり、試合前から重圧があった。柔道のルールを守った上で、(イスラエルを敵視する)アラブ人やイスラム教徒の感情を尊重し、握手は拒むことを決めた」「相手選手は過去にエジプト選手に握手を拒まれたことがある。私が握手を拒むと分かっていて、あえて近づいてきた。世界が注目する中、問題を政治化したのは相手選手だ」[52][53][54][55]

2017年のグランドスラム・アブダビでは2015年大会の時と同じく、イスラエル選手団はIJFの名の下での参加を余儀なくされた(2016年大会には出場しなかった)。世界ユダヤ人会議からの要請を受けたIJF会長のマリウス・ビゼールは、今大会を主催するUAEの柔道連盟に対して他の国同様にイスラエルも平等に扱うように要求したものの、イスラエルと国交のない同国の連盟は安全保障上の理由から受け入れることはなかった。なお、66kg級で優勝したイスラエルのタル・フリッカーの表彰式ではIJFの旗が掲揚されてIJFの歌が流されたが、フリッカーはイスラエルの国歌ハティクヴァを口にした。フリッカーは「スポーツは政治に屈してはならない」と語った。一方、イスラエル柔道連盟会長のモシェ・ポンテはUAEの歓待に感謝の意を示した。また、UAEの柔道連盟会長とアブダビスポーツ協議会の事務局長は、73kg級の初戦でUAEのラシャド・アルマシュジャリがイスラエルのトハル・ブトブルとの握手を拒否したことを詫びるとともに、今大会でのイスラエルの健闘ぶりを称えた。ビゼールは、イスラエル選手団が今大会においてイスラエルを表象できなかったものの、非常によい取り扱いを受けたとの認識を示すとともに、今後はさらに事態が改善されることを期待すると述べた[56][57][58][59][60][61]

2018年7月にIJFはグランドスラム・アブダビとグランプリ・チュニスに対して、政治によるスポーツへの不干渉の原則に鑑みて、イスラエルの選手を他の国同様に国旗の表示や国歌の演奏などで平等に扱うように要求したものの、明確な回答が得られなかったために、今後に予定されていた両大会の延期を発表した[62][63]。しかし、9月になってアブダビ当局がイスラエルを含めた全ての国を平等に扱うと通達してきたため、キャンセルになっていたグランドスラム・アブダビ大会が当初の予定通り10月に開催されることになった[64][65]
その大会では、81㎏級決勝でイスラエルのサギ・ムキがベルギーのマティアス・カスを技ありで破って優勝したことにより、UAEでは初めてとみられるイスラエルの国歌が演奏された。続いて100kg級でもピーター・パルチックが優勝した。試合後にムキは、「もはやイスラエルの選手であることを隠す必要はない。とてもうれしい」とコメントした。また、今大会にはイスラエルのスポーツ・文化大臣であるミリ・レジェブも会場を訪れており、81㎏級の表彰式ではプレゼンターとしてムキに金メダルを授与した。一方、81㎏級の準決勝で世界チャンピオンであるイランのサイード・モラエイがカスと対戦するも、開始早々に左足首を挫いたとして棄権負けになった。しかし、IJFからは今回の一件が決勝でムキとの対戦を避けるためのモラエイによる虚偽申告だと判断されることはなかった[66][67][68][69]

2019年1月、IJFはイスラエルでグランプリ・テルアビブの名称で国際大会を初開催。イスラエルはアジアに位置していながらイスラエル以外のアジアからの参加はキルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの旧ソ連4カ国にとどまった[70]。2019年2月のグランドスラム・パリ81㎏級準々決勝で世界チャンピオンのモラエイは、世界ランキング209位に過ぎないカザフスタンのラスラン・ムサエフに開始早々一本背負投で敗れたが、続く準決勝でイスラエルのサギ・ムキと対戦することを避けるための意図的な敗戦だったとの疑いがもたれている。モラエイはその後の3位決定戦でリオデジャネイロオリンピックで優勝したロシアのハサン・ハルムルザエフを小外刈で破った直後に右膝を負傷したというアピールをして医務室に向かったため、今大会で2位になったムキが待つ表彰台に姿を現すことはなかった。この一連の事態にIJF会長であるマリウス・ビゼールはTwitter上で、選手がいかにして敗れたかを説明するのは容易なことではないので、注意深くこのケースを分析して、この問題の正しい解決方法を見出すように努めると述べた。その一方で、選手の望みと国の方針が齟齬を来たす場合、自身や家族の立場を考慮すればモラエイが国の方針に背くのはほとんど不可能だとの見解も示した[71]

2019年5月にIJFは、イランオリンピック委員会とイラン柔道連盟からオリンピック憲章及び差別を容認しないオリンピック精神を全面的に尊重するとの回答が寄せられたことを公表した。具体的な国名こそ言及されていなかったものの、イスラエルに対する拒絶方針の方向転換を意味することは明らかであるとしている。これにより、長年に渡って続いてきたイラン選手によるイスラエル選手への対戦拒否に終止符が打たれる形になったとIJF側は評価している。イラン革命以来、イランはイスラエルを国家として容認しておらず、スポーツの世界でも1983年にウクライナ(旧ソ連)のキエフで開催されたレスリングの国際大会において両者が顔を合わせて以来、イランはイスラエルとの対戦を拒み続けてきた。イラン柔道連盟の会長であるアラシュ・ミレスマイリは2004年のアテネオリンピックの初戦でイスラエルの選手と対戦することになったため、体重超過を理由に対戦を避けた過去を有している。なお、IJFは交渉の過程で、もしイランが態度を改めなければオリンピックを含めた国際大会へのイランの参加を禁止する揺さぶりをかけていたとも言われる。但しイランの一部メディアは、イランによるオリンピック憲章に対する尊重の表明はいつも通りのことであるとして、方針転換に対して懐疑的な見方を示している[72][2][3][73]。7月にイランオリンピック委員会会長のサイド・レザ・サレヒ・アミリは、イラン指導部の政策に従い、従来通りイランの選手がシオニスト政権下(イスラエル)の選手とは対戦しないことをIJF会長のビゼールに通知したと語った。シオニスト政権下(イスラエル)の選手との対戦は控えることがイスラム諸国の判断であり、現に20カ国の選手がそうしているという[4][5]

2019年8月に東京で開催された世界柔道選手権大会にイランから81㎏級世界チャンピオンのモラエイや73㎏級世界3位のモハマド・モハマディが出場予定だったものの、両者ともイスラエルの選手と対戦する可能性が少なからずあることから、イスラエル選手との対戦を容認しないイラン政府の政策に従わざるを得ず出場しないとも報じられたが[74][75]、モラエイは参加することになった[76]。その大会でモラエイはイスラエルのサギ・ムキが決勝進出を決めた直後の準決勝でカスに敗れると、勝てばムキと同じ表彰台に立たなければならない3位決定戦でもジョージアのルカ・マイスラゼに敗れて5位に終わった。試合後にイスラエル柔道連盟会長のポンテは、モラエイが家族の安全を守るために準決勝と3位決定戦で敢えて敗れる道を選ばざるをえなかったと、自身が得た情報を基に示唆した[77]。その後、IJF会長のビゼールは、イラン側がモラエイ本人や家族に対して試合を棄権するよう圧力をかけたことを明らかにして、イラン側の対応を厳しく批判した。モラエイ本人も大会後、イランオリンピック委員会委員長会長のサイド・レザ・サレヒ・アミリとスポーツ大臣のダバル・ザニから試合中に棄権を強要されたことを明らかにした。「家族と私に何が起こるかを恐れている」「私は最後まで闘いたいが、国が許さない。助けが必要だ」とも訴えた。IJFに救いを求めたモラエイはビザを所有しているドイツに滞在していることから、ビゼールはモラエイを難民選手団の一員として東京オリンピックに出場させたい意向を示した。なお、モラエイ本人はドイツに難民申請するつもりはなく、東京オリンピックには難民選手団でなくオリンピック旗の下、中立の立場での参加を希望すると語った。その後、滞在しているドイツの当局から正式な難民認定を受けることになった。また、ビゼールはこの件でイラン柔道連盟を処分する可能性を示唆した[78][79][80][81][82][83][84]。加えて、今大会の81㎏級でイスラエルの男子選手として初めて世界チャンピオンになったサギ・ムキは、準決勝でエジプトのモハメド・アブデラールを破った直後に握手を拒否された。この行為についてエジプトの外務省は、スポーツと政治を混同すべきではないと声明を出して、アブデラールを批判した[85]。さらに、アルジェリアのフェティ・ヌリネは73kg級の初戦でハイチの選手に一本勝ちするも(2回戦は不戦勝)、その後の3回戦でイスラエルのトハル・ブトブルとの対戦を拒否して試合を棄権した。なお、アルジェリアの選手は過去にも度々同じ事を繰り返してきた。メジアヌ・デフマニは1991年の世界選手権71kg級初戦でイスラエルのオレン・スマジャと対戦することが決まったため、試合を拒否した。アミナ・ベルカディは2018年のグランプリ・アガディール63㎏級初戦でイスラエルのインバル・シェムシュと対戦することが決まったために、大会から引き上げた。さらには、レスリング選手のマリアム・ベンムサも2011年にローマで開催された国際大会で同様の行動を取った[86]

2019年9月にIJFは、イラン柔道連盟に暫定的な資格停止処分を科した。そのため、IJF主催の大会にイランから選手は参加できなくなった[87]。10月にIJFはイラン柔道連盟に対して正式な資格停止処分を下した。イラン側がIJFの規定を尊重してイスラエル選手との対戦を受け入れるまで処分は継続されることになるという[88]。一方でイラン柔道連盟会長のアラシュ・ミレスマイリは、今回の決定はモラエイによる虚偽の主張に基づいた不当な処分であるとして反発を示した[89]

イランのテヘラン出身のモハンマド・ラシュノネジャドは、2017年のアジア選手権60㎏級で2位になるなど実績を上げたが、イスラエル選手との対戦が許されないことを理由に2018年にイランを離れてオランダのアーネムに移住した。そこではコーチも日常的に稽古が積める道場も見出せなかったので、IJFが立ち上げた難民選手支援プログラムを受けることになった[90][91]。なお、2019年の世界柔道選手権大会に難民選手団が初めて参加することになったが、その中にはラシュノネジャドも含まれている[92]

2021年2月にモラエイはグランドスラム・テルアビブに出場するためイスラエルのテルアビブへ出向くと、ベングリオン空港でイスラエル柔道連盟会長のモシェ・ポンテの歓待を受けた。イラン出身のスポーツ選手がイスラエルの大会に参加するのは1979年のイラン革命以来初めてのこととなったこの際にモラエイは、「スポーツと政治は別だ。私はスポーツマン。政治問題は決して関係ない」と語ると、IJFは「真の友好をもたらし、懸け橋となった」と賞賛、イスラエルのマスコミも「歴史的偉業」と形容した。その一方で、イラン柔道連盟会長のアラシュ・ミレスマイリはモラエイを利己的で愚かなアスリートだと非難した。試合では友人の世界チャンピオンであるイスラエルのムキが2回戦で敗れたため対戦はならず、決勝でウズベキスタンのシャロフィディン・ボルタボエフに敗れて2位だった[93][94][95]

2021年3月にCASは、イスラエルの選手との対戦を回避させるため選手に圧力を掛けたことを理由にイラン柔道連盟に科したIJFによる無期限の資格停止処分は、IJFの規定に基づいていない処分だったとして、この件に関する審理をIJFに差し戻すことを公表した。イラン柔道連盟には重大な違反があったとしながらも、あくまでもIJFの規定に則った処分が下されるべきだとの判断を示した[96]。その後IJFはイラン柔道連盟に対して、2023年9月まで4年間の資格停止処分を科すことに決めた。IJFやその傘下組織主催の大会に選手は出場できないが、その管轄外である東京オリンピックへの出場は可能となる[97][98]

2021年6月の世界選手権でモラエイは7位に終わったものの、3回戦でイスラエルの選手と対戦して勝利を収めた[99]

2021年7月の東京オリンピック73㎏級に出場予定だったアルジェリアのフェティ・ヌリンは、初戦を勝つと2回戦でイスラエルのトハル・ブトブルと対戦するため、大会を棄権することになった。パレスチナ問題でパレスチナに政治的な支援を行っているヌリンは、「五輪に出場するため懸命に努力してきたが、パレスチナ問題はそれら全てよりも大きい」と語った[100]。なお、ヌリンは2019年の世界選手権3回戦でもブトブルとの対戦を棄権していた[101]。9月にIJFは、フェティ・ヌリンとそのコーチでIJFの殿堂入りを果たしているアマル・ベニクレフが取った対応はオリンピック憲章への違反行為だとして、両者を10年間の資格停止処分に科した。IJFやその傘下組織が主催する全ての大会や活動に携わることが禁じられることになった[102][103]。また、東京オリンピックの100㎏超級ではイラン代表だったジャバド・マハジョーブが、イランからカナダに逃れて難民選手団の一員として出場を果たした[104]。マハジョーブは2012年のロンドンオリンピックでは、イスラエルのアリエル・ゼエビと対戦する可能性があったために、イラン当局からの警告により出場辞退を余儀なくされていた[105]。一方で女子78㎏超級の初戦では、サウジアラビアのタハニ・アルカタニがイスラエルのラズ・ヘルシュコに一本負けしたものの、イスラエル選手との対戦を拒まない姿勢を示した。その後IJFはこの行為を称えて、柔道平和賞をサウジアラビアに授与した[106]

その他のスポーツ[編集]

2015年8月にインドネシアのジャカルタで開催された2015年世界バドミントン選手権大会ではイスラエルのミーシャ・ジルバーマン英語版がビザ発給を拒否された。この時は結果として入国できたものの、会場ではイスラエルの国旗が表示されず、大会前の練習も許可されなかった[40]

2015年9月にオマーンで開催されたRS:Xの国際大会に参加したイスラエルのマーヤン・ダビドビッチ英語版も、国際サーフィン連盟(ISA)名義での出場を余儀なくされていた[50]

2015年11月にクウェートで開催された射撃のアジア選手権は、当初、来年の2016年リオデジャネイロオリンピックの予選を兼ねる大会でもあった。しかし、国際射撃連盟(ISSF)から派遣されて今大会を統括する予定だったイスラエルのヤイル・ダビドビッチがクウェート当局からビザ発給を拒否される事態となった。これに対してIOCは、「オリンピック予選はオリンピック憲章に基づいて開かれなければならず、ビザの申請の拒否はあらゆる差別を禁じている憲章に反する」として、今大会をオリンピック予選から除外することに決定した[107]

2016年8月にはリオデジャネイロオリンピックの開会式が行われるマラカナン競技場へ向かうバスに乗っていたレバノン選手団のところにイスラエル選手団が乗り込もうとすると、レバノン選手団の団長が乗降口に立ちはだかり、同乗を拒否する事態となった。やむなくイスラエル選手団は別のバスで会場へ向かった[108]

2016年9月に開催されたリオデジャネイロパラリンピックの女子ゴールボールで、アルジェリアチームが9日のアメリカ戦及び10日のイスラエル戦を欠場した。アルジェリア側は飛行機の遅れで会場に到着できなかったとしているが、政治的な理由であえて会場に姿を現さなかったとの見方も出ている。IPCは今回の行為が政治的理由によるものだと判明した場合は、アルジェリアチームを競技から除外する可能性を示したが、実際にそうすることは難しいともいう。一方、リオデジャネイロパラリンピック日本選手団は今回の行為を受けて、アルジェリアチームの資格剥奪とアルジェリアと対戦した全チームを平等に10-0の不戦勝とするよう国際視覚障害者スポーツ連盟に要請したが、認められなかった[109][110]

2018年5月にイスラエルで開催された自転車競技のジロ・デ・イタリアの第3ステージにUAEとバーレーンのチームが参加した。これに対してパレスチナ側は、アラブの連帯を毀損する行為だとして両国に抗議の意を示した[111]

なお、ナザレス生まれのアラブ系イスラエル人であるボクサーのジョハール・アブ・ラシン英語版は、1997年にIBOのスーパーライト級チャンピオンになった[112]

ボイコットへの対応[編集]

2018年5月24日、ハーバード大学教授のアラン・ダーショウィッツを含む国際的な法律専門家の一団は、アラブ諸国の競技大会でイスラエルの国旗と国歌が拒絶される事態に対して、スポーツ仲裁裁判所(CAS)へ異議申し立てを行う予定であることを公表した[113]

ボイコット一覧[編集]

21世紀に入ってからもイスラエルの選手は参加した競技大会において、イスラム諸国の選手によるボイコットに何度となく直面してきた(特にイラン)。これは政治的干渉の結果生じたものだと考えられている[誰によって?]

イラン[編集]

その他の国[編集]

  1. ^ DRUZE-ISRAELI ADVANCES AS IRAQI FOE REFUSES TO FIGHT
  2. ^ a b Historic breakthrough: Iran judo to end boycott against Israel
  3. ^ a b Iranian judo agrees to end decades-long boycott of Israeli athletes
  4. ^ a b Iran: We will not compete against Israeli athletes
  5. ^ a b Iran threatens to continue Israel boycott despite promise to respect Olympic Charter
  6. ^ “Aust-Asian bid fails”. The Sydney Morning Herald: p. 11. (1974年9月16日). https://news.google.com/newspapers?id=RNRYAAAAIBAJ&sjid=HOUDAAAAIBAJ&pg=4321%2C5571494 2014年7月10日閲覧。 
  7. ^ Palestinians disappointed but determined after FIFA betraya
  8. ^ Iran bans two footballers for life for playing against Israel’s Maccabi Tel Aviv
  9. ^ Sport in Israel
  10. ^ Athlete stripped of Bahraini citizenship for competing in Israeli marathon
  11. ^ Mucheru can now compete for Kenya
  12. ^ 2:08 victory at Tiberias Marathon
  13. ^ a b c 五輪と政治:イスラエルを国家と認めぬイラン選手 対戦拒否は「当然」 毎日新聞 2012年7月23日
  14. ^ Malaysia denies entry to Israeli swimmers for world championship
  15. ^ IPC、マレーシアから開催権剥奪=今夏の世界障害者競泳 時事通信 2019年1月27日
  16. ^ Malaysia stripped of Paralympic event over ban on Israelis
  17. ^ 差別許さない!選手入国拒否で罰金2800万円 スポーツニッポン 2009年2月21日
  18. ^ Internationalism in the Olympic Movement Idea and Reality Between Nations, Cultures, and People. Springer. ISBN 3-531-18000-2. https://books.google.com/books?id=BQeDGrOvepUC&pg=PA51&dq=shahar+peer&hl=en&ei=xKteToPIAYutgQfms9D1AQ&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=3&ved=0CDMQ6AEwAg#v=onepage&q=shahar%20peer&f=false 2011年9月1日閲覧。 
  19. ^ Mondays With Bob Greene: We do not wish to politicize sports”. Tennisgrandstand.com (2009年2月23日). 2009年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年1月4日閲覧。
  20. ^ Andy Roddick pulls out of Dubai over Peer controversy Archived December 8, 2012, at Archive.is Fox Sports, Sunday, February 22, 2009.
  21. ^ Tennis Channel Won’t Televise Dubai Event in Protest
  22. ^ デ杯、スウェーデン対イスラエル戦が無観客試合に スポーツニッポン 2009年2月19日
  23. ^ Fans banned from Israel’s Davis cup tie
  24. ^ Anti-Israel protest turns violent
  25. ^ サウジ初の国際チェス大会、イスラエル選手締め出し ビザ発給拒否
  26. ^ Iran to protest ban of wrestler who boycotted Israeli
  27. ^ Saudi chess tournament starts without Israeli players
  28. ^ Tunisia Could Lose Chance To Host World Chess Meet After Banning Israelis
  29. ^ Iranian wrestler told to throw match to avoid facing Israeli
  30. ^ Iran wrestler throws bout to avoid fighting Israeli
  31. ^ Investigation launched after claim Iranian wrestler deliberately lost match to avoid Israeli in next round
  32. ^ Iranian wrestler who threw match to avoid Israeli banned for 6 months
  33. ^ Iran Wrestling Federation will not change policy about competing against Israelis even after Karimi ban
  34. ^ イスラエル選手と対戦拒否、イラン柔道選手が計量失格 読売新聞 2004年8月15日
  35. ^ Iran under scrutiny for political pull-out
  36. ^ Vahid Sarlak – Judoka
  37. ^ “I became tired of political sports”
  38. ^ Rules Against Match Fixing
  39. ^ Judo: les sportifs israéliens ne pourront plus être boycottés
  40. ^ a b Israeli judokas fight for Abu Dhabi visas
  41. ^ Abu Dhabi Refuses to Allow Israeli Judo Team to Compete
  42. ^ IJF – International Judo Federation
  43. ^ Israel granted visas for Abu Dhabi Grand Slam says IJF chief Vizer
  44. ^ IJF President Makes Personal Statement to Athletes
  45. ^ GC d’Abou Dhabi : les judokas israeliens avec un dossard IJF
  46. ^ IJF AND ISRAEL JUDO FEDERATION’S JOINT DECLARATION ON ABU DHABI GRAND SLAM
  47. ^ Israeli national judo team detained at Morocco airport, passports confiscated
  48. ^ Israeli Judo Team Detained, Released in Morocco
  49. ^ After airport ordeal, Israeli judo team fails to pick up any medals in Morocco
  50. ^ a b Israeli judokas win medals in Abu Dhabi, but without flag
  51. ^ Saudi judo competitor ‘forfeits her first round match to avoid going up against an Israeli’
  52. ^ エジプト選手、イスラエル選手との握手拒否 IOC、事実関係調査へ
  53. ^ リオ五輪柔道、エジプト選手がイスラエル選手の握手拒む 会場からブーイング
  54. ^ 【五輪柔道】握手拒否のエジプト選手に厳重注意処分 IOC「フェアプレーと友好精神に反する」 すでに本国送還
  55. ^ エジプト:「重圧あった」リオ五輪で握手拒否の柔道選手 毎日新聞 2016年9月14日
  56. ^ 柔道国際大会でイスラエル国旗掲揚と国歌演奏を拒否…「スポーツは政治に屈してはならない」 スポーツニッポン 2017年10月29日
  57. ^ Treat Israel equally, judo federation orders Abu Dhabi tournament
  58. ^ Israeli wins judo gold in UAE, which refuses to play anthem, raise flag
  59. ^ Israeli flag and anthem absent despite judo gold in Abu Dhabi
  60. ^ UAE judo head apologizes for treatment of Israeli team
  61. ^ Abu Dhabi Grand Slam 2017, U.A.E – DAY THREE
  62. ^ 国際大会2試合を保留=柔道 時事通信 2018年7月21日
  63. ^ IJF suspends U.A.E and Tunisia events
  64. ^ アブダビ大会を実施へ=柔道 時事通信 2018年9月4日
  65. ^ U.A.E. to Let Israelis Play Under National Flag at Judo Competition
  66. ^ UAEの柔道大会で断交中イスラエルの国歌を初使用 日刊スポーツ 2018年10月29日
  67. ^ New Grand Prix for Tel Aviv signed on #WorldJudoDay
  68. ^ In first, Israeli anthem plays in Abu Dhabi after judo gold
  69. ^ Israel’s Anthem plays in Abu Dhabi for first Time as Judoka wins Gold
  70. ^ Tel Aviv Grand Prix 2019 / IJF.org”. 国際柔道連盟 (26. Jan 2019). 2019年8月31日閲覧。
  71. ^ Judo: la troublante défaite d’un judoka iranien au tournoi de Paris
  72. ^ イラン柔道、歴史的合意 イスラエル念頭、憲章尊重 47NEWS 2019年5月20日
  73. ^ In Reversal, Iran Will Stop Boycott of Israeli Judokas
  74. ^ Iranian world bronze medallist Mohammad Mohammadi forced to withdraw for Worlds
  75. ^ Sports drama: Iranian athletes withdraw from World Championships
  76. ^ World Judo Championships 2019
  77. ^ Israel says Iran forced its judoka to throw semifinal to avoid facing Sagi Muki
  78. ^ イラン、イスラエルとの試合棄権強要か 世界柔道代表に 朝日新聞 2019年8月30日
  79. ^ 国際柔連会長、イラン連盟処分を示唆=政府からの棄権圧力で 時事通信 2019年9月2日
  80. ^ 柔道イラン代表「助け必要」 連盟、棄権圧力で選手動画公開 静岡新聞 2019年9月2日
  81. ^ 国から試合放棄の圧力受けたイランの柔道選手、国際連盟が支援約束
  82. ^ THE TRUE STORY OF A FIGHT FOR LIFE
  83. ^ Judo champion Muki to ‘Post’: I want to compete against Iranian, hug him
  84. ^ 柔道イラン選手が難民認定「とても幸せ」 前世界王者、渡航先の独で サンケイスポーツ 2019年11月5日
  85. ^ Egypt Criticizes Local Judoka Who Refused to Shake Hands With Israeli Opponent
  86. ^ Un judoka algérien refuse d’affronter son adversaire israélien
  87. ^ イラン連盟を資格停止=政府からの棄権圧力で-国際柔道連盟 時事通信 2019年9月18日
  88. ^ イラン柔道連に資格停止処分、選手に棄権するよう圧力 AFP 2019年10月23日
  89. ^ イラン柔道連、資格停止処分は「虚偽の主張」に基づくものと猛反発 AFP 2019年10月23日
  90. ^ The Contingent Of Hope
  91. ^ Mohammad Rashnonezhad Judoka
  92. ^ 2019 Judo World Championships – the things you need to know
  93. ^ 「スポーツと政治は別」 元イランの柔道家、信念貫きイスラエルで勇姿 時事通信 2021年2月23日
  94. ^ SAEID MOLLAEI ARRIVES IN ISRAEL FOR GRAND SLAM TEL AVIV
  95. ^ Iranian judoka Saeid Mollaei set to compete in Israel
  96. ^ イラン柔道連盟への処分無効 スポーツ仲裁裁判所 時事通信 2021年3月2日
  97. ^ 柔道イランは4年間の資格停止 棄権強要、五輪影響なし サンケイスポーツ 2021年4月30日
  98. ^ Iran given four-year ban by International Judo Federation in Mollaei case
  99. ^ 「歴史的一戦」元イラン代表がイスラエル選手に勝利 試合後手を差し伸べる 日刊スポーツ 2021年6月10日
  100. ^ アルジェリア柔道選手が棄権 イスラエル選手との対戦避けるため AFP 2021年7月22日
  101. ^ 五輪=柔道選手が棄権、イスラエル人選手との対戦回避で ロイター通信 2021年7月24日
  102. ^ 五輪棄権で資格停止10年 イスラエルと対戦回避 産経新聞 2021年9月11日
  103. ^ IJF bans judoka Hall of Famer Amar Benikhlef and Fethi Nourine
  104. ^ Javad Mahjoub
  105. ^ Iranian and Israeli athletes not expected to face off in London Olympics
  106. ^ Saudi Arabia Celebrated with the Judo For Peace Award
  107. ^ 射撃のアジア選手権 入国拒否で五輪予選と認めず NHK 2015年10月30日
  108. ^ イスラエル選手のバス同乗拒否  デイリースポーツ 2016年8月7日
  109. ^ アルジェリア代表を「追放するのは難しそう」 イスラエル戦欠場後に到着/パラ大会 サンケイスポーツ 2016年9月12日
  110. ^ 8強入りの日本抗議…アルジェリア戦 毎日新聞 2016年9月14日
  111. ^ Palestinians condemn UAE, Bahrain presence in cycle race in Israel
  112. ^ Johar Abu Lashin – Boxer
  113. ^ Dershowitz to sue against Israeli flag ban at sporting events in Arab states
  114. ^ אורי טלשיר 26.07.2011 13:00 עודכן ב: 14:42 הוסף תגובה (2011年7月26日). “חוקי החרם: מסורת של החרמות ישראלים בתחרויות בינלאומית – ספורט – הארץ” (Hebrew). Haaretz. 2011年11月10日閲覧。
  115. ^ “[Iranian judoka: ‘I retired in solidarity with suffering Palestinians’]” (Hebrew). Ynet (Tel Aviv). (2004年8月14日). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-2963154,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  116. ^ Sport / Special Olympics”. Irishtimes.com. 2011年11月10日閲覧。
  117. ^ Livnat, Arie. “Basketball / Iran pulls out of U21 tourney to avoid match-up against Israel”. Haaretz.com. 2011年11月10日閲覧。
  118. ^ Maddy, Bruce (2007年1月29日). “Iranian official refuses to referee Yekutiel’s …”. Jpost.com. 2011年11月10日閲覧。
  119. ^ Haas, Sa’ar (2007年9月18日). “[Wrestling: Iran did not fight, …]” (Hebrew). Ynet (Tel Aviv). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-3450706,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  120. ^ Mohammad Alirezaei | InTheMoment”. Momentmagazine. 2011年11月10日閲覧。
  121. ^ Haas, Sa’ar (2009年7月28日). “Iranian swimmer refuses to race Israeli contender at worlds”. Ynetnews (Tel Aviv). http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-3753395,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  122. ^ a b Hipsh, Rami. “Fencing / Iran keeps up Israel boycott, forfeits again”. Haaretz. 2011年11月10日閲覧。
  123. ^ ספורט – ענפים נוספים nrg – …סייף: עוד איראני בחר לא”. Nrg.co.il (2011年10月3日). 2011年11月10日閲覧。
  124. ^ ספורט – טניס nrg – …פוליטיקה גם בטניס: האיראני לא הופיע”. Nrg.co.il. 2011年11月10日閲覧。
  125. ^ “[Volleyball: Iran refused to play against the national youth]” (Hebrew). Ynet (Tel Aviv). (2010年4月4日). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-3871655,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  126. ^ בת-אל גטרר ומוטי לוגסי זכו בארד באליפות גרמניה”. One.co.il. 2011年11月10日閲覧。
  127. ^ ספורט – ענפים נוספים nrg – …טנ”ש: שוב איראן פרשה, ישראל”. Nrg.co.il. 2011年11月10日閲覧。
  128. ^ Aharoni, Oren (2010年5月20日). “[Badminton: Iran boycotted the Israeli competition]” (Hebrew). Ynet (Tel Aviv). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-3892059,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  129. ^ Political victims at Youth Olympics; more Olympic notes – Brian Cazeneuve”. Sportsillustrated.cnn.com. 2011年11月10日閲覧。
  130. ^ a b Aharoni, Oren (2010年4月11日). “[Iranian boycott fencing world championship double]” (Hebrew). Ynet (Tel Aviv). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-3979986,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  131. ^ a b Aharoni, Oren (2010年5月11日). (Hebrew)Ynet (Tel Aviv). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-3980212,00.html+2012年8月8日閲覧。 
  132. ^ Associated, The. “Swimming World Championships / Iran’s team dives into Israel boycott”. Haaretz. 2011年11月10日閲覧。
  133. ^ איראן לא הופיעה למשחק מול ישראל והושעתה”. One.co.il. 2011年11月10日閲覧。
  134. ^ Iranians disqualified for refusing to wrestle Israelis”. Iranian.com. 2011年11月10日閲覧。
  135. ^ כסף לפלצ’וק באל’ אירופה, חרם איראני בטשקנט”. One.co.il. 2011年11月10日閲覧。
  136. ^ Aharoni, Oren (2011年10月10日). “סיף: איראנים לא הופיעו לקרבות מול ישראלים”. Ynet (Tel Aviv). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-4133688,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  137. ^ Aharoni, Oren (2011年5月11日). “[Another chapter in Iranian boycott this time – Badminton]” (Hebrew). Ynet (Tel Aviv). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-4144080,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  138. ^ , FIVB, (11 May 2011), http://www.fivb.org/EN/BeachVolleyball/Competitions/WorldTour/2015/event/Results.asp?TournCode=MYOK2015&Phase=1+2015年7月21日閲覧。 
  139. ^ My beliefs precede quest for medal: Iranian karateka” (2017年1月28日). 2017年1月28日閲覧。
  140. ^ Iranian wrestler banned for avoiding Israeli” (2017年1月28日). 2017年1月28日閲覧。
  141. ^ (Hebrew)Ynet (Tel Aviv). (2001年7月26日). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-956030,00.html+2012年8月8日閲覧。 
  142. ^ ITF fines Indonesia $31, 600 for canceling match vs. Israel – Tennis”. CBSSports.com (2006年11月15日). 2011年8月12日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年11月10日閲覧。
  143. ^ טניסאי כוויתי סירב לשחק מול אמיר חדד”. One.co.il. 2011年11月10日閲覧。
  144. ^ Schuman, Benjamin (2008年8月15日). “More Politics in the Olympic Pool | InTheMoment”. Momentmagazine. 2011年11月10日閲覧。
  145. ^ Aharoni, Oren (2010年7月2日). (Hebrew)Ynet (Tel Aviv). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-3845349,00.html+2012年8月8日閲覧。 
  146. ^ Algerian judoka boycotts Israeli in World Championship”. Echorouk Online. 2011年11月10日閲覧。
  147. ^ a b Aharoni, Oren (2011年1月10日). “[After Iran, Israel boycotted by Algerian athletes]” (Hebrew). Ynet (Tel Aviv). http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-4129456,00.html 2012年8月8日閲覧。 
  148. ^ . http://www.espn.com/tennis/story/_/id/12278848/tunisian-player-malek-jaziri-withdraws-facing-israeli+2018年2月19日閲覧。 
  149. ^ Saudi judoka forfeits Rio match, apparently to avoid Israeli” (2016年8月7日). 2016年8月12日閲覧。

関連項目[編集]