イオンエンターテイメント – Wikipedia
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イオンエンターテイメント株式会社(英: AEON ENTERTAINMENT CO.,LTD)はイオングループの映画興行会社。
株式会社ワーナー・マイカルとして設立され、2013年7月1日にイオンシネマズ株式会社を合併し、現社名に変更した。日本国内で最多のスクリーン数を運営する。合併以前はワーナー・マイカル・シネマズの屋号でシネマコンプレックスを運営していたが、合併以降はイオンシネマズが運営していたイオンシネマの屋号に統一した。
※合併前のワーナー・マイカルおよびイオンシネマズの歴史の詳細はそれぞれの項目を参照。
イオンエンターテイメント株式会社は、1991年にワーナー・ブラザース・インターナショナル・シネマズ(本社アメリカ、タイム・ワーナーグループ)とニチイ(後のマイカル)の合弁で株式会社ワーナー・マイカルとして設立されたが、2013年2月28日にタイム・ワーナーグループが資本を撤退したことに伴い、ワーナー・マイカルがイオンの完全子会社となり、同年7月1日にはワーナー・マイカルを存続会社として、イオンシネマを運営していたイオンシネマズと合併し、現社名となった。これによりスクリーン数は609となり、TOHOシネマズを抜いて日本国内最多のスクリーン数を持つ映画興行会社となった。劇場名は同年6月から年内にかけて「ワーナー・マイカル・シネマズ」から改称し「イオンシネマ」に統一するとしていたが[2][3]、公式サイトにおける劇場名称[4]や劇場の公称としては会社の統合と同日付けでイオンシネマに統一された。なお、看板などは同年内を目処に全劇場を変更した。また、ロゴに関しては旧イオンシネマズ時代とほとんど同じ物を引き続き用いているが、配色が赤色から現在のイオンのコーポレートカラーであるローズレッドとなった他、「AC」の文字が旧イオンシネマズ時代の物よりも丸みを帯びた物となり、さらに「AEON CINEMA」「イオンシネマ」のフォントがイオングループ共通のものへとマイナーチェンジした。
統合の同日よりU-NEXTと共同で、シネコンとしては国内初のVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービス「イオンシネマ WEB スクリーン powered by U-NEXT」を開始した。同サービスではテレビ、パソコン、スマートフォン、タブレット等で55,000本以上のビデオ作品を視聴できる他、毎月もらえる「PPVポイント」によりイオンシネマクーポン(映画鑑賞割引)との交換が可能である[5]。
ワーナー・マイカル・シネマズ時代には劇場マナームービーや館内のグッズなどで、ワーナー・ブラザースが製作しているバッグス・バニーを始めとするルーニー・テューンズのキャラクターが使用されていたが、イオンエンターテイメント発足の2013年7月までに同じく本編開始前の映像で用いられていた「カチンコ君」共々廃止され、2014年2月26日に後継キャラとしてドラゴンの「ジャジャン」が発表された[6]。
ワーナー・マイカル・シネマズおよび旧イオンシネマと同様、大半の劇場がイオングループの商業施設に併設されているが、イオングループ外の商業施設[注 1]に出店している劇場も少数存在する。
映画の自社配給に関しては、ワーナー・マイカルから移管されたものであり、大型商業施設に展開する都合上、子供向け作品が大半を占めている。ワーナー・マイカル時代はワーナー・マイカル・シネマズの独占上映だったが、当社に移管された後はノータイアップの実写作品など、一部の大人向け作品に限られるが、イオングループの大型商業施設内にある他社運営のシネコンにも上映されるようになっている。そのため、イオングループの商業施設内にシネコンが無い都道府県に限り、一般の映画館でも上映されている。
沿革[編集]
- 1991年(平成3年)10月8日 – ワーナー・ブラザース・インターナショナル・シネマズ(本社アメリカ)とニチイ(後のマイカル)との合弁会社として会社設立(出資比率:タイム・ワーナーグループ 50%/株式会社ニチイ 50%)。
- 1999年(平成11年)4月1日 – イオンシネマズがジャスコ株式会社(現イオン株式会社)100%出資の子会社として資本2億円で設立される。
- 2012年(平成14年)12月19日 – 親会社のイオンが2013年2月か3月に米ワーナー・ブラザース・エンターテインメントから全株を取得し完全子会社化することを発表[7][8][9]。
- 2013年(平成25年)
- 2月28日 – イオンの完全子会社になる。これにより日本市場から外資系資本が参画する映画興行会社は姿を消した(出資比率:イオン株式会社 100%[10])。
- 7月1日 – ワーナー・マイカルを存続会社としイオンシネマズを吸収合併。社名はイオンエンターテイメントに変更した。シネマコンプレックスの屋号は同日、イオンシネマに統一している[2]。
イオンシネマ独自のサービス[編集]
- ULTIRA(ウルティラ)
- イオンシネマ独自の巨大規格スクリーン。
- 2022年2月現在、15劇場/16スクリーンに導入されている[11]。
- グランシアター
- 全席リクライニングシートのシアター。
- 2022年2月現在、6劇場に導入されている。
- シアタス心斎橋の鑑賞料金は4,000円(ウェルカムドリンク、スイーツ、ブランケット付き)
- それ以外の導入劇場についてはワンドリンクサービス付きで2,500円(シアタス調布のみ3,000円)。岡山のみ上映前から利用可能な専用ラウンジ完備。
- ゴールドクラス
- バルコニー席を完備したスクリーンとなっており、通常とは異なる特別仕様のシートとなっている。
- 追加料金は500円でワンドリンクサービス付き、上映前絵から利用可能な専用ラウンジ完備。
- 2022年2月現在、4劇場に導入されている。
- げんキッズシアター
- 遊具施設とスクリーンが一体した子供向けシアター。
- 2022年2月現在、常滑のみに導入されている。
- アップグレードシート
- 通常座席の、横幅約2倍、足元約1.5倍の広さを確保したゆとりのあるシート。パーテーション、上着掛け、荷物置きが完備されている。
- 追加料金は500円でワンドリンクサービス付き。
- 2022年2月現在、19劇場に導入されている。
その他サービス[編集]
- IMAXデジタルシアター
- IMAXコーポレーションが手掛ける独自の上映システム。
- 2022年2月現在、イオンシネマでは大高のみに導入されている。
- ドルビーアトモス(DOLBY ATMOS)
- ドルビーラボラトリーズが開発したオブジェクトオーディオに基づくサラウンド記録再生方式。
- 2022年2月現在、イオンシネマ8劇場に導入されている。
- THX
- 映画の音響の評価を提供する会社であるTHX社の認定を受けたスクリーン。
- 2022年2月現在、イオンシネマとしては7つのスクリーンが認定を受けている。
- dts-X
- DTS社による次世代立体音響システム。
- 2022年2月現在、イオンシネマではシアタス調布と徳島のみに導入されている。
- 4DX
- 韓国CJグループ傘下のCJ 4DPLEX社が開発した映画館用の環境効果技術を駆使した体感型アトラクションシアター。
- 2022年2月現在、イオンシネマ7劇場に導入されている。
- MX4D
- アメリカ合衆国のMediaMation社によって開発された体感型アトラクションシアター。
- 2022年2月現在、イオンシネマでは徳島のみに導入されている。
- DーBOX
- カナダのD-Box社が開発した映画のシーン・モーションに合わせてシートが前後・上下・左右に動いたり振動したりする設備。
- イオンシネマ独自の設備ではないが、2022年2月時点で日本国内ではイオンシネマの8劇場/13スクリーンのみで稼働している。
- Vsound(ヴィサウンド)
- 自然な振動感で映像と調和した体感音響システム。
- 2022年現在、イオンシネマでは座間と徳島のみに導入されている。
- VIVE-AUDIO(ヴィヴ・オーディオ)
- 米・クリスティ社が開発した立体音響のプラットフォーム。
- 2022年現在、イオンシネマでは6劇場/6スクリーンに採用されている。
イオンエンターテイメントの劇場を下記に示す。席数が最も多いのは東京都板橋区にある「イオンシネマ板橋」(2326席)で、最も少ないのは大阪府大阪市中央区にある「イオンシネマシアタス心斎橋」(382席)である。
W – 旧ワーナー・マイカル・シネマズの劇場 / A – 旧イオンシネマズの劇場 / 無印 – 統合後に開館した劇場
営業中の劇場[編集]
北海道[編集]
東北[編集]
関東[編集]
新潟・北陸[編集]
中部・近畿[編集]
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三田ウッディタウン
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中国・四国[編集]
九州[編集]
撤退した劇場[編集]
ここではイオンエンターテイメントに統合後に閉館した店舗について述べる。
劇場名 | 所在地 | 併設施設 | 規模 | 開館日 | 閉館日 | 理由 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
宇多津 (初代) |
香川県 綾歌郡宇多津町 |
宇多津ビブレ | 7スクリーン 1236席 |
1994年3月20日 | 2014年3月16日 | 入居していた「宇多津ビブレ」の閉館に伴い、 2014年2月28日に同時閉館する予定だったが、延長された。 四国地方初のイオン系シネマコンプレックスだったが、 イオンエンターテイメントに統合後、初めての閉館となる。 宇多津ビブレ跡地にイオンタウン宇多津が開業することから 前述の通り再びイオンシネマが開館することになった (同じ建物での再開)。 |
W |
つきみ野 | 神奈川県 大和市 |
イオンつきみ野店 | 9スクリーン 2053席 |
2000年11月9日 | 2018年2月28日 | 入居していた「イオンつきみ野店」の建替による閉館に伴い、 2018年2月28日に同時閉館。 建替後はイオン縮小により、イオンシネマは撤退。 近隣に開業するイオンモール座間にイオンシネマ座間が併設された。 |
W THX導入劇場 |
ユーカリが丘 | 千葉県 佐倉市 |
YOU!PLA | 8スクリーン 1494席 |
1999年3月6日 | 2018年5月31日[18] | 閉館後の劇場は佐々木興業株式会社に引き継がれ、 2018年6月15日より「シネマサンシャイン ユーカリが丘」として 再開業した[19]。 |
W |
御経塚 | 石川県 野々市市 |
イオン御経塚 ショッピングセンター |
8スクリーン 1661席 |
1998年3月14日 | 2021年5月31日[20] | 入居していた「イオン御経塚ショッピングセンター」の閉館に伴い、 2021年5月31日に同時閉館。 近隣に開業するイオンモール白山にイオンシネマ白山が併設された。 |
配給作品[編集]
注釈[編集]
- ^ 旧マイカル(2011年にイオンリテールに吸収合併)の傘下から離れた商業施設に引き続き出店している劇場(弘前・北上・福島)も含む。
- ^ 開業当初は7スクリーン・1360席だったが、2018年3月1日に2スクリーン・190席を増設した。
- ^ イオンシネマ統合時に「新石巻」から改称。
- ^ イオンシネマ統合時に「新潟」から改称。
- ^ イオン西大和店(2021年7月31日閉店)に併設されていた。
- ^ 位置としては奈良県奈良市にある。
- ^ 12階にある当劇場とは別に、14階のSPACE14(スペースイチヨン)(195席)で追加上映されることがある。
- ^ イオンシネマ統合時に「高松」から改称。
出典[編集]
- ^ a b c d e f イオンエンターテイメント株式会社 第30期決算公告
- ^ a b “2013/7/1(月) 新しいイオンシネマ誕生!” 2013年6月12日閲覧。
- ^ 新社名及び劇場名のお知らせ (PDF) (株式会社ワーナー・マイカル/イオンシネマズ株式会社 2013年6月11日)
- ^ 統合後の新しいイオンシネマ公式サイト
- ^ “国内初、シネコンがVOD配信事業に参入!” (PDF) (プレスリリース), イオンエンターテイメント株式会社, (2013年7月1日) 2016年2月2日閲覧。
- ^ “イオンエンターテイメントに公式キャラクターが誕生!” (PDF) (プレスリリース), イオンエンターテイメント株式会社, (2014年2月26日) 2017年4月28日閲覧。
- ^ 日本経済新聞マーケット(ニュースリリース) (PDF)
- ^ 日本経済新聞:イオン、ワーナー・マイカル完全子会社化を発表
- ^ 財経新聞:イオン、シネマコンプレックス運営大手ワーナー・マイカルの全株式を取得
- ^ “会社概要”. 株式会社ワーナー・マイカル. 2013年4月22日閲覧。
- ^ https://www.aeoncinema.com/ultira/pc/ ULTIRA(ウルティラ)|イオンシネマ
- ^ 東北最大級11スクリーン、「イオンモール新利府 南館」にイオンシネマ
- ^ “イオンシネマ シアタス調布に「グランシアター」を導入” (PDF) (プレスリリース), イオンエンターテイメント株式会社, (2017年7月5日) 2017年10月10日閲覧。
- ^ “「イオンシネマ川口」グランドオープン” (PDF) (プレスリリース), イオンエンターテイメント株式会社, (2021年4月13日) 2021年5月1日閲覧。
- ^ “「イオンシネマ白山」グランドオープン” (PDF) (プレスリリース), イオンエンターテイメント株式会社, (2021年6月2日) 2021年6月6日閲覧。
- ^ “国内初の“遊べる映画館”「げんきッズシアター」が登場! 『イオンシネマ常滑』7月12日(水)グランドオープン” (PDF) (プレスリリース), イオンエンターテイメント株式会社, (2017年6月27日) 2017年7月23日閲覧。
- ^ “新型コロナの時代にオープンした映画館「イオンシネマ シアタス心斎橋」の本気の感染症対策を見にいってきたレポート”. GIGAZINE (2021年3月14日). 2021年3月16日閲覧。
- ^ “「イオンシネマ ユーカリが丘」閉館に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), イオンエンターテイメント株式会社, (2018年4月11日) 2018年5月16日閲覧。
- ^ シネマサンシャイン ユーカリが丘 開業のお知らせ PR TIMES(2018年4月11日)2018年5月16日閲覧。
- ^ “御経塚閉館のお知らせ”. イオンエンターテイメント株式会社 (2021年4月26日). 2021年5月1日閲覧。
- ^ “ATEOTD : 作品情報” (日本語). 映画.com. 2020年10月10日閲覧。
- ^ a b “山田孝之らによる短編映画集「MIRRORLIAR FILMS」始動!安藤政信、志尊淳、柴咲コウ、水川あさみが監督初挑戦 : 映画ニュース” (日本語). 映画.com. 2020年10月10日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “柳楽優弥×有村架純×三浦春馬『太陽の子』放送決定!” (日本語). ドラマトピックス. 2020年10月10日閲覧。
- ^ “柳楽優弥×有村架純×三浦春⾺、映画『太陽の子』2021年公開決定 テレビドラマ版とは異なる視点に” (日本語). Real Sound|リアルサウンド 映画部. 2020年10月10日閲覧。
- ^ “「ジュエルペット あたっくとらべる!」と「ククリレイジュ」が公開延期 : 映画ニュース” (日本語). 映画.com. 2020年10月10日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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