近鉄バス布施営業所 – Wikipedia

近鉄バス布施営業所(きんてつバスふせえいぎょうしょ)は、大阪府東大阪市高井田中一丁目にある、近鉄バスの営業所である。

主に、東大阪市西部や大阪市平野区、天王寺区をカバーする。近鉄奈良線河内永和駅またはJRおおさか東線JR河内永和駅から徒歩10分ほどの場所にある。

道路を挟んで向かいの東大阪市長栄寺には、観光バスの基地として布施観光営業所が設置されている。本項目では観光バスも含めて記載する。

現存する近鉄バスの営業所でも特に古い営業所で、近畿日本鉄道自動車局の布施自動車区・営業所として営業してきた。特に整備工場が併設された鳥飼営業所ができるまでは、近鉄バスの整備工場は布施営業所にあった。バスロケーションシステムが1983年に設置され、小阪駅周辺で10年ほど使われていたこともある。

分社化前は路線部門が南側の現在観光バスが使用する車庫を、観光バスが北側の車庫を使っていたが、分社時にその立場を入れ替えた。観光バスは別会社の近鉄観光バス株式会社として分社化し、営業所の事務所を観光バス本社と兼用した。2006年に近鉄観光バスは近鉄バスに吸収合併されたため、観光バス部門は「布施観光営業所」になった。

近鉄バスカードが使用でき、2003年よりスルッとKANSAIとJスルーカードにも対応した。Jスルーは2009年3月1日に利用終了した。PiTaPaやICOCAなどの交通ICカードは2015年4月1日より近鉄バス一般路線の全てで使えるようになった[1]

営業所の前には「長栄寺」という停留所があったが現在は廃止されており、当営業所発着の路線は存在しない。このため路線バス車両は現在では全て回送で出入庫している。

運行路線[編集]

布施線(早瀬橋系統)[編集]

布施駅から北上し、東大阪市西端の高井田地区を結ぶ路線。JRおおさか東線(放出駅 – JR河内永和駅間)と並行している。中小工場が多くある地域でもあり通勤客も多かったが、不況などで利用者・運行本数ともに減少傾向である。元々はJR放出駅前の一つ手前の早瀬橋で折り返しており、早瀬橋から徒歩連絡で放出駅方向へ抜けていた。2011年8月1日から狭隘路に対応する小型バスの導入により一方通行を避けるルートで早瀬橋から放出駅まで延伸し、同時に運賃がそれまでの特殊区間制(200円ないし240円)から200円均一になった[2]。なお、以前も放出駅前への乗入れを行っていた。詳細は#過去の担当路線を参照。2012年8月1日に増発および出入庫となる長堂二丁目止め(94番)・高井田二丁目始発(95番)を布施駅前に延長し93番に統一した。

加美線[編集]

  • 41番:布施駅前 → 岸田堂 → 加美北五丁目(加美長沢住宅前) → 加美小学校前 → 加美北八丁目 → 岸田堂 → 布施駅前(循環)

布施駅から南下して大阪市平野区の加美北地区を結ぶ路線。もとは、加美小学校から南へ伸ばし国道25号を経由してJR平野駅へ運行していた。しかし、おおさか東線の開業により並行路線であったことから利用者が大きく減少、2018年に衣摺加美北駅が開業したことでさらに厳しくなったことから、同年12月21日に路線維持のために経路変更と区間短縮(末端部循環化)を行った。改編前は布施駅から一旦東へ向かい三ノ瀬を経由していたが、この改編で布施駅ロータリーから直接南下するルートとなった[3]

以前は地下鉄南巽経由の平野駅方面の系統も存在した(#過去の担当路線の項目参照)。

東大阪市立病院線[編集]

八戸ノ里駅北方にあった東大阪市立総合病院(現・市立東大阪医療センター)の移転に伴い開設された路線。復路は五百石公園前を経由する。

大阪府下では初のコミュニティバス扱いで運賃100円で開設したが、定期券は利用できない。開設当初は開院日の平日のみの運転だったが、2004年3月から土・休日の昼間も運行されるようになった。車両はこの路線専用の小型車両(前乗り前降りの2ステップ車)が使われてきたが、2009年5月1日から小型ノンステップバスに置き換えられた。

2017年10月2日から運賃を大人200円・小児100円に変更。土休日の運行は廃止となり、市立総合病院停留所は市立東大阪医療センターに改称した[4]

赤十字病院線[編集]

大阪上本町駅から駅の東側にある赤十字病院までの路線。2005年に開設され、短距離のため運賃100円とした。病院の休診日[注 1] は運休。

警察病院線[編集]

赤十字病院線と同様に、病院への足として運行する100円バスである。病院と大阪上本町駅を単純往復するのではなく、大阪環状線の桃谷駅発着として同線からの利用も可能にしている。

途中停留所は当初大阪警察病院だけであったが、のちに増設された。土曜・休日、12月30日から翌年の1月4日までは運休。

上本町あべの橋線[編集]

路線愛称「あべの・上本町シャトルバス」
  • 10番:近鉄上本町 – 四天王寺参道口 – あべの橋(あべのハルカス)
  • 11番:近鉄上本町 → 下寺町二丁目(和空下寺町前)→ あべの橋(あべのハルカス)
  • 12番:近鉄上本町 – 四天王寺参道口 – あべの橋東口(あべのハルカス東口)

2013年6月13日にあべのハルカス近鉄本店(近鉄百貨店)がオープンしたのに伴い「あべの・上本町循環バス」との路線愛称名で開設。大阪阿部野橋駅発着の近鉄バスの一般路線の設定は、2005年に廃止された大蓮線(八尾営業所担当)以来8年ぶりとなった。

上本町とあべの橋を谷町筋および松屋町筋を経由し約15分~19分で結ぶ。15~20分毎に運行、運賃100円[5]。あべの橋東口(都シティ 大阪天王寺エントランス)発着の12番は19時50分以降のみ、それ以前の時間帯は10番および11番となり、あべの橋近鉄高速バスのりばに停車する[6]

利用客数は多く、当初は20分間隔での運転であったが、2013年10月1日の2度目のダイヤ改正で昼間時は20分間隔から15分間隔に増便された。また、運行開始当初はノンストップだったが、2013年9月1日、谷町筋上に「四天王寺参道口」停留所が新設された[7]

2017年7月1日に運行形態が近鉄上本町を発着とした循環系統から通常の往復系統に変更され、あべのハルカスを跨ぐ乗車ができなくなった。これにより「あべの・上本町循環バス」としていた路線愛称を「あべの・上本町シャトルバス」に変更した。同時に系統番号が設定され、四天王寺参道口経由便はあべのハルカス発着便が往復とも10番、天王寺都ホテル発着便は往復とも12番がそれぞれ付与された。同時に松屋町筋に「下寺町一丁目」停留所と「下寺町二丁目(和空下寺町前)」停留所を新設し、あべの橋方面行きの一部の便が松屋町筋経由になった[8]が、これは11番が付与された。

空港リムジンバス[編集]

上本町・関西空港線(関西空港交通と共同運行)
USJ・関西空港線(関西空港交通、阪神バスと共同運行)
USJ・大阪空港線(大阪空港交通、阪神バスと共同運行)
東大阪・関西空港線(大阪バス、関西空港交通と共同運行)
  • 布施駅(北口) – 長田駅 – 関西国際空港
    • 近鉄バスは関西空港発の片道1便のみ担当
大阪城・日本橋・関西空港線(大阪バス、関西空港交通と共同運行)

定期観光バス[編集]

OSAKA SKY VISTA
2014年7月10日より運行を開始した定期観光バスである。オープントップバス(三菱ふそう・エアロキングの夜行高速車を東急テクノシステムで改造したもの[11])を使用し、大阪市内を車窓観光する。水曜日を除く毎日運行。運行開始当初、乗車は上本町バスセンターでのみ扱い、降車は上本町に加えあべの橋でも可能であった。その後、梅田などを回る北ルートの新設、2014年・2015年末には御堂筋イルミネーションに合わせて夜間の便が運行されるなど変化ののち、2016年2月1日より大阪駅JR高速バスターミナル発着に変更された。同時に発券業務は西日本JRバスに委託されている[12]。2020年7月から8月にかけては湾岸エリアを周遊し天保山へ立ち寄る「みなとルート」を期間限定で運行[13]
  • 2016年2月1日からのルート
    北ルート・南ルートとも1日2便、計4便(繁忙期は1日各4便、計8便)を運行する。
  • 運行開始当時のルート
  • 上本町バスセンター(大阪上本町駅2F、乗車)→(谷町筋)→大阪歴史博物]→大阪城(上町筋より)→(土佐堀通)→大阪市立中央公会堂(中之島)→道頓堀(御堂筋より)→難波→(千日前通)→谷町の街並み(松屋町筋より)→でんでんタウン→通天閣(国道25号より)→四天王寺→(谷町筋)→あべのハルカス(周辺を一周、あべの橋駅で降車可)→(谷町筋)→上本町バスセンター(降車)
  • 年末の御堂筋イルミネーションの時期は上記の他に、「大阪・光の饗宴 特別コース」として夕方以降にも運行(2017年の場合は4便[14][15])。
    • 大阪駅JR高速バスターミナル(乗車)→大阪市役所→日本銀行大阪支店→御堂筋→道頓堀→フェスティバルタワー→梅田スカイビル→グランフロント大阪→大阪駅JR高速バスターミナル(降車)。
  • みなとルート(2020年夏季運行)

高速バス[編集]

下記の各路線を運行している。内部リンクのある路線の詳細は各項目を参照のこと。

高山特急線[編集]

  • 高山特急線(大阪・京都 – 郡上八幡・飛騨高山)
    • 昼行便だが、季節運行の夜行便も運行。

神戸三田プレミアム・アウトレット特急線[編集]

  • 神戸三田プレミアム・アウトレット号 (あべの橋・近鉄なんば西口 – 神戸三田プレミアム・アウトレット)
    2010年に主催旅行の形でなんばOCAT始発・終着で運行を開始。往復利用のみ可能であった。2011年7月16日より路線化して土曜・休日とセール期間中の毎日運行となると同時に、あべの橋始発に変更となった。また、片道利用も可能。大阪からの乗車時にクーポンシート、オリジナルノベルティ、ドリンククーポンの配布がある。

運行支援路線[編集]

自社による運行はなく、運行支援のみ担当している路線。カブトガニ号以外はかつては共同運行であった。

過去の担当路線[編集]

布施線[編集]

  • 20番:布施駅前 – 長栄寺 – 西支所前 – 小阪駅前 – 八戸ノ里駅前 – 徳庵
  • 21番:小阪駅前 – 八戸ノ里駅前 – 東大阪大学 – 徳庵(稲田営業所に移管)

前述の通り、徳庵系統の一部は布施駅前まで足を伸ばすものがあった。1990年代には徳庵発のみとなっていた。

  • 90番:布施駅前 – 南森河内 – 諏訪神社前 – 放出住宅前 – 今福鶴見 – 蒲生四丁目(1998年6月8日休止)
  • 91番:布施駅前 – 南森河内 – 諏訪神社前 – 放出住宅前 – 放出駅前
  • 92番:布施駅前 – 長堂二丁目 – 南森河内 – 早瀬橋(2011年8月1日廃止)
  • 系統番号なし:布施駅前→長栄寺(2008年12月20日休止)
  • 94番:長堂二丁目 – 南森河内 – 早瀬橋 – JR放出駅前(2012年8月1日廃止)
  • 95番:高井田二丁目 – 南森河内 – 早瀬橋 – JR放出駅前(2012年8月1日廃止)

早瀬橋系統の一部は、大阪市内へ乗り入れて放出、さらに阪奈生駒線・住道線に並行して蒲生四丁目まで運行していた。ただ、住道線などが京橋で折り返していたのに対し、当路線は手前の蒲生四丁目までで、近くの城東区役所付近で折り返していた。当時、放出駅(北口)付近は狭隘路であったが大型車で運行していた。また、大阪市と東大阪市にまたがるため、加美線同様に運賃が割高になっていた。92番は2011年に早瀬橋から放出駅まで延長になり廃止となった。その際に運賃をそれまでの区間制から全線200円均一に引き下げた。94・95番は放出延長時に出入庫となる便として存在していたものである。徳庵系統は2015年4月現在、稲田営業所が担当。徳庵駅前へ延伸されている。徳庵系統は元々は徳庵駅前まで運行されていたが、徳庵駅周辺の道路の一方通行化や使用車両の大型化によって手前の徳庵での折り返しとなっていた。そのため、布施営業所担当時代は利用者が比較的多かったため、長年路線環境の割に大型車が使われ、末期では中型車の使用が行われていた。

上小阪線[編集]

  • 50番:布施駅前 – 三ノ瀬 – 俊徳道駅前 – 宝持 – 上小阪住宅前
  • 51番:布施駅前 – 三ノ瀬 – 俊徳道駅前 – 宝持 – 樟蔭東前 – 若江 – 玉串北口 – 花園住宅前
  • (旧)52・53番:布施駅前 – 三ノ瀬 – 俊徳道駅前 – 宝持 – 樟蔭東前 – 金物団地前 – 上小阪住宅前 – 宝持 – 往路と同じ(循環) – 布施駅前
  • (新)53番:布施駅前 – 三ノ瀬 – 俊徳道駅前 – 宝持 – 樟蔭東前 – 金物団地前
  • 52番:金物団地前→上小阪住宅前→宝持→俊徳道駅前→三ノ瀬→布施駅前
  • 54番:布施駅前→三ノ瀬→俊徳道駅前→宝持→樟蔭東前

上小阪線は前述の通り、上小阪住宅の団地内での折り返し便が多く設定されていたほか、近鉄奈良線の南をに並行するように、河内花園駅南東側の花園住宅まで運行していた51番は1995年10月1日に廃止。

50番は以前は1時間に1便程度はあり、布施駅前と上小阪住宅前(団地内で折り返し)を結んでいたが、団地の建て替えによる団地内停留所の廃止の影響により、2004年8月31日に52番(布施駅前 – 三ノ瀬 – 俊徳道駅前 – 宝持 – 上小阪住宅前 – 金物団地前)に吸収される形で廃止。後に朝夕のみの運行となり、2006年2月6日に平日の朝1便のみの運行になる。

54番は通学需要があり、利用客が多かったが、近畿大学附属小学校の奈良県奈良市(菖蒲池駅近く)への移転に伴い利用客が減少。2011年3月16日実施のダイヤ変更からは52・54番が土曜早朝にそれぞれ1便ずつ片道運行するのみとなった。それも2017年3月31日をもって運行取りやめとなった[16]。のちに、大阪バスが上小阪線のエリアをカバーする路線を開設している。

加美線[編集]

  • 40番:布施駅前 – 三ノ瀬 – 岸田堂 – 加美北五丁目 – 加美 – 平野宮町二丁目 – 平野駅前
  • 41番:布施駅前 – 三ノ瀬 – 岸田堂 – 地下鉄南巽 – 平野駅前
  • 42番:布施駅前 – 三ノ瀬 – 岸田堂 – 地下鉄南巽 – 平野駅北口

40番は先述の通り、2018年12月21日の改編で廃止。布施駅とJR平野駅(大阪市平野区)を結ぶ路線であった。布施駅から加美北五丁目は東大阪市、それ以南は大阪市に入るため、運賃は大阪市内運賃と特殊区間制にまたがっている。しかし、大阪市内をカバーする大阪シティバスは大阪市外(布施駅にも乗り入れている)への路線でも大阪市内均一運賃のままであるため当路線は割高になっている(全線通しで280円)。この廃止により近鉄バスのJR平野駅乗り入れもなくなった。

41番(先代)・42番は、40番の経路違いで、地下鉄南巽駅経由であった。1993年6月8日(最終運行は6月6日)に廃止された。

中央環状線[編集]

  • 71番(旧):小阪駅前 – 八戸ノ里駅前 – 宝持 – 上小阪住宅前 – 金物団地前 – 久宝寺口駅前
  • 71番(新):八戸ノ里駅前 – 宝持 – 上小阪住宅前 – 金物団地前 – 久宝寺口駅前(平日朝夕のみの運行)
  • 72番(旧):小阪駅前 – 八戸ノ里駅前 – 宝持 – 樟蔭東前 – 久宝寺口駅前
  • 72番(新):久宝寺口駅前→金物団地前(中環)→樟蔭東前→宝持→八戸ノ里駅前(2011年3月16日廃止)
  • 73/74番(旧):小阪駅前 – 八戸ノ里駅前 – 宝持 – 上小阪住宅前 – 金物団地前 – 樟蔭東前 – 宝持 – 八戸ノ里駅前 – 小阪駅前(循環)
  • 73/74番(新):八戸ノ里駅前 – 宝持 – 上小阪住宅前 – 金物団地前 – 樟蔭東前 – 宝持 – 八戸ノ里駅前(循環・土曜1便ずつの運行、2015年3月31日をもって廃止)
  • 75番:小阪駅前→八戸ノ里駅前→宝持→上小阪住宅前→金物団地前→久宝寺口駅前(2011年3月16日廃止)
  • 76番:八戸ノ里駅前 – 宝持 – 上小阪住宅前 – 金物団地前
  • 77番:小阪駅前 – 八戸ノ里駅前 – 宝持 – 上小阪住宅前 – 金物団地前

八戸ノ里駅から中央環状線旧道を経由して近畿大学のある上小阪、金物団地を経て、近鉄大阪線久宝寺口駅を結ぶ。ただし、久宝寺口駅へ乗り入れる便数は少なく、八戸ノ里駅前-金物団地前間がメインである。小阪駅前乗り入れ便は、平日と土曜日の昼間に1時間当たり1本程度の設定。
休日は八戸ノ里駅 – 金物団地前間の76番のみの運転となる。

71〜74番の系統は1991年に八戸ノ里駅前のロータリーが完成するまで、駅南口、旧中環の西側にバス乗り場があり、小阪駅前起点で運行されていた。両駅間も渋滞しやすいため、ロータリー完成以後は基本的に八戸ノ里駅前発着に変更された。小阪駅前発着は完全に運行されていない時期を経て少数便が復活したものの、2018年10月1日以降は全便が八戸ノ里駅前発着になった[17]

2015年4月1日より稲田営業所の担当になっている[18]

80番は、エキスポランドへのアクセス路線として、冬期を除く休日に運行していた。一般路線車使用ながら高速道路経由というのも特徴であったが、1999年に運転を取りやめた。81番は、80番の第1便がエキスポランド到着後に日本庭園前に回送。片方向のみの一般道経由で運行していた。春宮住宅西口 – 日本庭園前・エキスポランド間は高速道路経由と一般道経由では運賃が異なっていた。また、布施駅前 – 俊徳道駅前間は、上小阪線と異なり、近鉄大阪線の高架下を走行していた。

枚岡線[編集]

戦前に布施駅-枚岡間にて開設された路線。上本町からは千日前通を東に直進し、国道170号旧道と交差する箱殿で北に進路を取る。石切神社への利用者も多く、三が日には増便(大晦日から元旦には終夜運転を行う年もあった)も行われていた。1984年に上本町バスセンターが上本町駅2階にできてからは、同所を起点とした(現在は大阪国際空港行きリムジンバスの乗り場になっている)。枚岡営業所の縮小により、布施営業所の担当に変更されたが(もとは布施営業所も担当、のちに枚岡単独になり、最終的に布施に移管)、利用者減が進み1997年に休止、2000年に廃止となった。末期は、枚岡から移って来た中型車が専属で使われていた。

久宝寺線[編集]

もとは八尾営業所の担当だった大蓮線の一部で、近鉄大阪線に並行して布施と八尾を結ぶ路線であった。2004年に八尾市立病院の移転に伴い、平日昼間のみの運行で当系統が新設された。しかし、2006年2月には土曜日午前中の1往復だけになった後、2009年3月20日で休止(最終運行は3月14日)された。尚、同じ久宝寺線のJR久宝寺駅 – アリオ八尾の系統は八尾営業所の担当で、こちらは現在も存続している。廃止後、2016年に大阪バスによる布施駅(北口) – 大蓮本通商店街 – 近鉄八尾駅間の路線が開設されている。

高速バスの移管・廃止路線[編集]

夜行路線については、八尾営業所に移管したため省略する。ただし、布施担当時代(近畿日本鉄道時代)に休廃止となった路線のみ掲載する。

埼玉特急線[編集]

  • サテライト号(大阪・京都 – 川口・浦和・大宮)
    廃止後、やまと号大宮線がカバーして大阪・奈良 – 大宮で運行していたが、この路線も利用低迷で廃止されている。

延岡特急線[編集]

愛知万博特急線[編集]

空港リムジンバス[編集]

  • OCAT – 関西国際空港
    OCATの開業に伴い、1996年3月に運行開始(関西空港交通および大阪市営バス住之江営業所と共同運行。市バスが運行するのはOCATが大阪市の第三セクターのため。塗装も3社局で共通=関西空港交通のデザインとした)[19]。しかし、利用が低迷し1999年3月末に廃止された。後継として日本交通が「OCATシャトル880」を運行するようになった[20](当初チャーター便、のち関西空港交通も復帰)。
  • 湊町バスターミナル – 近鉄上本町 – 関西国際空港
    OCAT開業前、リムジン上本町線の一部が、OCAT北側に仮設された湊町バスターミナル(現在の湊町リバープレイスの場所)に発着していた。
  • ユニバーサル・スタジオ・ジャパン-関西空港交通(直通便)
    USJと関空間は直通便であったが、利用者数の関係で天保山系統と統合した。
  • 近鉄上本町 – ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
    USJ開業時に上本町との間に直通運転する形で開業した。しかし、利用が低迷し2002年に休止した。大阪国際空港・関西国際空港からの系統は存続。

伊賀上野特急線[編集]

  • 忍者ライナー(大阪 – 伊賀上野)
    • 2014年2月28日をもって撤退(三重交通単独運行化。梅田停留所での運行支援のみ継続)

四日市特急線[編集]

  • 新大阪・大阪駅前(地下鉄東梅田) – 土山バスストップ – 生桑車庫・近鉄四日市駅
    • 運行本数は 1日6往復。
    • 三重交通と共同運行。
    • 担当は、近鉄バス当営業所が3往復、三重交通四日市営業所が3往復。
    • 大阪行は一部の便が大阪駅前(東梅田駅)止。
    • 車両はトイレ付き40〜42人乗り4列シート車(多客期はトイレなし車両が充当されることもあった[21])。
    • 近鉄バスの高速バス路線としては数少ない愛称のない路線であった。
沿革

小浜特急線[編集]

  • わかさライナー(大阪 – 小浜)
    • 2016年6月15日をもって福井鉄道単独運行化、同時に運行本数も4往復から2往復に減便となったが、2018年5月現在は運行に復帰していた[25]。しかし採算ラインを下回っていたことや車両老朽化等により、2020年5月10日をもって運行を終了した[26]

三方特急線[編集]

福山特急線[編集]

布施営業所所属車両(写真の車両は廃車済み)

一般路線[編集]

利用者の少ない路線が増えていることもあり、大型車の導入(上本町あべの橋線を中心に運用、日野・ブルーリボンハイブリッドも配備)はあるが、中型・小型も多い。
加美線・上本町あべの橋線は大型・中型車を中心に使われているが、以下の路線は専用車両に限定(異常時は除く)して運行されている。

  • 東大阪市立病院線 – 小型車ノンステップ車両(日野・ポンチョ)
  • 赤十字病院線、警察病院線、布施線(早瀬橋系統) – 小型車リフト付き車両(日野・リエッセ)
  • 東大阪病院線と警察病院線には2022年春からBYD製小型電動ノンステップバス「J6」を導入する[27]

空港リムジンバス[編集]

主力の日野・セレガに加え、2007年に三菱ふそう・エアロバスが初めてホテル日航大阪の高さ制限を理由に採用された[28]。2020年12月には三菱ふそう・エアロエースの車椅子エレベーター付き車両が配備された[29]

塗装は、開設以来長らく関西空港交通と同一デザインを続けていたが、2000年代後半以降の車両は観光バスと同一の塗装(ホワイトに紫・オレンジ・金の曲線)[28]や高速バスと同じ塗装(ホワイトにグリーンの模様)に変更されている[29]

高速バス[編集]

布施営業所担当の路線は、昼行便のため車両も4列シートのハイデッカー車が用いられる。観光バスからの転用車両もあり、トイレ付きとトイレなしが混在する。トイレなしは、長距離の高山行以外で運用される。

布施観光営業所[編集]

観光バスのみ配置の営業所。近鉄バスの貸切車の大多数は当営業所配置である。大型車の車種は日野・セレガに統一されている。ハイデッカー車は輸送力の大きい58 – 60人乗り(12列)が中心。長距離運行や高速バスの続行便使用を考慮してトイレ付きとした車両もある。また、車椅子用リフトを備えた車両も在籍する。ユニークなものとしては、ビールサーバー付のスーパーハイデッカー車が存在した(2008年春に老朽化のため廃車)。2012年現在は小型車として日野・リエッセIIも配置されている。9m級は在籍していなかったが、2018年8月末に導入された[30]

近畿日本鉄道自動車局の時代は、八尾営業所も観光バス配置営業所であった。分社化に先駆けて観光バスを布施に集約し、代わりに夜行高速バスを八尾に移管した。

注釈[編集]

  1. ^ 土曜・休日、5月1日、12月29日から翌年の1月3日まで

出典[編集]

外部リンク[編集]