西川原駅 – Wikipedia

西川原駅(にしがわらえき)は、岡山県岡山市中区西川原一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線の駅である。

旅客案内上は西川原・就実駅となっている(後述)。

当駅は、就実大学・就実短期大学を運営する学校法人就実学園が駅の建設費全額を、岡山市が駅の周辺整備費をそれぞれ負担して設置された。2016年7月現在、岡山県内で最も新しい駅で、2008年の新設開業からの経過年数は14年である。線路名称上では山陽本線単独駅であるが、運転系統上赤穂線の列車も乗り入れ、当駅に停車する。駅番号は山陽本線がJR-S02、赤穂線がJR-N02

新駅の駅名について、JR西日本側が地名の「西川原」、地元西川原地区や就実学園側が「就実大前」をそれぞれ主張し、駅の設置協議が難航した経緯から[注釈 1]、時刻表や運賃表、路線図に表示される正式駅名は「西川原」となり、同駅の駅舎やホームの駅名表示、列車の車内放送は「西川原・就実(にしがわら・しゅうじつ)」となった[注釈 2]

駅構造・設備[編集]

地上から2番のりばに延びる階段とスロープ(2008年3月16日)

相対式ホーム2面2線を持つ高架駅である。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。ホームとは階段と踊り場のある90mのスロープで結ばれているが、いずれも屋根がない。エレベーターの設置予定はなく、バリアフリーの観点から利便を心配する声も存在する[2]

東岡山駅が管理し、JR西日本中国交通サービスが駅業務を受託する業務委託駅。簡易自動改札機が設置されている。みどりの窓口は設置されていない上[3]、窓口での出札も通常時は行われておらず[注釈 3]、乗車券は自動券売機でのみの購入となる。自動改札機が簡易式であるため、降車客の乗車券は駅係員が集札するが、窓口非営業時は改札機裏側の集札箱に乗車券を投入する形になる。トイレは改札内で駅務室の隣にある[4]

駅舎と呼べるような建物は設けられていない。ホーム有効長は7両であり、当駅開業後は8両編成以上の普通列車を運転していない。

のりば[編集]

  • 開業当時からご当地メロディはなくJR西日本旧標準の入線ベルが使われていたが、2011年より放送の言い回しを一部変更の上、JR西日本標準の入線メロディが流れるようになった。

利用状況[編集]

1日の平均乗車人員は以下の通りである[6]

乗車人員推移
年度 1日平均人数
2007 885
2008 1,685
2009 2,057
2010 2,306
2011 2,547
2012 2,764
2013 2,970
2014 3,093
2015 3,380
2016 3,553
2017 3,719
2018 3,863
2019 3,873

プラットホームから見た就実大学校舎

駅南西側には就実大学・就実短期大学があり、付近は閑静な住宅街が広がっている。岡山市中心部への通勤客や大学生らが多い。駅北側の付近の主要道路(都市計画道路万成国富線)沿いには、飲食店や病院などが相次ぎオープンしている。

西日本旅客鉄道
S 山陽本線・N 赤穂線(赤穂線は東岡山駅まで山陽本線を経由)

高島駅 (JR-S03/JR-N03) – 西川原駅 (JR-S02/JR-N02) – 岡山駅 (JR-S01/JR-N01)

注釈[編集]

  1. ^ 1991年に山陰本線で「神西」駅を観光振興を目的に出雲市の費用負担で「出雲大社口」に改名するも、当初約束された出雲大社への路線バスなどのアクセス整備が財政上の都合で実現せず、出雲大社へのアクセスとして機能しなかったことから、中国四国管区行政監察局からの申し入れや、改名の発案者とされた市長の国会議員への転出による交代などを受け、1999年に再度出雲市が費用を負担して「出雲神西」に再改名した経緯を教訓として、JR西日本がJR他社よりも駅名に特定の施設名やそれに類する名称を含めることに対して一部例外(ユニバーサルシティ・おごと温泉など)を除いて慎重な姿勢となったことも影響した。その後開業した梅小路京都西駅も、梅小路公園や京都鉄道博物館などの施設名を含まない駅名となっている。
  2. ^ 縦型のひらがな駅名標は、当初は「にしがわら・しゅうじつ」だったが、JR西日本の費用自己負担でラインカラー(山陽本線の黄緑色)入りや駅ナンバー入りに2度にわたり交換して以降は「にしがわら」のみとなっている(建植式の大型駅名標は『西川原・就実』の名称のままラインカラー入りに更新)。
  3. ^ 就実大学の入試・オープンキャンパスなどの多客時には、改札係員が車内乗車券発行機で乗車券・入場券を発券する場合がある。