山中湖 – Wikipedia

山中湖(やまなかこ)は、山梨県南都留郡山中湖村にある淡水湖。

富士五湖のひとつ。面積は6.57km2あり、富士五湖の中で最大の面積を持つ。また、湖面の標高は富士五湖の中では最も高い位置にあり、日本全体でも第3位。逆に水深は富士五湖の中で最も浅い 13.3m。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。

形が牛に似ているので、別名は臥牛湖である[4]

「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として世界文化遺産に登録されている。

富士北麓に点在する富士五湖の中ではもっとも南東に位置し、南都留郡山中湖村の中央に位置。山中湖は相模川の源流である。なお、相模川は山梨県では桂川(かつらがわ)と呼ばれている。また、山中湖は富士五湖で唯一 天然の流出河川を持った湖でもある。湖面の形は北を上にして見ると鯨の形に似ている。

相模川(桂川)の山中湖流出口。奥が山中湖

湖面標高が高く、また水深が浅いことから、厳寒期には全面結氷することもあり、近年では2006年(平成18年)1月10日にほぼ全面の結氷が確認された。砂嘴の「みさき」(通称大間々岬)で区切られる平野湾処(ひらのわんど)は水深が浅く、コイやウグイ、ワカサギが生息。明治期にはヒメマスの放流が試みられたが失敗し、1919年(大正8年)に、東京帝国大学教授の雨宮育作により、ワカサギの試験放流が成功し、ウナギやコイなどが放流された。近年では山中湖漁業協同組合により養殖されたブラックバスが放流され、釣り人が多く訪れる。
比較的、波が穏やかなため冬期は結氷する事もあり、ワカサギの穴釣りが楽しめる。
また「みさき」のズミの大木は山中湖村の天然記念物に指定されている。

平野地区の通称・ママの森の沖合には、フジマリモが生息することが、1956年(昭和31年)に小学校の授業中に発見された。通常、高緯度地方に生息するマリモの分布南限であることから、山梨県の天然記念物に指定されている。

山中湖は朝夕の風景や富士山の眺望スポットが多数存在すること等から内外から観光地として人気があり、年間約400万人の観光客が訪れる。朝方や夕方には湖岸に写真撮影に訪れる人や、春夏期には貸自転車や貸ボートを楽しむ観光客を多く目にする。

旭日丘地区の山中湖園地を中心に、ホテルや旅館、民宿などの宿泊施設やレストラン、企業や大学の保養所、文学館、美術館、が点在し、周辺には別荘地も整備されている。

まとまった平地が広がる平野地区には、テニスコートが多くあり、南関東等からのテニス合宿地として知られている。平野地区と山中地区に、村営の日帰り温泉施設(石割の湯、紅富士の湯)がある。村民は、専用のカードを提示することで、割引料金で入場できる。北側の石割山と大平山を、東海自然歩道が通っている。

湖岸にはサイクリングロードがあるが、湖西端 国道138号線が湖と接する明神前交差点から村役場付近まで約2.5 km程度の区間で途切れており、一周するにはその区間、歩道を走るか車道を自動車と併走する必要がある。サイクリングロードとしては1周13.5 km程度の高低差の少ないルートである。国道138号から国道413号、山梨県道730号・神奈川県道730号・静岡県道147号山中湖小山線にかけて、2020年東京オリンピックの自転車競技(ロードレース)のコースとして使用された。

湖畔の施設一覧[編集]

交通アクセス[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]