阿武隈急行 – Wikipedia

画像提供依頼:阿武隈急行のロゴの画像提供をお願いします。2017年3月
阿武隈急行株式会社
AbukumaExpress.,ltd

阿武隈急行の電車 8100系

種類 株式会社
略称 阿武急(あぶきゅう)
本社所在地 日本
960-0773
福島県伊達市梁川町五反田100番地1

北緯37度50分32.92秒 東経140度35分59.89秒 / 北緯37.8424778度 東経140.5999694度 / 37.8424778; 140.5999694座標: 北緯37度50分32.92秒 東経140度35分59.89秒 / 北緯37.8424778度 東経140.5999694度 / 37.8424778; 140.5999694

設立 1984年(昭和59年)4月5日
業種 陸運業
法人番号 8380001003238
事業内容 旅客鉄道事業
不動産業、旅行業他
代表者 代表取締役社長 千葉 宇京
資本金 15億円(2019年3月31日時点)[1]
発行済株式総数 30,000株
(2013年3月31日現在)
売上高 6億7959万4000円
(2019年3月期[1]
営業利益 △9274万9000円
(2019年3月期[1]
純利益 △5351万9000円
(2019年3月期[1]
純資産 3億7154万9000円
(2019年3月31日現在[1]
総資産 12億8373万8000円
(2019年3月31日現在[1]
従業員数 79人
(2018年3月31日現在[2]
決算期 3月31日
主要株主 福島県 28.0%
宮城県 25.6%
福島交通 20.0%
福島市 6.1%
伊達市 5.2%
(2019年3月31日現在[3]
外部リンク http://www.abukyu.co.jp/
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阿武隈急行株式会社(あぶくまきゅうこう)は、福島県伊達市に本社を置き、福島県および宮城県で旧日本国有鉄道(国鉄)の特定地方交通線および日本鉄道建設公団の建設線(丸森線)を引き継いだ阿武隈急行線を運営する第三セクターの鉄道会社である。阿武急(あぶきゅう)とも呼ばれている。会社設立から4年後の1988年に全線開業を果たした。しかし2010年代に入り度重なる災害で大きな損害を出している。

現在は宮城・福島両県および沿線自治体で過半数の株式を保有するが、設立当初は地元の鉄道・バス会社福島交通が株式の51%を保有していた。現在も福島駅において福島交通飯坂線と駅舎・プラットホームを共同使用している。

  • 1984年(昭和59年)
    • 4月5日 : 阿武隈急行株式会社設立[4][5][6]
    • 12月24日 : 福島 – 丸森間免許申請。
  • 1985年(昭和60年)
    • 2月27日 : 免許交付。工事施工認可申請。
    • 3月2日 : 工事施工認可。既設区間の電化および未成区間の建設工事再開。
  • 1986年(昭和61年)7月1日 : 国鉄からの転換により、槻木 – 丸森間を非電化で暫定開業[5]。国鉄東北本線槻木 – 仙台間に乗り入れ[6]
  • 1988年(昭和63年)7月1日 : 福島 – 丸森間延伸開業(全通)[5][6]。全線を交流電化。JR東日本東北本線と相互直通運転開始。
  • 2004年(平成16年)3月13日 : JR東日本東北本線郡山 – 福島間への乗り入れを中止。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月11日 : 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生。地震直後から全線で運転を見合わせ。全線で被害[5]
    • 4月6日 : 梁川 – 保原間で運転を再開[7]なおサービス列車としての運行であり運賃は無料であった。
    • 4月13日 : 梁川 – 富野間で運転を再開[7]、引き続きサービス列車としての運行であり運賃は無料であった。
    • 4月18日 : 瀬上 – 保原間と角田 – 槻木間が運転を再開[7]
    • 4月28日 : 福島 – 瀬上間が運転を再開[7]
    • 5月16日 : 富野 – 角田間が運転を再開し全線運転再開[5][7]
  • 2019年(令和元年)
    • 10月12日 : 令和元年東日本台風(台風19号)のため全線運転見合わせ[8]。全線で被害42か所。同月23日までに福島 – 富野間で運転を再開[9]
    • 12月6日 : 丸森 – 槻木間で運転を再開[10]
  • 2020年(令和2年)
    • 10月31日: 富野 – 丸森間が運転を再開し全線運転再開[11][12]
  • 阿武隈急行線 : 福島 – 槻木(54.9km 24駅[5]・第1種鉄道事業。福島 – 矢野目信号場間は、JR東日本東北本線と施設を共用)

路線図(クリックで拡大)

利用状況[編集]

輸送密度は以下の通り。

年度 輸送密度(人/日) 出典
2010 1,685 [13]
2017 1,794

現用車両[編集]

  • 8100系電車 – AM8100+AT8100の2両で固定編成を組む。9編成が在籍[5]
  • AB900系電車 – 老朽化の進んだ8100系の置換えを目的に導入され、全車が本形式に統一される予定である。2018年7月1日の福島民友新聞および同日開催の「あぶ急全線開業30周年 大感謝まつり」で形式名と車両概要が公式に発表された[14][15]。2018年度に2両1編成を先行導入[16]。2019年7月1日より営業運転開始[17][18][19]

過去の車両[編集]

  • キハ22形気動車 – 1986年の暫定開業に際して、国鉄から5両(148, 152, 159, 160, 162)を借り入れた。1988年の全線開業により、8100系電車が導入されたのにともない、国鉄を継承したJR東日本に返還された。
  • A417系電車 – 2008年10月30日に運行開始。3両1編成が在籍[5]。JR東日本より東北本線で使用されていた417系を譲受。平日朝夕の特定の運用についていた。2016年3月26日のダイヤ改正で定期運用を外れ、同年5月28日の臨時列車で最終運行[20][21]

記念乗車券・フリー乗車券[編集]

2019年10月1日現在[22]

  • フリー乗車券
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 毎月第1日曜日、元日、鉄道の日(10月14日)の年14回発売。
    • 値段は大人600円・小児300円。福島・保原・梁川・丸森・角田の各有人駅または無人駅からの乗車時(槻木駅含む)は列車内で発売。
  • あぶ急トクだねきっぷ
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 毎月9の付く日(9・19・29日)発売。
    • 値段は大人900円・小児450円。福島・保原・梁川・丸森・角田の各有人駅で発売。
  • 飯坂温泉日帰りきっぷ
    • 阿武隈急行線と福島交通飯坂線のフリー切符で、飯坂温泉の協賛旅館・ホテルに1回限り入浴が可能である。
    • 福島片岡鶴太郎美術庭園、飯坂明治大正ガラス美術館の入場料が割引になるサービスもある。
    • 値段は大人1500円、小児750円。福島・保原・梁川・丸森・角田の各有人駅で発売。無人駅(槻木駅含む)から乗車した場合は有人駅で購入。
  • 福馬券
    • 阿武隈急行福島駅着発往復乗車券・福島競馬場入場引換券がセットになっている。
    • 福島競馬開催日に合わせて発売、開催日当日に利用できる。
    • 値段は大人900円、小児450円。福島・保原・梁川・丸森・角田の各有人駅で発売。
  • GO!かくだきっぷ
    • 「合格」とかけた名称の縁起物とされる切符で、受験シーズン始まりの12月ごろから枚数限定で発売される。沿線の「天神社」で祈祷済み。
    • 値段は角田駅 – やながわ希望の森公園前駅間運賃と同一額の590円。各有人駅で発売される。
    • 2008年の新発売時には日本全国各地の受験生から多くの注文があり、新聞等でも取り上げられた。
    • 発売開始当初はきっぷを絵馬の形に切り取ることができ、沿線の天神社で絵馬として使用できた。
    • 2011年からは、お守りの形をしたものを発売している。
  • 中高生なつ割ワンコインきっぷ
    • 中高生の夏季休暇期間に合わせて発売される。
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 値段は500円。各有人駅で発売される。購入の際に「学生証」の提示が条件となっている。
  • 中高生ふゆ割ワンコインきっぷ
    • 中高生の冬季休暇期間に合わせて発売される。
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 値段は500円。各有人駅で発売される。購入の際に「学生証」の提示が条件となっている。
  • シニア割ワンコインきっぷ[23][24]
    • 65歳以上の高齢者が対象で、1 – 3月ごろに発売される。
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 値段は500円。各有人駅で発売される。本人だけが購入でき、購入の際に年齢が証明できる身分証の提示が条件となっている。
[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f 第35期 事業報告計算書類 (PDF)”. 阿武隈急行株式会社. 2019年7月17日閲覧。
  2. ^ 鉄道統計年報平成29年度版 – 国土交通省
  3. ^ 令和元年度鉄道要覧
  4. ^ 会社概要 – 阿武隈急行
  5. ^ a b c d e f g h 会社案内 (PDF) – 阿武隈急行(2013年12月30日閲覧)
  6. ^ a b c 阿武隈急行株式会社 – 国土交通省東北運輸局
  7. ^ a b c d e 今尾恵介『日本鉄道旅行地図帳』東日本大震災の記録、新潮社、2011年、p.9
  8. ^ 福島県内の鉄道…12日「計画運休」 台風19号接近でJRなど – 福島民友、2019年10月12日
  9. ^ “阿武隈急行、復旧見通せず 被害42カ所 宮城側不通続く”. 河北新報 (河北新報社). (2019年10月27日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201910/20191027_73005.html 2019年11月9日閲覧。 
  10. ^ “阿武隈急行の丸森-槻木間が再開、汽笛一声 復興行き”. 河北新報 (河北新報社). (2019年12月6日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201912/20191206_13034.html 2019年12月27日閲覧。 
  11. ^ “阿武隈急行31日全線再開 富野-丸森、1年ぶり本復旧”. 河北新報 ONLINE NEWS. (2020年10月8日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202010/20201008_72024.html 2020年10月31日閲覧。 
  12. ^ “阿武急、待望の全線再開 台風19号被災から1年ぶり”. 河北新報 ONLINE NEWS. (2020年10月31日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202010/20201031_12022.html 2020年11月1日閲覧。 
  13. ^ 「数字でみる鉄道2012」正誤表 (PDF) – (一財)運輸政策研究機構、2013年1月22日
  14. ^ 福島民友新聞 2018年7月1日 6面-7面「祝 阿武隈急行 全線開業30周年」
  15. ^ 30周年記念イベントを実施します! – 阿武隈急行 2018年5月9日発信、同年7月1日閲覧。
  16. ^ <宮城県>阿武隈急行に1億円 車両更新を支援 2月補正予算 – 河北新報、2018年2月14日
  17. ^ 新型車両「AB900系」搬入 阿武隈急行、営業運転は7月予定 – 福島民友新聞社 みんゆうNet、2019年02月23日
  18. ^ “新型車両』始動! AB900系 阿武隈急行、開業以来初導入”. 福島民友 みんゆうNet (福島民友新聞社). (2019年7月2日). http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190702-392512.php 2019年7月4日閲覧。 
  19. ^ “阿武急の新車両お目見え 「AB900系」梁川駅で出発式”. 福島民報 (福島民報社). (2019年7月2日). https://www.minpo.jp/news/moredetail/2019070264840 2019年7月4日閲覧。 
  20. ^ 【阿武隈急行】A417系ラストラン”. 鉄道ホビダス RMニュース. ネコ・パブリッシング (2016年5月30日). 2016年6月3日閲覧。
  21. ^ 阿武隈急行「ありがとうA417系電車」運転”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース. 交友社 (2016年5月29日). 2016年6月3日閲覧。
  22. ^ おトクなきっぷ – 阿武隈急行、2019年10月14日閲覧
  23. ^ 「シニア割ワンコイン切符」発売中です! – 阿武隈急行、2018年1月24日
  24. ^ 阿武隈急行(株) 平成24年度 賛同団体の取組 – 観光庁

関連項目[編集]

  • 政宗ダテニクル – 伊達市PRアニメーション。阿武隈急行線でこれのラッピング車両を運行している。

外部リンク[編集]