環状運転 – Wikipedia

環状運転(かんじょううんてん)とは、公共交通機関において、おおよそ円形状もしくは楕円状に1周する形で運行すること。

鉄道・バスで行われている。バスでは「循環運転」とも称する。

運転方向については、複線の環状線上では、日本においては「右回り・左回り」(時計回り・反時計回り)、もしくは「外回り・内回り」と称する。「右回り・左回り」と「外回り・内回り」の対応については、複線区間で列車が左側通行・右側通行のどちらであるかに依存する(日本では左側通行であるため、外回りが右回り、内回りが左回りに相当するが、右側通行であれば逆転する)。

鉄道の環状運転の例[編集]

日本国内[編集]


注記
「運行形態」の欄は以下の通り記述する。
  • 「完全環状型」:1本の環状線のみからなる形のもの。
  • 「ラケット型」:「枝線部分 – 環状線部分 – 枝線部分」の形をしているもの。
  • 「6の字型」:「枝線部分 – 環状線部分」の形をしているもの。枝線部分全線を運行した後環状線を1周した(あるいはその逆経路)時点で系統終了となる。
  1. ^ a b 運転系統としての山手線(一般に「山手線の列車」といった場合の運転)は環状運転を行っているが、線路名称としての山手線は品川 – 新宿 – 田端のみで、一周の環状線ではない。また、線路名称としての山手線に当たる区間には並行して貨物線が敷設されており、放射線から湘南新宿ラインや埼京線電車などが乗り入れる。
  2. ^ 3系統は環状線部分のみ運行
  3. ^ 大阪環状線は線路名称上もJR線路名称公告でも大阪駅を起点・終点とする完全な環状線であるが、事業基本計画や鉄道要覧では天王寺 – 大阪 – 新今宮間が大阪環状線で、関西本線と並行する今宮 – 新今宮 – 天王寺間のうち今宮 – 新今宮間が両線の重複区間、新今宮 – 天王寺間が関西本線となっている。また、複数の放射線から多数の列車が乗り入れる。大阪環状線も参照。
  4. ^ 大阪環状線と大和路線・阪和線との直通系統については、「(大和路線・阪和線) – 天王寺 – (大阪環状線を一周) – 天王寺」という6の字運転を行っている列車もある。

かつては大阪市電、京都市電、名古屋市電、横浜市電、仙台市電、函館市電、西鉄福岡市内線などの路面電車でも環状運転を行っていた。環状運転を行っていた系統が路線廃止により一度消滅したものの、路線を再設置して完全環状型の環状運転を復活させている路面電車として、札幌市電と富山地方鉄道富山市内線がある(富山については一部ルートが異なる)。

ちなみに沖縄では電磁走行カートによる環状運転が、古宇利オーシャンタワー、ナゴパイナップルパーク、まいぱりで行われている。

日本国外[編集]

  1. ^ a b これらの路線は完全な環状運転を行っているわけではなく、放射部と環状部の繋がった6の字やラケット状の路線となっており、放射部の終端駅や、放射部と環状部の分岐駅などで折り返す運行系統となっている。路線により、周回方向が決まっている。
  2. ^ a b 放射路線の乗り入れがある。
  3. ^ 放射線を有するが、環状線と放射線の間での直通運転はない。
  4. ^ この路線は片一方のみの環状運転、それ以外は内回り・外回りの両方向がある。
  5. ^ 同路線のブロードウェイ駅とコマーシャルドライブ駅が近接し、事実上の同駅扱いになっている。メイン駅以西の路線とVCC・クラーク駅は枝線となる、ラケット型。
  6. ^ シドニー都心部のシティ・サークルにおいて長距離ターミナルのセントラル駅を往き来するラケット状の運転を行っている。
  7. ^ メルボルン都心部において長距離ターミナルのサザンクロス駅や近郊電車ターミナルのフリンダース・ストリート駅などを通り、郊外方面と直通する両方向ラケット状の運転を行っている。

関連項目[編集]