大森駅 (東京都) – Wikipedia

北口東側(2011年1月)

大森駅(おおもりえき)は、東京都大田区大森北一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。駅番号はJK 18

乗り入れている路線は、線路名称上は東海道本線である(詳細は路線記事および鉄道路線の名称参照)が、当駅には電車線を走る京浜東北線電車のみが停車し、旅客案内では「東海道(本)線」とは案内されていない。また、JRの特定都区市内制度における「東京都区内」に属する。

当駅は、新橋 – 横浜間開業の4年後に開業した非常に歴史の古い駅である。元々は線路の保守点検を行う工夫の詰所であったが、それが不要になり駅舎に転用された。京浜間の電車運行開始後は客車列車の通過が増え、昭和初期に停車がなくなって電車専用の駅となった。その後も列車線ホームは長い間残っていたが、駅の改築に伴って1984年(昭和59年)までに解体された。その名残りで、列車線上り線路と下り線路の間隔が少々広く、広告ボードが設置されている。

年表[編集]

島式ホーム1面2線を有する地上駅で、橋上駅舎を有する。みどりの窓口、自動改札機、指定席券売機設置駅。

ホームの中央にある「日本考古学発祥の地」と刻された石の標柱は、1877年にエドワード・S・モースが大森貝塚を発見したことを記念するもの。柱の上に載るのは、そのとき発掘された土器の一つを再現したブロンズ像である[7]。元は高さ12.5センチメートルだが、2倍に拡大してある[8]

のりば[編集]

(出典:JR東日本:駅構内図

改札口(出口)[編集]

中央口改札
ホーム中央付近から階段を上ると東口および西口に通ずる。現在の駅舎が完成する以前は東西自由通路がなく、駅本屋のある東側を東口、西側を山王口といい、別々に改札口が設けられていた。現在も西口を山王口と通称する場合もある。
北口改札
ホーム東京方の階段を上る。西側は駅ビル「ララ」、東側は連絡通路である「大森駅歩道橋」を介して駅外にアクセスすることができる。開設当初は西側(山王方面)にしか出られなかったため山王北口と称しており、その後も通称する場合もある(バスの車内放送等)。また、西側の出口は山王口と呼ばれる。なお、東側の出口部分は品川区南大井となっている。

トイレは中央口改札内にあり、多機能トイレも設置されている。エスカレーターは中央改札口行きのみで、上りは横並びに2人、下りは横並びに1人のみと、異なる。メーカーは日立。

利用状況[編集]

2020年(令和2年)度の1日平均乗車人員は69,857人である。JR東日本の駅では大井町駅に次いで第45位。

近年の1日平均乗車人員の推移は下記の通り。

年度別1日平均乗車人員[統計 1][統計 2]
年度 1日平均
乗車人員
出典
1989年(平成元年) 85,084 [* 1]
1990年(平成02年) 87,279 [* 2]
1991年(平成03年) 91,345 [* 3]
1992年(平成04年) 93,068 [* 4]
1993年(平成05年) 94,159 [* 5]
1994年(平成06年) 93,159 [* 6]
1995年(平成07年) 92,153 [* 7]
1996年(平成08年) 91,893 [* 8]
1997年(平成09年) 92,416 [* 9]
1998年(平成10年) 91,332 [* 10]
1999年(平成11年) [JR 1]90,444 [* 11]
2000年(平成12年) [JR 2]90,159 [* 12]
2001年(平成13年) [JR 3]90,149 [* 13]
2002年(平成14年) [JR 4]90,413 [* 14]
2003年(平成15年) [JR 5]90,426 [* 15]
2004年(平成16年) [JR 6]89,656 [* 16]
2005年(平成17年) [JR 7]88,049 [* 17]
2006年(平成18年) [JR 8]89,323 [* 18]
2007年(平成19年) [JR 9]92,022 [* 19]
2008年(平成20年) [JR 10]93,057 [* 20]
2009年(平成21年) [JR 11]92,427 [* 21]
2010年(平成22年) [JR 12]91,601 [* 22]
2011年(平成23年) [JR 13]90,946 [* 23]
2012年(平成24年) [JR 14]91,774 [* 24]
2013年(平成25年) [JR 15]92,962 [* 25]
2014年(平成26年) [JR 16]93,095 [* 26]
2015年(平成27年) [JR 17]94,949 [* 27]
2016年(平成28年) [JR 18]95,189 [* 28]
2017年(平成29年) [JR 19]96,181 [* 29]
2018年(平成30年) [JR 20]96,972 [* 30]
2019年(令和元年) [JR 21]96,314 [* 31]
2020年(令和02年) [JR 22]69,857

東海道線を挟んで東側は宿場町が発展した今日の街であるが、西側はどちらかというと古くからのお屋敷町といった感がある。

駅ビル[編集]

南側の駅ビル[編集]

北側の駅ビル[編集]

  • RaRa – 大森駅初の駅ビル。1978年に旧駅ビルから全面新築した際、RaRaの名称で開業。

西側[編集]

地形の高低差が大きく、また駅前のロータリーなどはない。線路に平行する池上通り沿いに商店街が形成されている。

東側[編集]

アトレ大森前を中心に駅前ロータリーが整備されており、ロータリー南側は繁華街、北側はオフィス街が広がっている。

京浜急行電鉄本線の大森海岸駅とは東へ500m程離れている。

かつて存在した施設[編集]

西側
東側

バス路線[編集]

当駅東口発着のバスは京浜急行バスが、西口と山王口発着は東急バスが担当している。このほか、東京都交通局の都営バスも1984年(昭和59年)2月15日まで杉並営業所(現・杉並支所)が山王口に乗り入れ、品川営業所も1970年(昭和45年)12月27日まで東口に、1977年(昭和52年)12月16日まで西口にそれぞれ乗り入れていた。

大森駅東口[編集]

東口バス乗り場(2010年12月18日)

京浜急行バス 担当は森11・21・23系統が羽田営業所、それ以外はすべて大森営業所である。

1番乗り場
2番乗り場
3番乗り場
4番乗り場
5番乗り場
  • 森24 平和島駅経由 京浜島循環
  • 森36 大森海岸駅・平和島駅経由 京浜島・昭和島循環
  • 森31 平和島駅経由 流通センター循環
6番乗り場
7番乗り場
  • 森20 大井競馬場行(競馬開催日のみ運行)
  • 森32 平和島駅経由 城南島循環(大田市場経由便あり)
  • 森43 平和島駅経由 大田市場行
  • 森48 平和島駅経由 野鳥公園循環(大田市場休場日の平日のみ運行)
8番乗り場
9番乗り場
  • 井19 ビッグファン平和島行(1日3便運行)
  • 森28 大森海岸駅経由 平和島循環
  • 森33 八幡通り経由 平和島循環(朝のみ運行)
  • 森34 ビッグファン平和島経由 大田スタジアム行(日中13 – 16時は運行なし)

大森駅西口[編集]

1番乗り場
2番乗り場
3番乗り場
  • 森06 池上駅前方面 上池上循環外回り
4番乗り場
  • 森01 大田文化の森・西馬込駅・池上駅前経由 蒲田駅行き ※平日日中のみ
  • 森02 大田文化の森経由 荏原町駅入口行
5番乗り場
9番乗り場
  • 森01・森02・森04・森05 大森操車所行
    • 9番乗り場は2006年6月より隣接地でのビル建設工事のため仮停留所(20m大井町寄り)を使用していたが、ビル建設工事終了に伴い2007年11月1日より仮停留所の使用を終了した。その後も仮停留所は「降車専用」と表記されて置いてある。
11番乗り場
12番乗り場
  • 森07 馬込駅前・夫婦坂方面 上池上循環内回り

大森駅山王口[編集]

7番乗り場
8番乗り場
  • 森07 馬込駅前・夫婦坂方面 上池上循環内回り
番号なし乗り場
東日本旅客鉄道(JR東日本)
京浜東北線
快速・各駅停車
大井町駅 (JK 19) – 大森駅 (JK 18) – 蒲田駅 (JK 17)

記事本文[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 第一集4番に大森駅が歌われている。「梅に名を得し 大森を 過ぐれば早も 川崎の 大師河原はほど近し 急げや電気の道すぐに」

出典[編集]

  1. ^ “「プリモ」がオープン 大森駅ビル 駅周辺開発の核に”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1984年9月15日) 
  2. ^ “アトレ大森2 2007年7月3日(火)Renewal Open!” (PDF) (プレスリリース), アトレ, (2007年6月6日), オリジナルの2020年5月20日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200519153742/https://company.atre.co.jp/company/news/pict/45_20070815omori2.pdf 2020年5月20日閲覧。 
  3. ^ “アトレ大森 2008年10月9日(木)Renewal Open!” (PDF) (プレスリリース), アトレ, (2008年9月10日), オリジナルの2020年5月20日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200519153941/https://company.atre.co.jp/company/news/pict/60_20080910omori.pdf 2020年5月20日閲覧。 
  4. ^ “より安全な駅ホーム・踏切の実現に向けた取組みについて” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2019年4月3日), オリジナルの2019年4月6日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20190406170648/https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190402.pdf 2019年8月17日閲覧。 
  5. ^ 駅の情報(大森駅):JR東日本” (日本語). 東日本旅客鉄道. 2021年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月2日閲覧。
  6. ^ 「2021年度営業関係施策(その1)」について提案を受ける!! (PDF)” (日本語). JTSU-E 東京地本 (2021年6月9日). 2021年6月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月9日閲覧。
  7. ^ 加藤緑『日本考古学の原点 大森貝塚』、90頁。
  8. ^ 加藤緑『日本考古学の原点 大森貝塚』、23頁。
  9. ^ 大森八景園 写真の中の明治・大正 – 国立国会図書館所蔵写真帳から –”. 国立国会図書館 (1979年). 2012年6月15日閲覧。
広報資料・プレスリリースなど一次資料[編集]

利用状況[編集]

JR東日本の1999年度以降の乗車人員
東京都統計年鑑

参考文献[編集]

  • 加藤緑『日本考古学の原点 大森貝塚』、新泉社、2006年。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]