プラウドタワー大泉学園 – Wikipedia

プラウドタワー大泉学園(プラウドタワーおおいずみがくえん)は、東京都練馬区にある超高層マンション。大泉学園北口地区市街地再開発組合の施行で整備された複合施設「リズモ大泉学園」における中上層部に設けられた集合住宅。本項では下層部に入る施設等についても記載する。

西武池袋線大泉学園駅は、一日の乗降客数が約8万人と多く、路線バスの一日の発着本数が1000本を超える区内屈指の交通拠点ではあるが、鉄道開通に伴う急速な都市化により、駅前に近接した商業の集積と、歩行者空間の不足、交通機能の弱体化、そして未利用地が多いため、土地の利用状況が不健全という課題を抱えていた。

1986年に駅周辺が再開発促進地区に指定されたことを受け、1989年に「まちづくり構想」を作成し、それに基づき駅南口周辺では、2003年に駅前地区市街地再開発事業の施行で、「ゆめりあ」や駅前広場等の整備が完了した。一方、北口周辺は駅前広場が未整備であることからバスやタクシーの乗降場所が分散し、放置自転車などにより、安全な歩行者空間が十分に確保できず、さらに地区内は老朽化した建物や未利用地が多く、駅前の立地にふさわしい土地利用がなされていない状況にあった。このため、北口周辺でも再開発の機運が高まり、関係権利者における勉強会で検討を重ねた結果、市街地再開発事業により、地区内の道路、駅前広場および施設建設物を一体で整備する方針が確認され、2008年に市街地再開発組合を設立。2015年3月に施設建設物、公共施設ともに竣工し、懇談会でのまちづくり検討開始から約10年でオープンを迎えた。

施設名称の由来[編集]

Largeの”L”、泉(Izumi)の”IZM”、和や輪を表す”O”を組み合わせたネーミングであり、「大泉の和」をもたらす「大泉の輪」を拡げるという意味が込め、LIZMO大泉学園と決定した。ロゴマークは泉の水面をモチーフにデザインされている。

敷地内に設けたバス専用道路はピロティ空間となっており、ビルの1階部分と一部を貫通する形で駅前広場と接続する計画とし、バス利便性の向上と駅周辺の交通の円滑化を図ると同時に、バス専用通路上部に住宅高層部部分のボリュームを収めることが可能になり事業性を大きく向上させている。

駅前広場にはペデストリアンデッキを整備し、駅改札口および既存デッキと直結させ、併せてシェルター、エレベーター、エスカレーターの設置を図り、ユニバーサルデザインに配慮した施設とした。またペデストリアンデッキには、ジャパンアニメーション発祥の地である練馬区のアニメに関わる資源を生かし、区が独自事業としてモニュメント等からなる大泉アニメゲートを設けた。

金融機関[編集]

1、2階の一角にきらぼし銀行とJA東京あおばが支店を構える[3]

グランエミオ大泉学園[編集]

地下1階から地上4階部分には、権利者である西武鉄道が西武プロパティーズの運営でショッピングセンターのグランエミオ大泉学園を開業。

屋上庭園[編集]

4階には屋上庭園があり、一般開放されている。富士山や新宿ビル群などが眺望できる。

公益施設[編集]

5階の一部が公益施設で、区民事務所、地域活動支援センター、図書館資料受取窓口が設置されている。

プラウドタワー大泉学園[編集]

5階から27階までが総戸数168戸の集合住宅であるプラウドタワー大泉学園となっている。住戸バリエーションは2LDK~4LDKを設定[3]。ELVホールやコリドーにはフロアごとに異なった、光を反射するアートや日本の樹をモチーフにしたアートを配置。5階には光に包まれるようなスタディスペースなどの共用施設を設け、6階のガーデンラウンジはリングをモチーフとし、住宅屋上庭園の緑と緩やかにつないだ[3]

  • 2005年(平成17年) – 北口地区まちづくり懇談会を設立。
  • 2008年(平成20年)4月 – 再開発準備組合発足。
  • 2011年(平成23年)4月 – 都市計画決定。
  • 2012年(平成24年)
    • 2月 – 事業計画認可。
    • 9月 – 権利変換計画認可。
  • 2013年(平成25年)2月 – 着工。
  • 2015年(平成27年)3月 – 竣工。

参考文献[編集]

  • 『市街地再開発』全国市街地再開発協会、2015年5月。
  • 『近代建築』近代建築社、2015年9月。

外部リンク[編集]