山川発電所 – Wikipedia

山川発電所(やまがわはつでんしょ)は、鹿児島県指宿市山川小川にある、九州電力が運営する出力3万キロワットの地熱発電所。

地熱によって加熱された高温の蒸気を利用して発電を行う。阿多カルデラ内部の地熱地帯にあたり近くに伏目温泉がある。国内の地熱発電所の殆どは山間部の高地にあるが[1]、山川発電所は海の近くの低地(標高43メートル)に位置して海も見えるという特異な存在である。

2009年2月現在、深さ1600mから2100mの井戸が12本あり、合計で1時間あたり225トンの蒸気を得ている。発電に利用された後の熱水は9本の還元井で地下に戻される。運転監視は約80km離れた川内発電所で行っている。

発電所には展示館が併設されており、見学が可能である。

発電設備[編集]

  • 山川発電所[2]
  • 定格出力:30,000kW
  • 営業運転開始:1995年(平成7年)3月
  • 山川バイナリー発電所(グループ会社)[3]
  • 定格出力:4,990kW
  • 営業運転開始:2018年(平成30年)2月
  • 1977年(昭和52年) – 石油資源開発株式会社により地質等の調査を開始。
  • 1988年(昭和63年)10月 – 石油資源開発と九州電力が地熱発電に関する基本協定を締結。
  • 1988年12月 – 九州地熱株式会社が設立され、石油資源開発から開発事業を引き継ぐ。
  • 1990年(平成2年) – 噴気試験によって3万キロワットの発電が可能であることが確認される。
  • 1993年(平成5年)9月 – 発電所建設に着工。蒸気生産設備を九州地熱株式会社が運営し、発電設備を九州電力が運営することとなった。
  • 1995年(平成7年)3月1日 – 営業運転を開始。指宿市、山川町、開聞町の約1万5000世帯に電力を供給する。日本では7番目、九州では大岳発電所、八丁原発電所に次いで3番目の事業用地熱発電所である。
  • 2005年(平成17年)2月1日 – 九州地熱株式会社の事業撤退に伴い、蒸気生産設備が九州電力へ譲渡された[4]
  • 2016年8月-山川バイナリー発電所の建設地に有った、公園、駐車場の移設麹を開始。
  • 2017年5月-山川バイナリー発電所の発電設備工事開始、同年10月に試験と試運転開始し、2018年2月に営業運転を開始した。

参考文献[編集]

  • 山川町編 『山川町史(増補版)』 山川町長中村治男、2000年。

外部リンク[編集]