UBE三菱セメント – Wikipedia
UBE三菱セメント株式会社(ユービーイーみつびしセメント、英文社名:Mitsubishi UBE Cement Corporation)は、日本のセメントメーカー。
土木資材・建築資材大手のUBE(旧:宇部興産)、三菱マテリアルがそれぞれ50%出資し、2021年に設立。
統合経緯[編集]
1990年代後半のセメント販売量国内シェアは、1位秩父小野田、2位住友大阪セメント[2]、3位日本セメントであり、三菱マテリアルが4位、宇部興産が5位と続いていた[3]。そこでセメント業界における価格競争力を維持するため、コストの約30%を占める物流部門の合理化のために宇部興産と三菱マテリアルの物流・販売部門及び研究開発部門を統合することとなった[4]。1998年に宇部興産と三菱マテリアルがそれぞれ50%出資し、統合販売会社の宇部三菱セメント株式会社が設立された。のちに研究開発部門は2009年7月より両親会社へ移管された。タンカーやトラック、貯蔵等の物流インフラや販売会社は統合し整理され、海外向け販売も宇部三菱セメントの事業に移管されている。
国内セメント販売量は太平洋セメントに次いで2位。3位の住友大阪セメントを含めた上位3社で、日本市場の約80%を占めた。またセメント輸出量は太平洋セメントと並び日本首位となった。
宇部興産と三菱マテリアルには生産部門、研究開発部門が残ったが、生産部門においても包括的事業提携の下、協力関係にあった。
2020年9月、宇部興産と三菱マテリアルは、セメント事業および生コンクリート事業、石灰石資源事業、エネルギー・環境関連事業、建材事業その他の関連事業をすべて統合する最終契約書を締結した[5]。
2022年4月、両社に残る生産部門、研究開発部門含め当該事業をすべて新会社のUBE三菱セメント株式会社に会社分割するとともに、UBE三菱セメント株式会社が宇部三菱セメント株式会社を吸収合併し、事業統合が完了した。
主力製品・事業[編集]
- セメント
- 特殊セメント
- セメント系固化材
本社[編集]
支店[編集]
工場[編集]
- 東谷鉱山 – 福岡県北九州市
研究所[編集]
- 横瀬研究所 – 埼玉県秩父郡
- 宇部研究所 – 山口県宇部市
エネルギー系拠点[編集]
- 宇部コールセンター – 山口県宇部市
- 石炭技術センター – 山口県宇部市
- 宇部発電所 – 山口県宇部市
海外事業所[編集]
- 米国三菱セメント社
- MCCターミナル社
- MCCデベロップメント社
- ロバートソン・レディミックス社
- ネバダ・レディミックス社
- ハワイアン・ロック・プロダクツ社
- 豪州三菱マテリアル社
- UBEシンガポール社
- ギソンセメント社
グループ会社[編集]
- 株式会社釧路宇部
- 別海宇部コンクリート工業株式会社
- 株式会社北海道宇部
- 北海道宇部運送株式会社
- 北菱産業埠頭株式会社
- 北菱砕石株式会社
- 北菱物流株式会社
- 一関レミコン株式会社
- 大恊企業株式会社
- 株式会社平泉
- 株式会社マテリアル東北
- 有限会社アール・コマ
- 宇部興産建材株式会社
- 宇部建設資材販売株式会社
- 株式会社エムユー情報システム
- 株式会社関東宇部ホールディングス
- 関東宇部コンクリート工業株式会社
- 関東生コン輸送株式会社
- 三信通商株式会社
- 新興運輸倉庫株式会社
- 株式会社東京菱光コンクリート
- 菱光石灰工業株式会社
- 小澤商事株式会社
- 千葉宇部コンクリート工業株式会社
- 北陸宇部コンクリート工業株式会社
- 株式会社富士宇部
- 東海菱光株式会社
- 株式会社関西宇部
- 新関西菱光株式会社
- 株式会社ニシハリマ宇部
- 中国菱光株式会社
- 中四国宇部コンクリート工業株式会社
- 萩森興産株式会社
- 萩森物流株式会社
- 宇部興産海運株式会社
- 宇部興産コンサルタント株式会社
- 宇部興産セメントサービス株式会社
- 宇部興産サンド工業株式会社
- 宇部マテリアルズ株式会社
- 鹿野宇部コンクリート工業株式会社
- サンヨー宇部株式会社
- やまよ商事
- 北九州宇部コンクリート株式会社
- 西部建設株式会社
- 西部生コンクリート株式会社
- 筑紫菱光株式会社
- 豊國商事株式会社
- 株式会社マテリアル九州
- 安川生コンクリート工場株式会社
- 長崎中央生コン株式会社
- 株式会社大分宇部
- 1998年 – 宇部興産、三菱マテリアルが50%ずつ出資し宇部三菱セメント株式会社を設立。物流・販売部門が統合される。
- 2020年9月29日 – 宇部興産、三菱マテリアルがセメント及び関連事業の統合に関する最終契約を締結。
- 2021年4月14日 – C統合準備株式会社を設立[6]。
- 2022年1月1日 – C統合準備株式会社がUBE三菱セメント株式会社へ商号変更[7]。
- 2022年4月1日 – 両社のセメント関連事業をすべて新会社のUBE三菱セメント株式会社に会社分割し、UBE三菱セメント株式会社が宇部三菱セメント株式会社を吸収合併。
歴代社長[編集]
- 久保田俊也(1998年 – 2001年、成蹊大学政治経済学部卒、三菱出身)
- 和田一雄(2001年 – 2004年、東京大学法学部卒、宇部出身)
- 森榮(2004年 – 2006年、東京水産大学漁業学科、神戸大学法学部卒、三菱出身)
- 松本卓(2006年 – 2009年、慶應義塾大学商学部卒、宇部出身)
- 清川浩男(2009年 – 2012年、一橋大学法学部卒、三菱出身)
- 関谷一眞(2012年 – 2014年、京都大学法学部卒、宇部出身)
- 氣仙伊作(2014年 – 2016年、慶應義塾大学法学部卒、三菱出身)
- 上田淳(2016年 – 2022年、中央大学法学部卒、宇部出身)
- 小山誠(2022年 – 、九州大学工学部卒、宇部出身)
- ^ a b 宇部三菱セメント株式会社 第23期決算公告
- ^ 前身の一つである住友セメントは旧磐城セメント時代に三菱財閥傘下に入り、また戦後に住友系列となり現在に至っている。
- ^ 1998年7月14日付 日経産業新聞
- ^ この業界再編の流れにより、同年10月1位の秩父小野田と3位の日本セメントが合併し太平洋セメントが設立された。
- ^ 宇部興産株式会社と三菱マテリアル株式会社の会社分割によるセメント事業等の統合に関する最終契約書の締結について
- ^ 宇部興産株式会社と三菱マテリアル株式会社の会社分割によるセメント事業等の統合に関する承継会社の設立について
- ^ (開示事項の変更)宇部興産株式会社と三菱マテリアル株式会社の会社分割によるセメント事業等の承継会社の資本金の額および商号変更時期の変更について
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