鮭神社 – Wikipedia

鮭神社(さけじんじゃ)は、福岡県嘉麻市にある神社。旧社格は村社。鎮座地の近くには遠賀川が流れる。祭礼において鮭を祀るが、これは日本で唯一であるという。

神護景雲3年(769年)に建立とされる。江戸時代中頃に編纂された『筑前国続風土記』には「鱖大明神」とあり、11月13日の祭礼に鮭を「神に崇む」と記し、鮭を崇めることに疑問を挟みつつも、「鮑君神」の類であろうかと述べている。また、江戸時代後半に編まれた『筑前国続風土記拾遺』では、祭礼日の9月23日に鮭が川を遡り、当神社の社辺を流れる川にまで来ることを述べ、海神を祀るが故に海魚が上ってくるのであろうとしている。境内に明和元年(1764年)の年紀を持つ「鮭塚」がある。

宝暦13年(1763年)の棟札には、社の近くにある俎石と呼ばれる岩に、毎年旧暦11月13日に龍宮の使いとして遡上してきた鮭が鱗をくっつけるという俗説が書かれている。

鎮座地のある集落では、鮭を捕ると目がつぶれ、家系が断絶するという言い伝えがあり、今でも鮭を食べないしきたりが残るという。また、土地の人が誤って鮭を食べてしまった時は『いま食べたのは鱒だ』と言い訳したともいわれる。

境内の鳥居脇に夫婦楠が植えられている。鮭の遡上は産卵を伴うことから、縁結びの御利益にも繋げられたと考えられる。

*(※外部リンク参照)集落の方(s18年生まれの方)に聴いた所、完全なマスコミの影響であり、「鮭を食べない」などの俗説はウソとの事(2020年10月)。ただし、遠賀川に上がってきた鮭は奉納する。鮭神社は盆地にあるため、昔は、魚自体に馴染みが無かったことと、鮭神社という特殊な神社が重なり、それが尾ひれが付き広まった都市伝説とも言える。また、九州地区の食品加工の鮭はマスであることがほとんどであるが、仮に寿司を食べにいって「本物の鮭」であっても、気にせずに食べるとのこと。 

 

また、先祖代々、「鮭は食べるな」などの言い伝え等もなく、「遠賀川に上がってきた鮭」と「食用の鮭、及びマス」は明確に分けているとの事。また、集落は約70世帯ほどだが、2世帯のみ、「鮭を食べない(シーチキンなども含め)」ことを家訓にしているとのこと。

 

 

エピソード[編集]

  • 鮭に関する神社という事から北海道の広尾町に昭和58年(1983年)建立の分社がある。
  • (*外部リンク参照)嘉麻市の鮭神社の方々も、「嘉麻市」と上記の北海道にしか「鮭神社」はないとずっと思っていたが、島根県にも鮭神社はある。分かった理由も面白く、たまたま島根県の鮭神社の関係者の方が、大分県の親戚の家に行く際、通り道に嘉麻市の鮭神社の看板を見つけ、その方が大分県からの帰り、嘉麻市の鮭神社に立ち寄り、それ以来親睦を深めたそう。嘉麻市の鮭神社から6名、後日島根県へ視察に行った。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]