ジュース・ロビンソン – Wikipedia

ジュース・ロビンソン(Juice Robinson、1989年4月10日 – )は、アメリカ合衆国のプロレスラー。イリノイ州ガードナー出身[3]。新日本プロレス所属。本名はジョセフ・ライアン・ロビンソン(Joseph Ryan Robinson)で、短縮名はジョー(Joe)[2]

過去にWWEの傘下団体であるFCWに所属したルディ・パーカーことアダム・アザートンは従兄弟にあたる[4]

キャリア初期[編集]

2009年1月3日、IWAミッドサウス(IWA Mid-South)にてジェイソン・デュークスとのシングルマッチでジュース・ロビンソンのリングネームでプロレスラーデビュー[5]。以降、IWAミッドサウスを活動の拠点としてAAW(All American Wrestling)やDREAMWAVE(ドリームウェーブ)といった地元であるイリノイ州のインディー団体に参戦。

WWE[編集]

FCW / NXT[編集]

2011年、WWEとディベロップメント契約を交わし、傘下団体であるFCWにてCJパーカーCJ Parker)のリングネームで所属。6月16日、ジェームス・ブロンソンとのシングルマッチでデビューし、入団間もないながらも出場機会を多く与えられ、7月16日にはドニー・マーロウとタッグを組んでビッグ・E・ラングストン & カルバン・レインズが保持するFCWフロリダタッグチーム王座戦に挑戦するが敗戦。しかし5日後の7月21日に再び挑戦するチャンスを与えられ奪取することに成功した。11月に王座陥落後はマーロウとタッグを解散し、シングルで活動。

2012年2月、ジェイソン・ジョーダンとタッグを組み、シングルと並行して再びタッグ戦線に乗り込み、7月13日にFCWフロリダタッグチーム王座を再び戴冠した。8月にはFCWが新人発掘番組であるNXTと統合し、新生NXTに移行。出場機会は相変わらず多いものの、FCW時代とは違ってジョバーとしての役目が多く活躍できない期間が長く続いた。

2013年8月21日、カラフルなドレッドヘアーに奇妙な踊りを踊る自由人というギミックへと大きくイメージチェンジして再登場し、バロン・カービンと対戦して勝利。試合後にはタイラー・ブリーズとマイクアピール合戦を繰り広げ抗争を開始[6]。ブリーズの卑怯な手段に敗れることもあったが、10月30日での決着戦にてザ・テイストから丸め込んで勝利した[7]

ブリーズとの抗争後、上層部からの期待などもあって2014年1月よりザ・ミズやアントニオ・セザーロといったWWE所属のレスラー達と対戦する機会が与えられたものの上手くアピールする事ができず、ヒールターンをする事により不調から脱出を図ろうとするも2月27日のWWE Network開局記念のNXT初のPPV、arRIVALにてモジョ・ローリーに敗戦した。4月17日のNXTでは挑戦者を集ったところグレート・カリが登場するサプライズに動揺を隠せないまま対戦し完敗を喫した[8]。同月よりギミックを地球環境の問題について訴えるナチュラリストへと変更。7月17日にエグザビアー・ウッズと対戦して勝利するがこの試合をきっかけに抗争を展開[9]

9月11日、Takeover Fatal 4-Wayでは新ギミックで登場したバロン・カービン、12月11日にはTakeover R Evolutionにてケビン・オーウェンスのデビュー戦、2015年2月18日にはソロモン・クロウのNXTでの初登場のプロモーション、3月11日にはアレックス・ライリーの復帰戦などで相手を務めるアピールしていたが同月31日、WWEに自主退団を求めて解雇となった[10]

インディー団体[編集]

4月1日、ペンシルベニア州を拠点とするインディー団体であるCZWの興行、Best of the Best 14にCJPのリングネームで参戦することが発表された[11]。同月11日、Best of the Best 14にて1回戦でジョー・ゲイシー、ジョーイ・ジェネラとトリプルスレットマッチを行いゲイシーをフォールして勝利。続く準決勝でマイク・ベイリーとシングルマッチを行うが敗戦した[12]

5月2日、古巣であるDREAMWAVEに凱旋。DREAMWAVE世界王座を保持するニック・ブルベイカーに挑戦したが敗戦し、アフターマッチを要求をするがDREAMWAVEに所属するレスラー達の襲撃に遭った[13]

新日本プロレス / IMPACT Wrestling[編集]

8月24日、9月に行われる新日本プロレスのRoad to DESTRUCTIONにてジュース・ロビンソンの名義での参戦が発表された[14]

9月4日、新日本デビューを飾り内藤哲也 & 飯伏幸太と組んでタイガーマスク & 柴田勝頼 & 真壁刀義と対戦したが味方であるはずの内藤がタッチを拒むなど試合のペースを上手く掴めず、最後はタイガーの飛びつき式回転十字架固めにより敗戦した[15]

10月11日、同月12日に行われるKING OF PRO-WRESTLINGでのタイトルマッチ公開調印式にて、新日本に入団する事が発表された[16]

2016年2月25日、新宿FACEにて開催されたLION’S GATE PROJECT1のセミファイナルに出場し、プロレスリング・ノア所属の中嶋勝彦と対戦。最後はバーティカル・スパイクを決められピンフォール負けを喫したが、試合後に中嶋から手を挙げられ称賛を受けた[17]

3月20日、Road to INVASION ATTACKにて、棚橋弘至 & マイケル・エルガンとのタッグでThe Elite(ケニー・オメガ&マット・ジャクソン & ニック・ジャクソン)の保持するNEVER無差別級6人タッグ王座に挑戦、ジュースにとっては新日本移籍後初となるタイトルマッチとなったが、最後はオメガからピンフォールを奪われ敗戦した[18]

5月19日、LION’S GATE PROJECT2にて潮崎豪と対戦。チョップ、逆水平チョップなどの打撃技で攻める潮崎に対してジュースもカウンターでプランチャを決めるとキャノンボール、ジャックハマーと繋げ、プリンスズ・スロウンを決めようとするも剣山で返されてしまい、ラリアットを連発されるとゴー・フラッシャーから豪腕ラリアットを決められ敗戦した[19]

2017年1月4日、レッスルキングダム11でCodyとシングルマッチで対戦するが敗北。2月の北海きたえーるで後藤洋央紀を相手にNEVER無差別級王座に挑戦するも敗れた。これがジュースにとって新日本プロレス入団後初のシングルベルト挑戦であった。4月には内藤の所持するIWGPインターコンチネンタル王座に挑戦するも敗れる。6月11日の大阪城ホール大会にてタグチジャパンに初招集され、以後もメンバーとして試合に出場している。7月、G1初出場を果たし同大会8月5日大阪でBULLET CLUBのリーダーのオメガから大金星を挙げて台風の目てき存在として存在感を示した。9月24日の神戸大会にてG1で勝利を挙げたケニー・オメガの持つIWGP USヘビー級王座にメインイベントで挑戦。ジュースも膝を手術し完治していないオメガを相手に膝攻め等で善戦したが、最後はオメガの雪崩式片翼の天使で敗北を喫した。

2018年6月18日の後楽園ホール大会でジェイ・ホワイトのパイプイス攻撃で左手を骨折。以降完治するまではギプスを着用しながらの試合を余儀なくされた。ギプスを装着した左手での攻撃は武器使用と見做され即反則負けになる特別ルールが適用される。7月7日のサンフランシスコ大会ではジェイ・ホワイトのIWGP USヘビー級王座に挑戦し勝利。第3代王者となる。『G1 CLIMAX 28』では前述の骨折が祟ってBブロック予選を最低勝ち点の6点(3勝6敗、同点に5人)で敗退[20]。10月1日のカリフォルニア大会では骨折も完治し、CodyとIWPG USヘビー級王座の初防衛戦を行うが、Codyの妻でありセコンドのブランディ・ローデスの介入もあり、最後はトップロープからの雪崩式ブレーンバスターで投げ切った直後に丸め込まれ王座陥落した。

2019年、1月4日の東京ドーム大会でCodyと再びUS王座を掛けて対戦。掟破りのクロスローズからのパルプフリクションで勝利を収めた。その後チェーズ・オーエンズ、バッドラック・ファレ相手に防衛を重ねるも、6月5日の両国大会にてジョン・モクスリーに敗れ王座陥落。

2021年2月16日(現地時間)、インパクト・レスリングにデビッド・フィンレーとのタッグで出場しリノ・スカム(アダム・ソーンストウ&ラスター・ザ・レジェンド組)と対戦、フィンレーの雪崩式ブレーンバスターからジュースのフロッグスプラッシュで勝利を収めた、試合後ザ・グッドブラザーズ(カール・アンダーソン&ルーク・ギャローズ組)が入場ゲートに姿を現れ舌戦を繰り広げた[21]

顔が女優の加藤ローサに似ていることから、新日本プロレス内部では「ローサ」のニックネームで呼ばれている[22]。ジュースも「実際に彼女の画像を見たら、自分でも『ワオ!』と思ったよ」と語り、将来的に加藤との対面を希望している[22]
タグチジャパンのメンバーであり、メンバーの中では総監督の田口隆祐とジュースのみタグチジャパングッズが発売されている。
トレードマークは長い髪の毛で自ら振り回したりするが、ときに矢野通などから攻撃の的とされている。

古典的な要素も含むアメリカンスタイルのレスリングを基調とし、体格を生かしたダイナミックなファイトスタイルが特徴。
持ち前の明るさで観客を乗せつつ自分のリズムで試合を進めるのを得意とする。

フィニッシュ・ホールド[編集]

HHB
相手をフィッシャーマンの体勢から相手の右腕をクラッチして担ぎ上げ、頭から前方へ投げ落とし、シットダウンと同時にマットに叩きつける「リストクラッチ式・フィッシャーマン・ドライバー」。「リストクラッチ式・キー・クラッシャー‘99」。
パルプフリクション
現在のフィニッシュ・ホールド。
タイガースープレックスの体勢で相手の背後に回り、腕の外から脇に腕を入れたら回転し自分の背中に相手が向いた状態で仰向けに倒れ込み、相手の顔面を叩きつける技。クリスチャンのキル・スイッチと同型。技名は映画「パルプ・フィクション」のもじり。
ジュース・イズ・ルーズ
変型DDT。フロントネックロックの要領で片脇に捕らえ、そのまま後ろではなく前方に体重を掛けながら倒れ込んで、相手の頭頂部をマットに突き刺していく。
時折、フェイス・バスターのような形で顔面からマットに叩きつける形になることもしばしばある。新日本プロレス移籍後は「スプロールアウトDDT」の名称で使用している。
サード・アイ
いわゆるアッパー掌打。NXT時代のジュースの代表的なフィニッシャー。

組み技[編集]

ジュースボックス
ファイヤーマンズキャリーで相手を両肩に担ぎ上げ、両腕でリフトアップすると同時に背面から倒れ込み、落下してくる相手の腹部に自らの両膝を突き立てる変型ストマック・ブロック。プリンスズ・スロウンと同型。
キャノンボール
コーナーに座らせた相手めがけて、サンセットフリップのように前宙して背中を浴びせていく技。土井成樹の「大暴走」と同型。

打撃技[編集]

ザ・テイスト
軽くジャンプしながら大きく足を振り上げ、足の甲の外側で相手の顔面を捕らえていく蹴り技。主にカウンターで使用される。
新日本プロレス公式サイト内においては、バックスピンキックと呼称されている。
ナックル・パート
リズミカルに数十発相手の顔面に放った後、観衆に見得を切りながら左ストレートを打ち込んでいくコンビネーションを使用する。
かつてテリー・ファンクが得意としていた型と同型。
エルボー
バックハンドチョップ
ラリアット
フライング・ラリアット
ラリアットを打ち込むと同時に、身体を前方に放り出しながら飛び込んでいく型を使用する。
延髄斬り
セントーン

投げ技[編集]

スパインバスター
スープレックス
スーパープレックス
ジャック・ハマー
パワーボム
エアプレーン・スピン
相手をファイヤーマンズキャリーで担ぎ上げ、そのまま回転することによって三半規管にダメージを与える。

絞め技[編集]

サージェント・パッパース・ロンリー・ハーツ・クラッチ
変型コブラクラッチ。うつ伏せの相手に馬乗りになってから極める。
玄海が使用する刀狩と同型。

飛び技[編集]

ダイビング・ヘッドバット
大きく手を広げた大の字の体勢から相手の肩口に落下していく。飛行距離が長く、リング中央にダウンしている相手に対して放っていくこともある。
ダイビング・クロス・ボディ
ダイビング・ヘッドバット同様、ダイナミックなフォームで繰り出していく。
ムーンサルトプレス
主に大一番で使用する。

タイトル歴[編集]

インパクト・レスリング
新日本プロレス
FCW
w / ドニー・マーロウ
w / ジェイソン・ジョーダン

入場テーマ曲[編集]

新日本プロレス移籍後の入場曲。2015年10月 – 現在まで使用。
  • Bleach Blanket Demo
  • Jimi Jingle Thing
  • Seventeen Television

外部リンク[編集]