イェクラ – Wikipedia

イェクラ(スペイン語: Yecla)は、スペイン・ムルシア州のムニシピオ(基礎自治体)。2016年の人口は34,037人。スペインワインの産地として知られる。イエクラと表記されることもある。

ムルシア州の最北端にある自治体であり[1]、バレンシア州アリカンテ県ビリェーナ、ピノーソ英語版、カスティーリャ=ラ・マンチャ州アルバセテ県フエンテ=アラモ英語版モンテアレグレ・デル・カスティージョ英語版アルマンサ英語版カウデテ英語版と境界を接している[1]

面積は607.7kmであり、標高は602m[1]。ムルシア州の州都ムルシアからの距離は96km。南西のフミーリャとイェクラの2自治体でアルティプラーノ郡スペイン語版を構成している[1]。自治体名と同名の中心集落のほかに、23km離れてラスパイ英語版集落がある[1]。サリーナス山地(1238m)、アラビ山(1065m)、マグダレーナ山地(1038m)などに囲まれている。

著作家のアリソンとホセ・ルイス・カスティージョ=プチェスペイン語版はともにイェクラ生まれであり、イェクラの学校には両名の名前が冠されている[1]

イェクラでは南西にあるフミーリャとともに、ムルシア・ヤギ英語版やグラナダ・ヤギ(Granada goat)が飼育されている[2]。19世紀中頃以降は農業が卓越し、主にブドウ、オリーブ、アーモンド、穀物を生産している。20世紀前半には家具製造業も勃興し、今日では家具製造の町としても知られている[1]。イェクラ家具フェアの開催地であるほか、常設の家具展示場も置かれている[1]

ワイン[編集]

イェクラ (DO)の範囲

イェクラの自治体域を含むムルシア州北部には、スペインワインの原産地呼称制度であるデノミナシオン・デ・オリヘン(DO)に認定されているイェクラ (DO)英語版がある。南側と西側はフミーリャ (DO)に、北側はアルマンサ (DO)英語版に、東側はアリカンテ (DO)英語版に、完全に囲まれている。イェクラ (DO)はモナストレル種を用いた赤ワインで知られる。

この地域では2000年以上前からブドウ栽培とワイン生産が行われており、古代ローマ人によって導入されたと考えられている。19世紀末にはフランスワインの産地がヨーロッパブドウの白化症状で大打撃を受けたため、フランス人ワイン商人がイェクラ地域のワイン生産に関与するようになった。1975年にはスペインの原産地呼称制度であるデノミナシオン・デ・オリヘン(DO)に認定された。

イェクラ (DO)のブドウ畑は標高400m-800mにあり、地中海とメセタ(ラ・マンチャ地方)の遷移地帯にある。土壌は石灰質であり、表土は砂質で水はけがよい。気候は地中海性大陸性気候であり、乾燥した長い夏季、穏やかな冬季が特徴である。夏季の最高気温は摂氏39度に達し、冬季の最低気温は摂氏マイナス5度に達する。年降水量はわずか300mmであるが、春季と秋季には暴風雨に見舞われることがある。日照時間は年平均3,000時間と長い。

スポーツ[編集]

エスタディオ・コンスティトゥシオン

1950年にはサッカークラブのイェクラーノCFスペイン語版が創設され、11シーズンをセグンダ・ディビシオンB(3部)で、18シーズンをテルセーラ・ディビシオン(4部)で過ごした。1989-90シーズンにはテルセーラ・ディビシオンで優勝した。サッカースペイン代表経験のあるハビ・モレノは、若手時代の1997年にイェクラーノCFでプレーした。

2004年にはイェクラーノCFが解散し、後継クラブとしてイェクラーノ・デポルティーボ英語版が創設された。2004-05シーズンは地域リーグ1部で1位となって昇格し、2005-06シーズンはムルシア州リーグで2位となって昇格した。2006-07シーズンは初めてテルセーラ・ディビシオンでプレーし、2009-10シーズンは2位となって昇格した。

2010-11シーズンは初めてセグンダ・ディビシオンBでプレーしたが、19位で降格した。2011-12シーズンはテルセーラ・ディビシオンで優勝して昇格したが、2012-13シーズンはセグンダ・ディビシオンBで20位となって降格した。イェクラーノ・デポルティーボは4,000席を持つエスタディオ・コンスティトゥシオンをホームスタジアムとしている。

姉妹都市[編集]

  1. ^ a b c d e f g h Ciudad: Informacion General イェクラ公式サイト
  2. ^ European Association for Animal Production (1978), “Ruminant production in the dry subtropics: constraints and potentials”, EAAP publication (Butterworths) (38): 68,

    ISBN 978-90-220-0949-9, https://books.google.com/?id=2JZLAAAAYAAJ&q=Murciana+goat&dq=Murciana+goat 

  3. ^ Poblaciones de hecho desde 1900 hasta 1991. Cifras oficiales de los Censos respectivos.
  4. ^ Cifras oficiales de población resultantes de la revisión del Padrón municipal a 1 de enero.

外部リンク[編集]