蜷川有紀 – Wikipedia

蜷川 有紀(にながわ ゆき、1960年8月18日 – )は、日本の女優、画家、映像作家。出生名・水野さつ子[1]。神奈川県横浜市出身[2]。夫は作家で元政治家の猪瀬直樹。

(財)全国税理士共栄会文化財団評議員、芸術活動分野選考委員、青森県立美術館アドバイザー、InnovativeTechnologies特別賞選考委員(経済産業省)[3]等として多くの文化活動にも貢献している。大正大学表現学部客員教授(2016年 −)[3][4]

来歴・人物[編集]

父は詩人の水野陽美(1926年 – 1977年)[2]。妹は女優の蜷川みほ[5]。父方伯父は画家の水野富美夫(1917年 – 1992年)。母方叔父は演出家の蜷川幸雄。従妹は、写真家の蜷川実花。

1978年、つかこうへい構成・演出『サロメ』(西武劇場)にて、3,000人の応募者の中から選ばれ主役でデビュー(当時の芸名は水野さつ子)[2]。1980年には『忍者武芸帖 百地三太夫』(東映)のヒロインおつう役で映画デビューし、翌年には『狂った果実』(にっかつ)で主演。以降、映画『ひめゆりの塔』『もどり川』『人でなしの恋』やTV版『鬼龍院花子の生涯』などに出演。

舞台では『仮名手本忠臣蔵』『にごり江』などに出演した他、映画・テレビでも活動。2004年には、鈴木清順原案の短編映画『バラメラバ』を監督・脚本・主演。『バラメラバ』小説&DVDを発行。

2006年より女優業を休業し、画家として活動している。2007年、日本画家で多摩美術大学教授の武田州左[6]に師事[7]。2008年、東急Bunkamuraギャラリーにて絵画展『薔薇めくとき』を開催。同年度情報文化学会・芸術大賞受賞。以降毎年個展を開催[7]

その他、テレビ東京開局45周年番組『寧々〜おんな太閤記』タイトル画、倉橋由美子没後十年『最後の祝宴』の表紙画など、岩絵の具で描き上げた作品を発表している。

2017年蜷川有紀絵画展『薔薇の神曲』パークホテル東京ではダンテの『神曲』地獄篇をテーマにした縦3メートル、横6メートルの超大作『薔薇のインフェルノ』を発表した。

2016年10月には猪瀬直樹との交際が明らかとなり、TBS系「サンデー・ジャポン」でも共演している[8]。2018年4月には婚約が発表され[9]、12月下旬に結婚した[10]。出会いは先述のダンテの『神曲』地獄篇を描く過程で、元々蜷川が猪瀬の大ファンで作品のアドバイスを求めたこと。猪瀬からは「おゆき坊(ゆき坊)」と呼ばれている[2][8]

2018年5月、猪瀬との共著「ここから始まる 人生100年時代の男と女」(集英社)[11] 刊行と婚約発表パーティーを開催[12]

  • 2008年 『薔薇めくとき』 – Annversary 30th as an actress- 渋谷東急Bunkamura Gallery ※情報文化学会・芸術大賞受賞。
  • 2010年 『薔薇まんだら』– 上野松坂屋デパートメントストア100周年記念-  上野松坂屋/大丸心斎橋店イベントホール
  • 2012年 『薔薇都市』渋谷東急Bunkamura Gallery
  • 2013年 『薔薇迷宮』上野松坂屋/大丸心斎橋店イベントホール
  • 2014年 『薔薇の旅人』-Bunkamura 25周年記念-  渋谷東急Bunkamura Gallery
  • 2015年 『薔薇のアンドロギュノス』名古屋松坂屋 美術画廊
  • 2017年 『薔薇の神曲』パークホテル東京
  • 2018年 『永遠の薔薇』渋谷東急Bunkamura Gallery

舞台[編集]

  • 1978年 ロックオペラ『サロメ』(演出:つかこうへい)西武劇場 主演・サロメ 役
  • 1985年『恐怖時代』(演出:蜷川幸雄)日生劇場 おゆら 役
  • 1985年『碧い彗星の一夜』(演出:竹内銃一郎)本多劇場 主演
  • 1988年10月~12月『仮名手本忠臣蔵』(演出:蜷川幸雄)新神戸オリエンタル劇場 おかる 役
  • 1991年『仮名手本忠臣蔵』(演出:蜷川幸雄)帝国劇場
  • 1992年『お富与三郎・恋しぐれ』(演出:戌井市郎)京都南座
  • 1994年『にごり江』(演出:蜷川幸雄)大阪近鉄劇場
  • 1994年『オセロー』(演出:蜷川幸雄)日生劇場
  • 1995年『水戸黄門』  明治座
  • 1995年『新・刀化粧』(演出:田中林蔵)劇場飛天
  • 1995年『新・刀化粧-恋炎の如くありしか』(演出:田中林蔵)新橋演舞場
  • 1996年『おのぶの嫁入り』(演出:中川寿夫)京都南座
  • 1996年『喜劇・帝国こころの妻』(演出:金盾進)大阪近鉄劇場
  • 1996年『付き馬屋おえん』(演出:金子良二)明治座
  • 1997年『ちゃんばら行進曲』(演出:山城新伍・大久保昌一郎)京都南座
  • 1997年『大石内蔵輔』(演出:杉山義法・金子良二)新橋演舞場
  • 1998年『恋山彦』(演出:田中林蔵)新橋演舞場
  • 1998年『付き馬屋おえん』(演出:金子良二)京都南座
  • 1998年『命燃えて』(演出:西川信廣)新橋演舞場
  • 1998年12月『にごり江』(演出:蜷川幸雄)帝国劇場 せき 役
  • 1999年『みだれ髪』(演出:木村光一)新橋演舞場 山川登美子 役
  • 2000年『男を金にする女』(演出:石井ふく子)京都南座
  • 2001年『新・恋山彦』(演出:田中林蔵)新橋演舞場
  • 2003年『罠』(演出:高橋雅也)五五の会

映画[編集]

テレビドラマ[編集]

  • 愛の復讐(1989年、CX系)
  • 京一輪(1989年、YTV=NTV)
  • 翔んでる!平賀源内 第16話「源内櫛の女」(1989年、TBS) – お篠 役
  • 八百八町夢日記(NTV)
    • 第1シリーズ 第16話「次郎吉を愛した女」(1990年) – おさい 役
    • 第2シリーズ 第25話「悪女の秘めごと」(1992年) – 浜路 役
  • DRAMADAS 「魔鏡」(1990年、KTV=CX系)
  • 水戸黄門 第20部 第16話「男意気地の博多節 -福岡-」(1991年2月25日、TBS / C.A.L) – お志乃 役
  • 水戸黄門外伝 かげろう忍法帖(1995年、TBS / C.A.L) – 夢女 役
    • 第7話「地獄に夢の花が咲く -諏訪-」(1995年7月3日)
    • 第13話「悪党共よ夢をみろ -松山-」(1995年8月14日)
  • 幕府お耳役檜十三郎 第2話「大名潰し・三千両の罠」(1991年、TX / 松竹)
  • 銭形平次(CX/東映) ※北大路欣也版
    • 第1シリーズ 第5話「二匹の牝狐」(1991年) – 八重 役
    • 第7シリーズ 第5話「暗闇に消えた五千両」(1998年) – 玉鶴太夫 役
  • 名古屋テレビ開局30周年記念「ゴルフ・スーパードラマ キンゾーの上ってなンボ!!」(1991年、NBN)
  • 珠玉の女(1992年、YTV = NTV系)
  • 鬼平犯科帳 第3シリーズ 第16話「おしま金三郎」(1992年、CX / 松竹) – おしま 役
  • 付き馬屋おえん事件帳 第2シリーズ 第6話「もう一人の付き馬屋」(1993年、TX) – お蝶
  • 半七捕物帳 第18話「十手無情恋しぐれ」(1993年、NTV) – お葉 役
  • 闇を斬る!大江戸犯科帳 第4話「風花に泣く女」(1993年、NTV) – 小りん 役
  • 名奉行 遠山の金さん(ANB / 東映)
    • 第5シリーズ 第13話「覗かれた天女の肌」(1993年) – お銀 役
    • 第6シリーズ 第7話「夫に怯える美人妻」(1994年) – お藤 役
    • 第7シリーズ 第6話「集団スリ 美しい未亡人裏の顔」(1995年) – おふじ 役
    • 遠山の金さんVS女ねずみ 第13話「奉行の妻誘拐!人質交換要求」(1997年)
    • 金さんVS女ねずみ 第14話「恐怖の三味線通り魔」(1998年)
  • 織田信長(1994年、TX) – 各務野 役
  • 父子鷹(1994年、NTV) – 清明 役
  • 江戸の用心棒II 第12話「女は度胸の珍商売」(1995年) – おもん 役
  • はみだし刑事情熱系 第1シリーズ 第1話「広域殺人! 偽証の女」(1996年、ANB) – 鷹取静江 役
  • 将軍の隠密!影十八 第13話「迷い道・ゆすられた人妻」(1996年)
  • 徳川の女(1997年、TX) – 築山殿 役
  • 御家人斬九郎 第5シリーズ 第4話「盗賊見習い」(2002年、CX / 映像京都) – お絹 役
  • 剣客商売 第4シリーズ 第11話「待ち伏せ」(2003年、CX / 松竹) – おりく 役

オリジナルビデオ[編集]

ラジオドラマ[編集]

  • FMアドベンチャー 「死ぬには手頃な日」(1985年、NHK-FM)
  • カフカズに星墜ちて(1985年、NHK)

バラエティ[編集]

  • 『世界ごちそうさま』(1987年、日本テレビ・レギュラーレポーター)

CM[編集]

  • PARCO(1978年)
  • 三松(1978年)
  • 花王(1983年)
  • サントリー BOSS(1998年)
  • 東芝 Dynabook(2000年)
  • 『Barameraba』東北新社, c2005
  • 『ここから始まる 人生100年時代の男と女』猪瀬直樹共著. 集英社, 2018.5

外部リンク[編集]