東京ダービー (競馬) – Wikipedia
東京ダービー(とうきょうダービー)は南関東公営競馬の3歳クラシック三冠の第2冠として、特別区競馬組合が大井競馬場ダート2000メートルで施行する地方競馬の重賞競走である。南関東グレードはSI。
副賞は、特別区競馬組合管理者賞、一般社団法人JBC協会賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、東京都馬主会理事長賞、また生産牧場賞がある(2021年)。
1955年に春の鞍として創設。1964年より東京都ダービーと名称が変更となり、1966年から現在の名称となった。1967年より2400メートルとなったが1996年に行われた南関東クラシックのアメリカンスタイルへの移行後の距離見直しに伴い、1999年に2000メートルに戻った。なお本競走の上位2着までに入った馬にはジャパンダートダービーの優先出走権が付与される[1]。
2006年には新たにダービーWeek(現・ダービーシリーズ)が設けられその3 – 4戦目(年度によって多少左右される。2008年から2010年までは3年連続で4戦目)となっており、通常のGIファンファーレではなくダービーWeekオリジナルファンファーレが演奏された。また騎手の町田直希は18歳2か月でビービートルネードに騎乗して勝利し、同競走の最年少勝利記録を更新した。また、南関東以外の所属騎手としては金沢競馬場所属の吉原寛人が過去2度制覇している。
その一方で大井競馬場において通算21回リーディングジョッキーとなった的場文男が2021年まで過去39回挑戦して2着は10回あるもののいまだに勝利しておらず[2]、これについては「大井の七不思議の1つ」とまで言われている。
また、2011年から種牡馬の次年度の配合権利が、優勝馬の馬主に副賞として贈られるようになっている(ダービーWeek#スタリオン賞を参照)。
ダートグレード競走ではない地方競馬単独開催の重賞競走としては古馬混合競走を含めて国内最高賞金額のレースであり、他の地方競馬場においては実力がありながらも賞金が低いが故に、また中央競馬においても現時点でダートの3歳路線が確立されていないこともあって、このレースを目標に大井を初めとする南関東地区に移籍してくる馬も少なくない[3]。
条件・賞金等(2021年)[編集]
- 出走資格
- サラブレッド系3歳、南関東所属。
- 負担重量
- 定量。56kg、牝馬54kg(南半球産2kg減)。
- 賞金等
- 賞金額は1着5000万円、2着1750万円、3着1000万円、4着500万円、5着250万円[1]、着外手当25万円[4]。
- スタリオンシリーズに指定されており、ニューイヤーズデイの配合権利が優勝馬馬主への副賞となっている。
- 優先出走権付与
- 上位2着までに入った馬にジャパンダートダービーの優先出走権が付与される。
トライアル競走[編集]
以下は2021年の本競走の優先出走権が得られる競走である[1]。いずれもダートでの施行。
競走名 | 格付 | 施行競馬場 | 施行距離 | 優先出走権獲得条件 |
---|---|---|---|---|
羽田盃 | 南関東SI | 大井競馬場 | 1800m | 5着馬まで |
東京湾カップ | 南関東SII | 船橋競馬場 | 1700m | 2着馬まで |
クラウンカップ | 南関東SIII | 川崎競馬場 | 1600m | 1着馬 |
東京ダービートライアル | 特別競走 | 大井競馬場 | 2000m | 1着馬 |
クラシックトライアル | 特別競走 | 大井競馬場 | 1800m | 1着馬 |
東京湾カップは2004年及び2006年以降に優先出走権が付与されるようになり、2011年からは2着馬にも優先出走権が付与されるようになった[5]
。また、クラウンカップはこれまで2004 – 2005年、2007 – 2008年の4回トライアル競走となり、その後は羽田盃のトライアルとして施行され、2013年と2014年は開催日程の関係で再び東京ダービーのトライアルとなったが、2015年に羽田盃のトライアル競走に戻っている。2021年は開催日程の関係で再び東京ダービーのトライアルになった。
東京ダービートライアルは2010年から実施。2010年は距離1800m、2着までに優先出走権が与えられていたが、2011年からは東京ダービーと同距離になり、優先出走権も優勝馬のみに付与される形に変更された。
クラシックトライアルは2017年から実施。
その他[編集]
JRAから南関東への転入馬については2019年より東京ダービー出走時に限り、JRAの収得賞金を含めた番組賞金ではなく、南関東を含む地方競馬所属時の番組賞金を基に出走予定馬の選定を行う方式に変更された(即ち、JRAでの収得賞金はカウントされなくなった)ことから、(例として)2016年の優勝馬・バルダッサーレのようなJRAでデビューした馬が転厩初戦でいきなり東京ダービーに出走することは事実上不可能となった[6][7]。これにより、出走するためには転入後に羽田盃ほかのトライアル競走で優先出走権を得るか、本競走に出走できるだけの収得賞金を予め加算しておく必要がある。
歴代優勝馬[編集]
※タイム:第1〜5回 1/5秒表示、第6回〜 1/10秒表示
父仔制覇[編集]
過去に1組の父仔制覇の例がある。
組 | 父馬名 | 優勝回 | 仔馬名 | 優勝回 |
---|---|---|---|---|
1組目 | ミルコウジ | 第31回 | セントリック | 第42回 |
記録[編集]
- 最多優勝騎手
- 6勝(赤間清松)
- 最多優勝調教師
- 5勝(川島正行、出川己代造)
参考記録[編集]
- 日本ダービー(JRA)とのダブル制覇
- サンデーレーシング…2011年日本ダービー:オルフェーヴル、2011年東京ダービー:クラーベセクレタ
- 猪熊広次…2019年日本ダービー:ロジャーバローズ、2021年東京ダービー:アランバローズ
参考文献[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
各回結果の出典[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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